F1シンガポールGPのレース序盤、ポールポジションスタートのシャルル・ルクレール(フェラーリ)がレースをリードし、チームメイトのセバスチャン・ベッテルは3番手を走行していた。
そんな中、フェラーリはベッテルを先にピットに呼び入れた。その結果、フレッシュタイヤでプッシュしてマージンを稼いだベッテルが、1周後にピットインしたルクレールを逆転。そのままトップチェッカーを受けた。
■3連勝逃したルクレール、ベッテル優位な戦略に不満あらわ「理解できない」
ルクレールはチームの戦略を不満に感じており、フェラーリはふたりのポジションを入れ替えなかったことについて今後検証をするようだ。
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは次のように語った。
「シャルルが少しがっかりしているのは理解している。彼はレースに勝つために全力を尽くしてくれたし、出来ることは全てやってくれた」
「ポジションを入れ替えることを検討したのか? それはイエスだ。ただ我々はそれをしないことが正しい選択だと思った」
「我々は今後、それが正しい選択だったのかどうかについて議論していく。チーム内部には違った意見もあるだろう」
ルクレールはベッテルから2.6秒差の2位でフィニッシュしたが、3位のフェルスタッペンとの差も1.2秒しかなかった。そのため、フェラーリがリスクを冒さずにポジションを入れ替えることは難しかったと思われる。
3連勝が見えていたルクレールにとってはフラストレーションの溜まるレースとなったが、フェラーリとしてはベッテルを早めにピットインさせる作戦が功を奏し、チームにとって2年ぶりのワンツーフィニッシュを成し遂げた。
ビノットはポジションの入れ替えについて議論する可能性があるとしながらも「それが“1-2”であっても“2-1”であっても、フェラーリにとっては“1-2”なんだ」と語った。
ベッテルをルクレールより先にピットに入れた意図について尋ねられたビノットは、ベッテルがハミルトンの前に立つために行ったと説明した。しかし、その“アンダーカット”の効果は想像よりも強力だったようだ。
「それ(マージン)は3.9秒だった。ここまで大きな数字は予測していなかった」とビノットは語った。
「実際、セバスチャンをピットに入れた後、シャルルを次の周に入れようと思った。彼もセバスチャンの前で戻れると思っただろう」
「しかしセバスチャンは良い走りをして、3.9秒のマージンを稼いでアンダーカットした。それが事実だ」
ビノットは、こういった状況では通常、先頭を走るドライバーを優先してピットインさせる方針であることを認めた。
しかし、今回のレース序盤では上位陣がペースをコントロールしながら牽制し合っており、中団グループとのギャップがあまりない状態であった。そのため、誰もが早めのピットインによって中団に飲み込まれることを嫌がったのだ。
ビノットは次のように説明した。
「通常、我々は常に先行するマシンにアドバンテージを与えている。しかし、今回のような状況では、シャルルを最初に入れることはなかっただろう」
「彼はレースをリードしていた。(ピットに入っていたら)トラフィックに引っかかっていただろうし、それは完全に間違った動きだと思う」
「また、フェルスタッペンもピットインの準備をしていて、我々はそれを知っていた。そしてセバスチャンの順位を守るためには、彼を入れる必要があった」
「だからそれがセバスチャンをピットに入れるための適切なタイミングであり、そこに議論の余地はない。そしてシャルルのストップもふさわしいタイミングだったんだ」
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