現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > オフ車じゃないけどオフも行けちゃう! 大人のレジャーバイク×厳選5台【愛と青春のオフロードバイクを振り返る】

ここから本文です

オフ車じゃないけどオフも行けちゃう! 大人のレジャーバイク×厳選5台【愛と青春のオフロードバイクを振り返る】

掲載 17
オフ車じゃないけどオフも行けちゃう! 大人のレジャーバイク×厳選5台【愛と青春のオフロードバイクを振り返る】



オフロードマシン ゴー・ライド5月号発売【走りを楽しむ! 林道ツーリングのためのキャンプ術】

オフロードマシン専門誌『ゴー・ライド』連載企画『令和の世に放つ 愛と青春のオフロードマシン』より、バイクが熱かった時代にラインナップされた懐かしのオフロードマシンを、”迷車ソムリエ”ことムッシュ濱矢が振り返る。本記事では、”クルマのトランクに積んで遊びにでかけた先でのちょっとした移動に使う”というコンセプトで誕生したレジャーバイクをムッシュが独断と偏見で紹介する。

●文:ゴー・ライド編集部(濱矢文夫)

家から50kmの大アドベンチャー

少し前に終わったNHK朝の連続テレビ小説、え~と、『カムカムカムギアトレーン』みたいな題名だったか。大正から令和まで3代のヒロインにまつわる物語で、その時代時代に合わせた小物とかがさり気なく置いてあったりする。こだわりはなかなか。ある日、その中にピカピカのホンダシャリイがあった。色は白に橙の’79年発売のモデルかな。チラ見だが’83年にデザインが変わる前だったと思う。ちなみにシャリーと明記されていることが多いが、シャリイが正式。スバルのワゴンがレガシーじゃなくレガシィなのと一緒で、細かいけど気になるところ。

シャリイは原付スクーターブームの前にあった10インチ小径ホイールの女性向け生活バイクで、乗りやすく日常の移動でちゃんと使える利便性が魅力。昔はそれ以外にも小径ホイールのおもしろい機種がたくさんあった。その最たるものが「レジャーバイク」と呼ばれる、移動手段としての機能を重視するより、見た目の楽しさや遊び心を大切にした小型の2輪車。ホンダのモンキーが起点になって、4スト/2ストと各社からいろんなモデルが誕生した。特に’70年代から’90年代前半までは百花繚乱で、それが生活シーンの至るところにあり、思い出として心に残っている人はとても多い。かくいう筆者もそのひとりである。

ホンダ ゴリラ
ホンダ ノーティダックスホンダ CY50
スズキ ホッパー50
カワサキ KV75
ヤマハ フォーゲル QB50


そのちっちゃいもの系の中には、50kmの距離を走るのをためらうほど実用的じゃないのもあったけれど、それを市場が許容。存在自体がおもしろく、欲しいと思う人が多かった。今は、ホンダのモンキー/グロム、次にダックスやカワサキのZ125プロなどあるが、比べて種類は多くない。理由はそんなに売れないから。それが時代の流れならしょうがない。いつものように昔は良かったなんて悔しいから言わないけれど、変なのがいっぱいあった事実を少し羨む。大人になることは効率的で正しいけれど、ムダが懐かしい。

ホンダ ゴリラ:2スト250ccのゴジラをキボンヌ(死語)

リヤがリジットからスイングアーム式になったモンキーZ50J型。5LタンクのZ50J-I型の兄弟車。9tタンク、マニュアル4速にちょっと大きなシートと、移動手段としてちゃんと乗れる仕様がゴリラだ。ゴリラと言えば、平面ガエルとひろしの物語に出てくるゴリライモを思い浮かべる’70年代終盤の発売。しかし、モンキーからちょっと大きいだけで”ゴリラ”なのはいかがなものか。チンパンジーかボノボでしょ。そして時が経ち、シリンダーがクララのように立ったエイプ(類人猿)が出たわけだ。だったら今のグロムはホモサピエンスとするのが正しい。ホンダ、ホ───ウホッ!! いいバイク。

―― 【HONDA GORILLA】■全長1365 全幅625 全高875(各mm) 車重67kg ■空冷4ストロークOHC単気筒 49cc 2.6ps/7000rpm 0.3kgf・m/5000rpm 変速機4段 始動キック式 ■タイヤサイズF=3.50-8-2PR R=3.50-8-2PR ●価格:10万8000円

