2019年、ボクはフェラーリを購入し、人生が変わった。これまで、フェラーリと縁のない生活を送っていたし、どちらかというと好みのクルマではなかった。フェラーリを含むスーパーカーを見るたび「乗りづらそうだし、乗り心地は悪そうだし、うるさいし……」と、ネガティブな印象ばかり。 “憧れ”は皆無だった。
にもかかわらずフェラーリを購入したのだから、人生なにが起こるかわからない。
2019年2月、日頃から付き合いのあるディーラーに行くと、紺の「360モデナ」があった。アルファロメオやフィアットなどがならぶバックヤードに、ポツンと置かれていたのである。担当営業マンによると、ワンオーナーの個体という。360モデナのワンオーナー車がどれほど価値ある個体か、そのときはわからなかったけれど、状態は良さそうだった。
間近で見ると、紛うことなきフェラーリである。低く、ワイドなボディにくわえ、テールゲートのガラスウインドウからは、いかにもハイパワーに見えるエンジンが覗いている……「見るぶんにはフェラーリってかっこいいよね」と、思った。
筆者が購入した360モデナは2000年製。が、このときはまだ購入しようなんて微塵も思っていなかった。冗談半分で「いくらなんですか?」と、担当の営業マンに訊いたところ「え?そんな値段で買えるんですか??」と、驚きの金額を提示された。想像するよりはるかに安価だったのである。フェラーリビギナーとしては「きっと2000万円ぐらいするんだろうなぁ」と、勝手に思っていただけに、その半額以下の金額だったから驚きも大きかった。
「この価格なら買えるかもしれないなぁ……もし買ったら、クルマに対する考えが変わるかもしれないし、ちょっと面白い経験になるかもしれない」
360モデナ以前に乗っていたアルファロメオ「ジュリア」。早速、当時乗っていたアルファロメオ「ジュリア」を査定してもらい、具体的な購入金額を算出。見積もり額は、やはりフェラーリだけにそれなりの金額である。現金一括は難しいが、ローンを組めば購入出来そうだ。
悩んでいると、フェラーリを以前所有していた編集部の森口先輩から「1度はフェラーリを経験すべし」と、後押しされた。くわえて、某輸入車メーカーの広報の人より「借金も資産の内、借入金額は社会的信用の度合い!行っちゃおうぜ!」と、言われたのが決定打。
「そうか!自分は社会的信用が高まったのか!」と、エラく感激し(ローンの審査が通っただけではあるが)、判を押してしまったのだ。周囲の後押しがなければ、きっと、迷いに迷って購入しなかったはず。
購入してからは、フェラーリの魅力にすっかり取り憑かれてしまった。たしかに、乗りづらいし、乗り心地は悪いし、うるさい。しかしいつの日かから、乗るたびに「いいね!コレ、最高だよ!!」と、思うようになった。
とくに、エンジン・サウンドが素晴らしい! 購入前は「あんなうるさい音なんか……」と、“超”がつくほど否定的だったが、いざ、自分のものにすると、「なんて官能的な響きなんだ!」と、すっかりメロメロになってしまった。
車検整備はフェラーリ横浜サービス・センターで実施。整備費用は98万円だった。当初、車検前に売却する予定だったが、いつのまにか「乗れる限りは乗り続けるよう!」という気持ちに変化。結果、車検整備に約100万円も支払ったのである。でも、もったいないなんて思わない。愛車が長く乗れるようになったと思えば、心が弾む。
GQ JAPAN(Web)の連載企画『29歳、フェラーリを買う』で、女優・夏樹陽子さんや歌手・杏里さんにもお会いできたのもフェラーリを所有していたからこその話だ。
夏樹陽子さん所有のF355とともに。杏里さんと筆者の360モデナ。フェラーリを購入し、とくにスーパーカーに対する考えが変わった。今はもうフェラーリのない人生なんて考えられない。アストンマーティン「ラピード」や、ベントレー「アルナージ」など気になるクルマはちらほらあるけれど、我が360モデナはずっとそばに置いておきたい大切なパートナーである。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
若いときは、ガンガンと行かないとね。
たかが車、されど車、車の1台くらい無理して買っても、人生が狂ったりしないからな。
失うものより得るものの方が、遥かに大きいからな。(笑)
時、既に遅し。
稲垣氏を応援している人は、激減してるだろうな。