2019年12月5日についに発売された、新世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X(スカイアクティブX)」を搭載したマツダ「マツダ3」。発売前からその注目度は非常に高かった。
しかし、フタを開けてみれば、SKYACTIV-Xを搭載したXグレードは319万8148~368万8463円と300万円オーバー。1.8LディーゼルXDに比べて40万7407円高、同グレードの2Lガソリンと比べて68万2407円も高く、クルマ好きしか買わないのでは? と言われてしまっている。この価格差は、遅れて投入されるCX-30でも同じだ。
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マツダとしては自信をもって送り出したはずの新開発エンジンだが、市場の評価は狙いどおりとはいっていないようだ。マツダとして威信をかけて開発した「SKYACTIV-X」はヒット商品として大成できるのか!? 国沢光宏氏が辛口で評価する。
文:国沢光宏/写真:編集部
ベストカー2020年1月10日号
【画像ギャラリー】売る努力がもっと必要! マツダの大本命「SKYACTIV-X」搭載モデルをチェック!
■技術としては素晴らしいが、それを売る姿勢が厳しい
火花点火制御圧縮着火エンジン「SKYACTIV-X」を搭載したマツダ「マツダ3」は売れるかと聞かれたら、即刻「売れない!」と答える。なぜか? マツダ自身、売る努力をまったくしていないからだ。
言うまでもなく圧縮着火という技術は凄い! 世界中の自動車メーカーが開発に取り組み、実現できなかったほど(最後まで頑張っていたメルセデスすら、最近はまったく情報出さなくなりました)。開発するための努力はハンパじゃなかったろう。でも売ろうと努力しない。
2019年12月中旬に追加された「SKYACTIV-X」。マツダの次世代エンジンだが、ガソリンエンジンでの予混合圧縮着火(HCCI)を、世界で初めて実用・量産化できるところまできた
この状況、最近のマツダ車すべてに当てはまること。ということで、売れない理由を挙げてみよう。まず価格差。2Lエンジンを搭載するマツダ3とSKYACTIV-X搭載のマツダ3は、外観も装備も同じで68万円違う。エンジンだけで68万円差です。
それに対するベネフィット(カスタマーが商品から得られるメリット)は、燃費で約20%。出力が24psということになる。燃料コストについちゃハイオクを入れると、実質的にもっと縮まります。
24psと10%の燃料コストが68万円に相当するかとなれば難しい。相場だと1psあたり1万円として24万円。燃費コスト10%差だと、10万km走って約12万円。36万円差くらいまでなら、お客さんにとってSKYACTIV-Xを選ぶメリットはあるだろうが、68万円になったら厳しい。
日本のユーザーって慧眼です。熱烈なマツダのファンや、圧縮着火をしっかり評価できる技術者を除き、魅力は感じないと思う。私も技術力に敬意を払いつつ、欲しくならないです。
じゃあダメかとなれば、そんなことない。とにかくクルマの魅力を追求しなくちゃアカンです。前述のとおり外観まったく同じ。マツダ幹部のなかに超ガンコモノがいて、断固として外観で差をつけることを認めないのだという。
SKYCATIV-X搭載のXグレードは、SKYACTIV-G2.0の同グレードより68万2407円高い300万円オーバーからと、一番高価なパワーユニットとなっている
例えば、スポーツグレードに位置づけたらよい。足を変え、ブレーキをアドヴィックスなどのカラーリングした対向キャリパーにして、マツダスピードのようなエアロを含むエクステリアにする。軽いオーバーフェンダーを加えるともっといいかと。部品コスト10万円以下で、30万円程度の価格を上乗せできることだろう。
ちなみに、マツダスピードのようなスポーツモデル仕立てにしたら、24psの出力アップと燃料コストの低下(高出力化してるのに燃費よくなるというのは画期的だと私は思う)の3本立てで68万円なら納得できるんじゃなかろうか。マツダの幹部は「いいモノを作れば売れる!」と社内に檄を飛ばしているようだが、お客さんを見てません。
そして、可及的速やかに現在180psの出力を200psくらいに引き上げる。SKYACTIV-X、ガソリンエンジンながら常用回転域ではディーゼルエンジンと同じような熱効率を持ち、さらにSKYACTIVの父である人見さんに聞くと「馬力も上げられます」。気持ちよ~く回る高出力エンジンのようになったら一段とスポーツモデルになります。そうすれば売れると私は思う。
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価格のインパクトの方が遥かに上回ってる