ノーティダックスホンダ CY50:勝手な思い込みは燃えないゴミの日に捨てよう

固定観念は捨てよう。”聖水”と聞いて、すぐに乙女の◯◯◯◯を想像した人は恥ずかしい固定観念にとらわれている。同じくダックスホンダは、ダックスフントみたいに胴長短足なのが当たり前だと最初から決めつけてはいけない。胴長だけどカブC90エンジンで足の長いマイティダックスがある。そして、こんなダックスもあった。ヘッドライトは四角いし、気を抜くとエンジンを落っことしそうな普通のダックスと違い、ぐるっと囲ったフレーム。エンジンは寝起きのヤングボーイみたいに立ってるCB50系。バルーンタイヤだしスタイルからしてそこはかとなくラベンダー…じゃなくスズキバンバン50の香りがするわ、深町くん。

―― 【HONDA NAUTY DAX HONDA CY50】■全長1620 全幅770 全高985(各mm) 車重80kg ■空冷4ストロークOHC単気筒 49cc 4.5ps/9500rpm 0.35kgf・m/8000rpm 変速機4段 始動キック式 ■タイヤサイズF=5.40-10 R=5.40-10 ●価格:9万8000円

スズキ ホッパー50:時速60キロは厳しいけどカワイイから許す

ホッパーといっても、ピーター・フォンダと一緒にチョッパーハーレーで走ったホッパーとは違う。「いつものら~めん 偉そなハイウェイ~♪」と空耳で歌いたくなる曲が流れる映画。415馬力で最高速が500km/hという、スズキRA125がベースとは思えない性能を誇る仮面ライダーブラックの愛車でもない。スズキがまだ2スト専門だった時代に、モンキーのようなものが欲しくて作ったレジャーバイク。アクセントになっている「●」の内側に樹脂の燃料タンクが入っていて、先に行くほど薄くなるヘッドライトステーなど造形が楽しい。エンジンはフリー50から。

―― 【SUZUKI HOPPER 50】■全長1340 全幅700 全高880(各mm) 車重62kg ■空冷2ストローク単気筒 49cc 3.0ps/6000rpm 0.37kgf・m/5500rpm 変速機3段 始動キック式 ■タイヤサイズF=3.50-8-4PR R=3.50-8-4PR ●価格:7万2000円

カワサキ KV75:KS/KSRシリーズのアニキ

『熱血硬派くにおくん』みたいな強面のイメージがあるカワサキにも、モンキーのようなものがあった。その理由は、大きなマーケットがある北米でもモンキーが売れたからだ。もともと初の市販モンキーは輸出専用だったCZ100なのだから、国内より海外。これのベースとなったのは、’71年に発売した輸出車の75MT1である。ここですでに基本はできていた。ハンドルが折り畳めて、ピストンバルブの2ストロークエンジンは前進3段変速。’77年から国内でも販売。2ストでモンキーより排気量を大きくしたところが、よりパワフルで速くしようとしたがるカワサキらしいところ。たまにはまじめな解説。

―― 【KAWASAKI KV75】■全長1390 全幅610 全高890(各mm) 車重59kg ■空冷2ストローク単気筒 73cc 4.3ps/5750rpm 0.59kgf・m/2000rpm 変速機3段 始動キック式 ■タイヤサイズF=3.50-8-2PR R=3.50-8-2PR ●価格:10万4000円

ヤマハ フォーゲル QB50:ミニトレ/YSRも基本が同じ2ストエンジン

この車種選びはゴー・ライド編集部に任せた。それは筆者が適当なのでは決してなく、何でもバッチコーイだからだ。まぁそれは置いといて、ヤマハの中でポッケじゃなくフォーゲルを選んできたのが、じつにニクイ。YMOよりP-MODELを選ぶようなセンスの良さ。まがりなりにもオフロードマシンの専門誌なのだから、どこを走っても疲れそうな6インチタイヤで超ショートホイールベースのポッケより、8インチのノビータイヤでアウトドア風デザインのフォーゲルを選ぶのは当然なのかもしれない。オフの難所は走破できなくてもいいのだ、だって乾燥重量57kgだから、持ち上げて運べばいい。

―― 【YAMAHA VOGEL QB50】■全長1485 全幅690 全高950(各mm) 車重57kg ■空冷2ストローク単気筒 49cc 3.0ps/5500rpm 0.42kgf・m/4000rpm 変速機4段 始動キック式 ■タイヤサイズF=3.50-8-2PR R=3.50-8-2PR ●価格:11万9000円

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
AUTOCAR JAPAN
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
乗りものニュース
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
VAGUE
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
motorsport.com 日本版
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
くるまのニュース
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
VAGUE
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP

みんなのコメント

17件
  • 50年前。当時はスクーターなる乗り物はラビットなど一部を除いて存在せず日常の足はミニバイクだった。
    オートバイの免許も自動二輪大型小型だけで、普通大型を取るからすべての車種に乗れた。
    なので大型二輪免許保持者がミニトレ50(80)やDAX50(70)に普通に乗ってた。
    ミニバイクや原付クラスもムチャクチャ種類があって素晴らしい時代だった。
  • XL80とかならいいんじゃない?
    売って欲しいなあ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村