もともとクロスオーバーとは「異なる状況が交じり合った状態」を指す。クルマでいえばセダンやステーションワゴン、クロカン4WDなどを掛け合わせて新しいカテゴリーを作ることだ。
そんなクロスオーバーなクルマといえばもちろん新型クラウン。4種類のボディタイプが存在するが、最初に登場するのは、セダンにSUVのテイストを加えたその名も「クロスオーバー」というモデルだ。
クラウンだって大変身!! ちかごろ話題の「クロスオーバー」ってそもそもなによ?
独立したトランクを持ちながらも大径タイヤを履き、ホイールアーチに樹脂のクラッディングを組み合わせた外観には、乗用車の新しい形を作ろうという強い意志が感じられるが、世界に目を向けてみると、似たようなアプローチをしているクルマも見つかる。そこで今回は、クラウンが火をつけたクロスオーバーの世界に目を向けてみたい。
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ、日産、スバル、シトロエン、プジョー、フォルクスワーゲン
フランスの高級車にもクロスオーバーが!
シトロエンC5 X
まずは上の写真をご覧いただきたい。映っているのはクラウンではなくシトロエンのフラッグシップモデルC5 X。よく似たクロスオーバースタイルといえないだろうか。ちなみにボディサイズは全長4805×全幅1865×全高1485mmで、クラウン クロスオーバー(全長4930×全幅1840×全高1540mm)と比べるとやや短く、低い。とはいえウインドウの6ライト(リアドアの後ろにもう1枚ガラスを配置した片側3枚構成のウインドウスタイル)や樹脂製クラッディングを配したボディ側面などは、クラウンと共通するテイストだといえる。
こちらはクラウン クロスオーバー
C5 Xのエンジンは180ps/300Nmを発揮する1.6L直4ターボを基本とし、これにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドも存在する。駆動方式はFFのみだが、PHVモデルには「アドバンスト・コンフォート・アクティブサスペンション」というシステムが備わり、前方路面をカメラでとらえてダンパーの減衰力をリアルタイムに変化させる。対するクラウンも駆動系は凝っていて、2種類の4WDシステムが選べるが、この辺はぜひ乗り比べてみたいところだ。
シトロエンC5 Xはステーションワゴンのテイストも併せ持っており、大きな荷室のためのリアハッチがある点がクラウンとは異なる。2022年じゅうには日本上陸を果たしそうだから、発表を楽しみに待ちたい。
人気のプジョーにもクロスオーバーが登場
プジョー408
シトロエンと同じステランティス・グループから、クロスオーバーをもう1台紹介しよう。6月にワールドプレミアされたばかりのプジョー408がそれだ。
ボディサイズは全長4687mm×全幅1848×全高1478mmで、シトロエンC5 Xに比べると一回り小さい。ちなみにシトロエンとプジョーは兄弟関係にあるからこの408のシトロエン版があるはずで、こちらは「C4 X」として秋ごろ欧州デビューすると予想する。
新型408もリアハッチを持つハッチバックだが、ステーションワゴンでもなくSUVでもない雰囲気を持ち、たたずまいはクラウンに似ている。本国仕様のパワートレインは1.2L直列3気筒エンジンをベースにしたプラグインハイブリッドで、スタンダードとハイパワー仕様があるようだ。
過去の408は308のロングホイールベース版としておもに中国市場をターゲットにしてきたため、日本市場に導入されるかどうかは未定。とはいえ新型308で勢いづくプジョーだけに、状況次第では日本の道を走り出すかもしれない。
クロスオーバーの草分けはスバル?
1994年にカナダで発売され翌年日本でもデビューしたレガシィ・グランドワゴン
自動車におけるクロスオーバーはいつごろ始まったのか? はっきりした文献などはないが、1970年代に存在したレオーネ4WDを源流として、1994年に登場したスバル・アウトバック(日本でのデビュー名はレガシィ・グランドワゴン)あたりが先駆けではないだろうか。このクルマが北米でヒットしたことが欧州メーカーにも影響を与え、1999年にアウディがオールロードクワトロを発表し、以降「オフロード性能を高めたステーションワゴン」が定着したという見立てだ。
その人気は日本にも還流し、2001年には日産がステージア(V35型スカイラインのワゴン版)に、AR-X FOURというクロスカントリーモデルを設定している。ステージアはその世代で惜しくも絶版となったが、AR-X FOURの事実上の後継車として、その名もスカイライン・クロスオーバーというモデルが作られた(2009~2016年)。
いっぽう、フォルクスワーゲンが2代目ゴルフに設定した「カントリー」という4WDモデル(1990年)がクロスカントリー車の草分けだという説もある。カントリーはわずか2年しか作られなかったレア車だが、その4WD技術はVWに脈々と受け継がれ、2015年、7代目ゴルフのオールトラックとして復活している。
いずれにしろクロスオーバーというジャンルは、新たな自動車の原動力となる気がする。新型クラウンやシトロエン、プジョーに限らず、あっと驚くような新型車に期待したい。
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豊田章男さん、王道に立ち帰ってください。