■便利なスライドドア!でも実は要注意? 気をつけたい「開閉の仕方」とは
最近では多くのクルマにスライドドアが搭載され、自動で開閉してくれるなど便利な機能なども備わっています。
一方で、スライドドア利用時の不注意で、痛ましい事故も発生しています。では、スライドドアを利用する際、どのようなことに気をつけると良いのでしょうか。
【画像】「えっ…!?」 衝撃のスライドドアセダン「ランサー 特装車」を画像で見る(40枚)
2023年4月下旬には、京都府舞鶴市で60代配達員の男性がクルマのスライドドアに手を挟み、指を切断してしまったという痛ましい事故が発生しています。
想像するだけで痛々しさが感じられる事故といえますが、実はクルマのスライドドアによる事故は毎年一定数発生しています。
東京消防庁のデータでは、2016年から2019年までの4年間に966人が指などを切断する事故により救急搬送されているといいます。
関連器物別事故発生状況をみると、機械によって受傷した人が最も多く、次いでドアや窓などの開口部、そしてスライドドアなどを含めた車体(乗用車・トラック以外に建設工事用車両、オートバイも含む)での事故が続いています。
また、国民生活センター資料内の「クルマのドアに挟む事故事例」を見ると、重い症状では「クルマから降りるときにドアを自分で閉めて手を挟んで左第1指基節骨骨折」「左手をクルマのドアで挟み左第4指末節骨骨折」といった事故が発生しています。
スライドドアによる事故事例では、「スライド式のドアを閉めようとした時子供の手に気がついたが止める間もなく指を挟んだ」「急勾配の坂道でスライドドアを開けて作業中に急にドアが閉まり親指を挟んで打撲」といった例も見られます。
このほか、他の人がドアを閉めたことで子どもの手を挟んでしまったり、風など自然現象でドアが閉まりうっかり挟んでしまうといった事故も起きています。
ドアの事故では、手・指に怪我を負うケースが圧倒的に多く、程度は「打撲傷・挫傷」、最悪の場合「切断」というケースも含まれます。
ではスライドドアを開閉する際、どういった点に気をつけると良いのでしょうか。
例えばトヨタ「アルファード」の場合、スイッチを押して開閉するまたは、ドアハンドルを引いて開閉する「スライドドアハンドル」、車内からドアを開場する「インサイドドアハンドル」また運転席付近に備わる「パワースライドドア開閉スイッチ」を押すなど、いくつかの開閉方法があります。
最近では子どもが車内からスライドドアを開けられないよう「チャイルドプロテクター」という機能があるほか、挟み込み防止機構としてスライドドア前端部にセンサーがついており、センサーが押されるとドアは10cmほど反転作動した後に停止する仕組みも搭載されています。
このように、最近のクルマの機能には挟み込みをしないような安全機能が備わっているものの、電動開閉でない手動式スライドドアには、こうした機能がないものもあります。
いずれの場合でも、不注意やとっさの事故で、手や足を挟んでしまうこともあるかもしれません。
アルファードのスライドドアの操作の注意点では、「必ず全開位置まで開き固定すること」と記載されており、全開にするとスライドドアがストッパーで固定される仕組みとなっています。
半開状態ではドアが確実に固定されないため、傾斜地で不意に動き出す恐れがあります。
特に、注意すべきなのは中間で止めた場合に固定されないため、坂道などで不意に動き出す恐れがある点で、十分な注意が必要です。
日産「セレナ」の注意事項にも「ロックするまで確実に開けてください」との注意書きが見られます。
突然動き出すこともあるので、スライドドアは少しだけなどの開閉はせず、確実にロックされるまで開くようにしましょう。
※ ※ ※
最近では、クルマの機能が進化し、ケガをしないようなさまざまな機能も備わりつつありますが、やはり利用する際の不注意により、手や足を挟み込んでしまうなどの事故になる危険性もあります。
最悪の場合、指が切断されるといった痛ましい事故も発生しているため、スライドドアの利用には十分気をつけましょう。
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車中泊シーズンはそう言うバカが増える
車に限らず製品は、利用者の中で意識が低い人に合わせて設計せざるを得ないから、どんどん使う側のレベルが低下していきますね。