キャンパスオフロードミーティングの5時間耐久レースが山梨県、クロスパーク勝沼で開催された。本来であれば、60~80名ほどの若き大学生たちと、同じくらいの「心が若い大人たち」が集い、楽しくレースをするイベントなのだが、コロナの影響で大学は部活動を制限しており、多くの学生は参加することができなかった。しかしそんな危機的状況でもたくさんの大人たちが集まり、イベントを盛り上げてくれたのは、ここ数年の運営側の努力が実った証拠だ。
もはや「学生だけのレース」ではない
2016年、キャンオフ東日本を運営していたビッグクルーが解散。学生たちは自身で運営を手がけてこの伝統あるレースを存続する道を選んだ。Off1.jp編集部であるアニマルハウスでは当時から毎戦取材に行き、いろいろな媒体やWEBサイトでその模様をお伝えしてきた。
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当時ずっと苦しんできたのは、その名称の影響もあって「学生だけのレース」という先入観を持たれてしまっていたこと。この概念を覆すのに、4年ほどかかった。今回のイベントを見ていると、そこからは完全に脱却できたことが伝わってきた。
年末に開催されるキャンオフ西日本との合同レースや、豪華ゲストを招いての夏合宿、Webikeやバイク王、BRIDGESTONE、テクニクスといった企業を巻き込んできたことで、ここ2~3年で見違えるほど盛況なイベントに成長したのだ。
そんなわけで学生が30名ほどしかエントリーできなかった今大会も、多くの「心が若い大人たち」のエントリーのおかげで130名ほどが集まった。
当初は現役の3~4年生たちが主催や運営を務めていたキャンオフ東日本だったが、2019年から芝浦工業大学OBの渡部宏太郎が主催を引き受け、同世代のOBたちがマーシャルや運営に回り、学生たちはレースを思う存分楽しめるようになった。
5年前の手探りでキャンオフ東日本を運営していた当時学生だったメンバーたちは、今回もマーシャルとしてオレンジ色のビブスを身につけて走り、多くの参加者を助けていた。僕はその姿に少しうるっときてしまうのだった。
晴れの勝沼と雨の勝沼
どちらも堪能できた
天気予報は曇りのち雨? レース開始時には雨は降っておらず、コースはベスコンだった。
ウッズの中などで少しの渋滞はあったものの、順調にレースは進んでいく。
しかし、エンデューロコースの上り坂では一部ラインがツルツルで、途中で止まってしまうと、全く進めなくなるライダーが続出。ここはタイミングによってはかなり混乱したが、最後までカットなしで使われた。
セローやCRF250L、KLX230などのトレールマシンの参加も、かなり多かった。ちなみにこちらドラ◯もんのコスプレ。
エンデューロIAの石戸谷蓮や、斎藤祐太朗も5時間ぼっちクラスにエントリー。超一流の走りを間近で見ることができるのも、キャンオフの魅力だ。
そしてこの2人と同じクラスで戦う渡邉誉は、まさにキャンオフ東日本創成期メンバーの一人なのだ。
マーシャル長?として活躍してくれたのは、マジモンのL。
モトクロススキルが高く、将来が熱望されているエンデューロNA、向坊拓巳も参戦。残念ながら負傷でDNFだったが、骨折ではなかったようなので、次の選手権までには復活してほしい。
JNCCのFUNクラスで大暴れしている田中大貴もキャンオフライダー。
レース開始から3時間ほど経過したあたりから、小雨が降り出し、残り1時間くらいでモトクロスコースの一部がツルツルで登れないライダーが続出。下からしっかりアクセルを開け続け、一定で駆け抜けるか、左右どちらか一本ラインをトコトコ上るかしかない。
あれ? 祐太朗さん? 流石にムースにFIMタイヤでこの坂はキツイでしょ~~~。犠牲者多数でこの坂はカットされた。
かっこいいのも置いておく!
コース難易度はWEX級?
初心者から上級者まで楽しめる工夫
コース中に設置されたWebikeマークを集めると、Webikeポイントがもらえる。最初は学生だけが対象だったが、レース後半になれば全員対象になるという、学生を優先しつつ、社会人にもチャンスが与えられる気遣いは、上手い。
レース中に突然出されるクイズ。去年は難しすぎたから少し難易度を下げたという問題に正解すると、1周加算される。
こちらの答えは「甘酸っぱい夏の思い出」。Twitterやってないとわからないネタ。
SCOTT! プロスペクトですよ!
レース終了後に石戸谷のマシンには大量のタイラップが・・・。これは特別セクション「フレアラインヒル」を上るたびに一本もらえ、最終的に一本が一周に換算される。石戸谷のマシンにはなんと15本もあった。ちなみに石戸谷と斎藤の他に登ったのは一人だけ。
モトクロスなどのレースイベントで救護活動をされているJOMSさんが救護テントを設置してくれて、万が一の怪我の際も適切な処置を施してくれる。実は僕もお世話に……。
デッシージャパンのデッシーさん。最近キャンオフを知った方の中には「誰?」という人も多いのかもと思ったので、解説しておくと、この方こそ5年前からキャンオフ東日本を影でサポートし続けてきてくれたキャンオフのお兄さん的存在なのだ。
バイク王はアプリを登録するだけでガレージセールの品物がもらえるという、なんとも嬉しい大盤振る舞い。探していたものが見つかった、と言う人も多いのでは??
