もくじ
どんなクルマ?
ー パフォーマンスパッケージとは
どんな感じ?
ー 量産レクサス初 カーボンブレーキ
ー 高速コーナー 頼もしいワケ
ー テクニカル・セクション FRを楽しむ
「買い」か?
ー こう見えて 後席も “アリ”
ー サーキット重視なら 1400万超えも
スペック
ー RC Fパフォーマンスパッケージのスペック
どんなクルマ?
パフォーマンスパッケージとは
RC FはFSW(富士スピードウェイ)の頭文字を頂くRC系のトップモデルであり、レクサスのハイパフォーマンスの象徴的存在である。パワートレインは標準系の最上位が3.5ℓのV6になるのに対してV8の5ℓユニットを搭載。このMCでは吸気系の見直しを図るとともにインマニの無駄肉切削により前軸回りのロール重心の低下等の改良が加えられた。
こういった細かな改良は、例えば脚まわりではブッシュチューンによるトー変化の最適化等々の細かな特性や形状が主になる。言い方を換えれば大まかな部分は従来を踏襲している。
大きな変化は新仕様の「パフォーマンスパッケージ」の追加である。従来仕様ではルーフやボンネットにカーボン(CFRP)を用いて軽量化を図った「カーボンエクステリアパッケージ」が性能面の上位仕様となっていたが、さらなら高性能を求めた仕様が登場したのだ。
テールエンドで存在感を示すリアウイングやさらにカーボン部を拡大しスーパーGTモデルをモチーフにしたエアロデザインなど、外観も「かなりの本気」なのだが、ブレーキにはカーボンディスクを採用するレース用ホイールのノウハウを活かして2.8kgの軽量化を為したBBSホイールを標準装着している。
だが、パワートレイン関連のスペックは共通。諸元で他のRC Fと異なるのは車重くらい。カーボンエクステリアパッケージよりも40kg軽い程度なので、見違えるように速くなるわけもない。ならば運動性向上のために何処に-40kgを使ったがミソ、をFSWでチェックしたわけだ。
どんな感じ?
量産レクサス初 カーボンブレーキ
数年ぶりという久々のFSW本コースだが、まったく緊張はない。MC前後で走りの志向が大きく変わっていれば話は別だが、そうでなければ無茶な事をしない限り「綱渡り」や「冷や汗」はないはず。まあ、5月とはいうのに猛暑で汗だくにはなったが。
RC Fパフォーマンスパッケージの第一の素晴らしさはブレーキング性能。第1コーナー手前250m看板のタイミングでフルブレーキング。ブレーキ開始速度は240km/hを僅かに超えたくらい。(ちなみに位置情報からサーキットを認識しているのでリミッターはOFF)そのまま全制動を維持すると第1コーナーの手前で停車してしまう程の減速G。200m看板のタイミングでちょうどいいくらいだが、タイムアタックしているわけでもないので、以後は250m看板通過直後のタイミングで色々と試してみた。
ざっくりとした計算では全制動時平均で減速度は1G近い。レース用を除けば一般的にタイヤのグリップ性能は1Gが限界値。瞬間的に1Gの減速度が出ても珍しくはないが、5秒前後の間平均的に発生し続けるとなれば話は別。最後のほうで熱ダレする高性能車も珍しくないが、パフォーマンスパッケージの制動はペダルを緩めるまで変わらない。
この制動の安定は4輪のグリップバランス維持力にも助けられている。改修後FSW第1コーナーの路面コンディションはかなり良くなったが、勾配やカントで微妙にうねったような状態だ。全制動で前輪荷重最大時での左右の荷重変化は方向性や制動に悪影響を与えるが、ゆるっとロールが入る事はあってもラインも制動も極めて安定している。
そんなタイプなので全制動中でも舵が利く。アプローチラインのコントロール性は頗る良好である。
高速コーナー 頼もしいワケ
操縦性でも4輪のグリップバランスの安定性のよさは変わらない。
個人的な問題なので済まないが、FSWで苦手なのが100R(4~5コーナー)。勾配が変化する上に回り込んでいる。しかもコース幅が広くてラインが掴みにくい。未だに探っているような走り方になってしまう。
高速コーナーでコーナリング限界近い速度で、加減速のメリハリもなくラインを探るような運転。いつバランスを崩してもおかしくない状況だが、減速でラインを絞っても弱アンダーステアを維持してくれる。ストロークを活かすセッティングなのでベタッと貼り付くような接地感には欠けるが、操舵や加減速に対する過敏な反応を抑えた確かな方向性が頼もしい。
