もっとも頼りになるのはJAF
去年(2018年)の11月、東京都墨田区の住宅街で、84歳の男性が運転するクルマが、狭い路地の壁と壁の間に挟まり、身動きが取れなくなったというニュースがあった。
【今さら聞けない】自動車オーナーの多くが会員の「JAF」って何?
このときは、警察官6人が出動し、ジャッキでクルマを持ち上げ、2時間がかりで運転手を救出した。
同じ年の8月には、西日本JRの高速バスが、渋滞を避けるために高速道路を降りた和歌山県内で道を間違え、狭い山道で身動き取れなくなって、立ち往生したというニュースも記憶に新しいところ。
この手のトラブルは、手前で引き返せば大事にはならないわけだが、気が付いたときには手遅れで気が動転し、ニッチもサッチも行かなくなってパニックにというパターン……。
できるだけそうならないように気を付けるのが基本だが、もし狭路に迷い込んで、自力で脱出できなくなったときはどうすればいいのか。
一番頼りになるのはやはりJAF。レッカーやジャッキを使った、狭路からの救出例は、いくつもあるのでまずはJAFに相談するのが一番。
自動車保険のロードサービスでは対応外になることも
一方、保険会社のロードサービスのオプションはどうかというと、レッカーサービスはどの保険会社のロードサービスにも含まれているが、雪道ぬかるみ等スタック時の救援等には対応していないケースがほとんど。狭路からのレスキューが、レッカーサービスに含まれればラッキーだが、後者の扱いになるとNGに。これは自分が加盟している保険会社に確認してみるしかない。
ちなみに、筆者が加入している東京海上日動の担当者に確認してみたところ、「ロードアシストの車両搬送サービスは、事故や故障で『走行不能となった場合』を想定しているので、どこにも接触していない状況で、クルマ本体にトラブルがなければ、保険対応の対象外になるのでは」、とのことだった。
また上記のニュースでは、警察が出動して対処しているが、狭路からの脱出アシストは、本来警察の仕事ではないはず。ドアが開かない、左右を壁で挟まれた、崖から落ちそう、などの、レスキュー隊の出動が必要な場合以外は、警察や消防に頼るのは筋違いではなかろうか。
もっと単純に、バックが苦手、切り返しが苦手というだけで、運転スキルだけで何とかなるなら、家族や友人知人の手を借りて、ということも考えられるが、それも時間とコストが見合う場合に限られる。
困ったときは、やはりプロの手を借りるのが一番。それ以前に、狭路にハマらない状況判断、車両感覚を身につけて、そうしたトラブルを引き起こさぬようにするのが肝要だ。
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