常にキーを身につけることが改善策
車内にキーを残したまま、外からドアをロックしてしまう「インロック」=「キーの閉じ込み」。JAFの救援依頼でも3番目に多い内容で、非常に身近なトラブルのひとつだ。
最近は、キーレスエントリーのクルマが主流なので、車内にスマートキーがある状態では、通常、施錠されないため、インロックのリスクはかなり軽減されている。しかしスマートキーの電池が消耗していると、車内にキーがあるにもかかわらず、キーをもってクルマから離れたと誤認され、鍵がかかってしまうケースもある。
また、スマートキーで解錠したあとに30秒以上たってもドアを開けなかった場合、カーテシスイッチが働いて、セキュリティのために自動でロックする機能が働き、インロックになることも少なからず報告されている。
そのほか、高圧線や変電所、発電所、テレビ塔のそばなどでは、強い電波やノイズの影響で、キーレスエントリーが誤作動し、インロックになる危険性も秘めている。
さらに、ドアポケットやダッシュボードの上など、車内と車外の境界線付近にキーを置くと、車両側が「キーをもってクルマから離れた」と誤認して、ロックしてしまうことも考えられる。
もちろん、キーレスエントリー機能のないクルマで、キーを車内に残したまま、ドアの鍵を内側から閉め、ドアノブを引いたままドアを閉めるうっかりミスで、インロックする例もあとを絶たない……。
こうして、ついうっかりインロックさせてしまった場合は、JAFを呼ぶのが一番。上記のように、最近のクルマのキーシステムは、盗難防止のセキュリティシステムと連動しているし、ドアの内部にもパワーウインドウなどの電子部品や配線が通っているので、専門家に頼まないとより面倒なトラブルに発展する可能性があるからだ。
JAFの救援は会員なら無料。そのほか自動車保険のロードサービスなども、無料でインロックに対応。実費で頼むと、1万3000~1万5000円コースになるので、けっこうな出費だ。
なお、インロックの予防法としては、常にキーをもち歩くことに勝る対策はない。ドアロックは、基本的にキー本体で開閉することを習慣にして、スマートキーの電池も車検毎に交換する。そそっかしい人は、免許証入れや財布のなかに、スペアキーを入れておくというのもひとつの手だ。
他人事だと思わずに、注意を怠らないようにしよう。
(文:藤田竜太)
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