5コーナーを立ち上がってヘアピン。オーバースピード気味に制動を残して進入してもラインコントロールがいいのは前記したとおり。そこからダンロップコーナー(10コーナー)までは全開。太いトルクのままレブリミットまで使い切って歯切れ良く変速するATも心地いい。この区間はちゃんとしたラインに乗せないと危険だが、全開加速での高速コーナリングはパフォーマンスパッケージ、というかRC Fの得意な状況だ。
テクニカル・セクション FRを楽しむ
ダンロップコーナーは極めてタイトなV字ターン。ちょっと制動を残して転舵すれば即アンダーステア。解消せずにアクセルを開ければアンダーステアは強まるばかり。オーバースピードのリカバリは減速が必須だが、予想を裏切る挙動がないので意外と気楽である。
ダンロップ~最終コーナーまでは直角コーナーの切り返しで、コーナーの危険度は低い。せっかくのFRなのでパワードリフトでも。ちなみに走行モードは「スポーツS+」でVSCはOFF。パワーオン時のLSDの差動制限はかなり強め。前輪の負担が大きい状態で無理にアクセルを開ければプッシュアンダーに。エンブレか軽い制動で舵を絞りながら開けていけばパワードリフト。
さすがに強引過ぎたか駆動輪に若干のバタ付きが出たが、リアを滑らせてもトラクション抜けは少ない。カウンター舵角もそれほど大きくしないで済むし、補正も楽である。高μ路面で流して走らせるようなセッティングではないが、そういった芸も楽しめた。
「買い」か?
こう見えて 後席も “アリ”
サーキット試乗の合間にカーボンエクステリアパッケージ(写真黃)を公道でちょい試し。サス仕様はパフォーマンスパッケージと共通である。サーキットの印象から予想をしていたが、乗り心地がいい。しなやかさと収束感の程よいバランスで質感も上々。エンジンフィールやエンジン音に威圧感がないから、体感静粛性も悪くない。
コンフォート系のプレミアムセダンには及ばないにしても、スポーツ&高性能売りのモデル相対ではトップレベルの快適性。付け加えるなら2ドア・クーペにしては後席の居住性や開放感にも優れる。ルックスはスポーツにのめりすぎだが、走りの味では大人のラグジュアリークーペでもある。
セオリーに則ったスポーツドライビングの醍醐味を不純物無しで楽しめる。不要な刺激による演出やじゃじゃ馬馴らし的な要素は少ない。お手本というか理想論で仕上げた高性能である。
この高性能には状況による特性の変化を抑えた「安定」、それを元にした「安心」も含まれる。こういった特徴はRC Fに共通する部分であり、パフォーマンスパッケージは運動性を拡張したモデルと言える。
サーキットの性能を上げました、だけならそう驚くほどでもないが、スーパーツアラーとしての良質な走りを維持したまま挙げてきたのが凄い。ついでに言えば、二面性の使い分けではなく、融合というのも感心させられる。
サーキット重視なら 1400万超えも
パフォーマンスパッケージの価格は標準車の383万円高の1404万円。趣味でちょいちょいサーキット走行を楽しむというなら投資効果はある。とくにカーボンブレーキは圧倒的なメリットである。
公道ドライブ中心となるとプラス400万円の価値があるか微妙。ラグジュアリークーペとして選ぶならルックスの面からも標準車のほうがまとまりがいい。たぶん、際どいくらいのエアロデザインになっているのも、サーキットで真価を問うべきモデルをより鮮明に主張した結果だろうし、そこを理解すれば納得のコスパである。
RC Fパフォーマンスパッケージのスペック
レクサスRC Fパフォーマンスパッケージ
■価格 1404万円
■全長×全幅×全高 4710×1845×1390mm
■最高速度 270km/h
■0-97km/h加速 4.0秒台(北米向け)
■燃費(WLTCモード) 8.5km/ℓ
■車両重量 1720kg
■エンジン V型8気筒4968cc
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 481ps/7100rpm
■最大トルク 54.6kg-m/4800rpm
■ギアボックス 8速オートマティック
レクサスRC Fカーボンエクステリアパッケージ(差分のみ)
■価格 1099万6364円
■車両重量 1760kg
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