テクニクスの試乗会も開催。先日記事化した、新型CRF250Lのテクニクスチューンも、乗ることができたぞ。
今回ピックアップしたのは、ずっと気になっていたあの2チーム
吉田ジンギスカン、越路カレーメシの2チーム。よく色んなイベントやSNSで名前を見かけてはいたのだが、いまいち実態が掴めていなかった。ので、今回ちゃんとお話を聞いてみたら、意外な事実が発覚した。
この2チームは、なぜか一斉スタートの後方で独自にルマン式スタートをしていた……。やりたい、と主催にかけあったら「どうぞご自由に」と許可が下りたとのこと。そんなレース、他にない(笑)。
「吉田ジンギスカンっていうのは、ぼっちライダーさんが「はてなレーシング」っていうチームで、レースに出てみたいけど、一人じゃ心細かったり、エントリーしづらいっていう人たちを受け入れていたんです。で、ぼっちさんがバイクを引退した後に、それを引き継ごうということで出来たチームなんですよ。名前はただよくジンギスカンを食べてただけで命名した感じですね。越路カレーメシや、ラジエーターズ、房総林道部など、千葉や神奈川の初心者~中級者ライダーで集まって楽しくレース活動をしています」と、なんとよく見知った名前が出てきて驚いた。
越路カレーメシのリーダー我妻圭輔さんは「越路カレーメシっていうのは道志にあった林道に行って、沢の水を沸かしてカレーメシを食べていたっていう、それだけで命名したんです。今はもう入れなくなっちゃいましたけど、名残で名前だけ残っている感じです。今回から小盛カレーメシっていうのができたんですけど、やはり「チームに属していないから使っていいですか?」って聞かれて「どーぞどーぞ」という流れで。
僕はCRF250Lで出たんですけど、曇りの良いコンディションも楽しめましたし、途中からちゃんと雨が降ってくれて勝沼らしいことができました。勝沼の二面性をしっかり味わうことができる最高の天気でしたね。キャンオフは去年のフリーライドに次いで2回目なんですけど、マジモンのLこと世利さんにバイクを直してもらって、その繋がりで出場しました。ライバルの吉田ジンギスカンと勝負するのが楽しかったですね」
基本は20~30台の「心が若い大人たち」で構成されているのだが、本当の若者が2人いたので、こちらにもインタビューしてみた。右は樫村青海さんは大学1年生「オフロードバイク歴は1年くらいで、XRに乗っています。今回が初めてのレースで、キャンオフのバイクレンタルでCRF150Rをお借りして出ましたが、思った以上にモトクロッサーの扱いが難しくて、最後にクランクケースに穴を開けてしまいました。楽しかったですけど、最後は悔しかったので、また機会があればリベンジしたいです」
左のナイスセンスなTシャツを着てるのが大熊楓さん大学4年生「もともとレースにたくさん出てみたくて、先月WEX GAIAに出たんですけど一周もできなくて、2回目のレースでキャンオフに出てみました。親が昔ラリーをやっていて、その影響で始めました。
初めての勝沼は、最初はある程度回れたんですが、だんだん雨でコンディションが悪くなってきて後半はマーシャルさんに助けてもらいながら…」
なんとこれぞキャンオフ。ほぼ初レースな大学生カップルだった。お二人とも大学のバイク部には所属していないということだが、吉田ジンギスカンや越路カレーメシという素敵なバイク仲間に巡り会い、楽しく乗れているようだ。
キャンオフ東日本、三種の神器とは
まずこちら、ぼっちクラスの表彰式。1位シマユウ、2位つーさん、3位田中大貴。つーさんはフレアラインヒルを9回登頂している猛者!
ぼっちクラス1位のシマユウには、キャンオフに代々伝わらない「ぼっちの人のための友達像」がプレゼントされた。こちら、なんでもハードオフで5000円くらいしたらしい……。
こちらがペアクラス。1位ぴろ吉&たわ、2位三浦純&北山翔馬、3位ほまれ&もえみ。なんで真ん中の人いちごオレ掲げてるの?
そして最後にトリプルクラス表彰。1位nob&サノ&ジクリバー、2位みーさん&マーシー&愛国戦士、3位ドリ&まる&もっこり。CGCでもおなじみのハンドルネームエントリーがキャンオフでも大いに受け入れられている。
そしてこちらが、幸運にも三種の神器の一つ「悩みを聞いてくれる神様」を当ててしまったお方。こちらもハードオフで買ってきたらしい。多分次戦エントリーすれば返還できて、また他の人に当たるんじゃないかな。知らないけど(汗)。
そしてなんと本当に伝統の「バイクが上手くなる壺」は大熊さんの元へ。この壺は前回、斎藤祐太朗の手に渡っていたし、渡邉誉も持っていたことがあるという、本当に上手くなる可能性があるヤツ。是非ともIAもしくはCOMP-AA、G-NET目指して頑張ってほしい。
キャンオフ次戦は10月3日、信州マウンテンパークでまた5時間耐久レースが開催される! 次「バイクが上手くなる壺」を手にするのはあなたかもしれない!!
Off1.jpが撮影した全写真はこちらから
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