■これはただのタンドラではない?
2022年12月2日、欧州トヨタはトヨタ「ハイラックス(試作水素燃料電池車)」の開発を開始したことを発表しました。
【画像】凄いハイラックス発表! さらにもっとデカい「タンドラ」&「カローラクロス」の実車を写真で見る!(52枚)
トヨタは、燃料電池車(FCEV)として「ミライ」を販売しています。
また、試作車としてすでにトヨタのフルサイズピックアップ「タンドラ」の燃料電池試作車として「タンドラFCEV」を公開しています。
このタンドラFCEVの見た目は、ボンネットなど所々に青くデザインされたデカールや「FCEV」と書かれたデカールが貼られています。
これは、FCEVコンセプト「FCEV Towing Machine」と名付けられており、開発コンセプトは「水素で移動をもっと楽しく、レジャーをもっと豊かに」と説明しています。
FCEVならではのスムーズな走りとリニアなレスポンスや、低速からののびやかな加速感や、静粛性が高いことも特徴です。
構造的には、本来エンジンが収められるボンネット内にはミライの燃料電池ユニットを搭載。さらに荷台部分には5本の高圧水素タンクや後輪軸にはモーターを設置しています。
その一方で、今回トヨタモーターマニュファクチャリング (TMUK)は、燃料電池を搭載したハイラックスの開発をおこないます。
このプロジェクトは、英国に拠点を置く高い技術を持つ技術エンジニアリングパートナーであるRicardo、ETL、D2H、Thatcham Researchと協力し、ハイラックスを燃料電池電気自動車に改造。
ミライに採用されている第2世代のトヨタ燃料電池コンポーネントを採用することを目的としています。
TMUKがプロジェクトを主導する一方で、欧州トヨタ(TME)のR&Dチームが専門的な技術サポートを提供し、英国チームが独自の専門知識と自給自足で次世代水素ドライブトレイン機能を開発できるよう支援する予定です。
今回のプロジェクトについて、欧州トヨタのマット・ハリソン社長兼 CEOは次のように述べています。
「英国はピックアップトラックの主要市場のひとつであり、トヨタにとって重要な市場です。
今回のプロジェクトは、重要な市場セグメントにおいてゼロ・エミッション・ソリューションを開発する絶好の機会です。
TMUKがハイラックス用の燃料電池パワートレインの開発を調査し、当社のカーボンニュートラルな目標をサポートするための資金を提供してくださった英国政府に感謝いたします」
※ ※ ※
今回のプロジェクトは、顧客ニーズとあらゆる分野でのモビリティに対する総合的なアプローチをするために、ゼロエミッション製品の提供という観点から商用車市場に新たな機会を見い出したと欧州トヨタは説明しています。
なお、最初のプロトタイプ車両は2023年中にTMUKで生産される予定で、成功した性能結果を受けて、小規模な連続生産の準備をする予定です。
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