もくじ
ー VW、ガソリン車にも微粒子フィルター
ー 微粒子フィルター ナノ粒子さえ捕集
ー ガソリン車における微粒子フィルターの働き
VW、ガソリン車にも微粒子フィルター
フォルクスワーゲンは排出ガス低減のためガソリン車にも微粒子フィルター(GPF)を採用する。
最初にこの機構が導入されたのはドイツで販売されているティグアンの1.4TSIのマニュアル車だ。
また、Up! GTIはフォルクスワーゲン車として2番目にGPFが採用されることになり、排出される微粒子が最大95%も低減される。
この測定結果は2015年のディーゼル車に関するスキャンダルからの信頼回復のためにフォルクスワーゲンが2016年に提示した公約に沿うものとなった。
他のメーカーも独自にGPFを採用し始めている。例えば、メルセデス・ベンツは一部のSクラスに搭載したほか、今後も採用を拡大する方針を示している。フォードも同様に新型マスタングなどに搭載している。
ガソリン車に対する微粒子排出規制は2009年のEURO5規制から始まった。2017年9月からの最新のEURO6cでは、ガソリンエンジンの微粒子排出を以前の10分の1まで減らすことが義務付けられている。
微粒子フィルター ナノ粒子さえ捕集
フォルクスワーゲンの微粒子フィルターは排ガス中の有毒ガスを減らす三元触媒コンバータの役割も兼ねている。
通常の三元触媒コンバータはセラミック製のハチの巣のような構造をしていて、その中を排気ガスがテールパイプに向かって流れていくようになっている。
この内部は触媒コートがなされており、主に3種類の炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)が低減される。
今までは直径10ミクロン程度のディーゼル微粒子(PM10)やより小さなPM2.5が主な対象だった。比較のために言っておくと、人間の毛髪は直径70ミクロン前後である。
しかし2001年ごろからPM10の100分の1も小さなナノ単位の微粒子に注目が集まるようになった。スウェーデン道路管理局によれば、ある条件下においては一部のガソリン車はディーゼル車と同等のナノ粒子を排出しているとのことだ。
以前は排気ガス中の微粒子は質量によって計測されていたが、新たな計量方法の発達とともにこれに対する警戒感が高まっている。ナノ粒子は非常に軽量であるものの、広範囲に分布できるほど大量に存在しているのだ。
このナノ粒子が持つ問題点はより大きな粒子と比べて肺のより深くまで浸透しやすいこと。ディーゼルにおける微粒子フィルターと同様に、GPFもナノ粒子を含めてあらゆる大きさの粒子を捕集することができる。
しかしながら、実際には様々な種類の微粒子があらゆる部位から排出されている。例えば、ブレーキやタイヤや路面などだ。DEFRAによる研究によれば、それらは排気ガスと同等の微粒子を発生させていることも考えなければならない。
ガソリン車における微粒子フィルターの働き
この新しいフィルターはエンジン後方のターボから数センチのところに設置され、コールドスタートから数秒後には効果を発揮する。
中心部では、排気ガスは片側が塞がれた穴に囲まれた壁に沿って進むことになる。捕集された微粒子は加熱されてCO2となり、それと同時にHCやNOxやCOなどは微量のCO2と窒素と水となり排出される。
フィルターを抜けると、フロア下に設置された第二触媒を通過する。これによってアクセル全開時でもマフラーからの排出ガスが確実にEURO6cの基準を満たすようになっている。
新型のUp! GTIはWLTP(国際調和排ガス/燃費試験法)とRDE(実走行排気計測)の対象となっている。EURO6cと同様にWLTPは2017年9月以降に発売される全ての新型車が対象となっている。
WLTPは公称の排ガス数値が現実のものと、より近くなることを担保している。
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