クルマのカスタマイズ、市場の嗜好は相変わらず?
自分好みのクルマに仕上げるカスタマイズは、昔からクルマ好きの楽しみのひとつ。新車カタログと共に豊富なアイテムが並ぶメーカー純正オプションカタログを見て悩むのは、新車購入の醍醐味のひとつともいえます。
一般的に、新車購入費総額の10%ほどのオプションを装着するといいますから、新車の場合、20 40万円ほどの付属品をえらんでいることになります。純正オプションパーツは、新車ディーラーで納車前に装着してもらえ、保証が市販品よりも充実していることも人気のひとつですが、新車購入時ならローンにオプション品も組み込めるため、よりハードルが下がるという点もあるようです。
昨今の国産車の場合、ナビゲーションシステムやオーディオ機能は、オプションとなることが多いので、その費用が中心となりますが、同時に他車との差別化を図るために、エアロパーツなど外観のオプションパーツを選ぶユーザーも多く、人気アイテムのひとつとなっています。
今年6月にマイナーチェンジを受けたトヨタ「ハリアー」にも内外装に多彩な純正オプションが用意されており、エアロパーツだけでも、トヨタオリジナル、モデリスタ、TRDと3ブランドが用意される充実ぶり。それぞれ異なる個性が与えられていますが、クロスオーバーSUVらしいタフさを強調しつつも、ワイド&ロースタイル、つまり車幅の広がりと低重心を演出したスポーティなものに仕上げられています。
その迫力からクロスオーバーSUVとはいえ当然車高を抑えるためのローダウンサスを装着しているものと思いましたが、サスペンションに手を加えておらず、車高は標準車と変わらないそう。つまり、エアロパーツのデザインを工夫することで、ワイド&ローのスタイルを実現しているのです。
実際にハリアーのエアロパーツ装着車を良く見てみると、標準車よりボリューム感が増しているものの、バンパーは標準仕様のままで、従来のようにそっくりバンパーごと交換して全体的にイメージを変えるものはなく、スポイラーやサイドステップなどパーツを足し、アクセントとして取り入れているものが基本であることに気が付きました。
カスタムパーツの変化の波は、進む安全技術の影響か?
その背景には、メーカー独自のアイコンを取り入れた新デザインを強調する狙いや変更箇所を最小にすることで価格を抑える、標準仕様の空力特性の向上などプロダクト的な理由もありますが、それ以上に影響を与えているのが、先進の安全運転支援機能の存在なのだそうです。
ACCや衝突被害軽減ブレーキなどに代表される先進安全運転支援機能装着車には、様々なレーダーやカメラ、もしくはその両方が装着されています。これらは対象物との距離を画像処理や発信した電波などの反射で計測をするため、正常なデータを得るためには、設計上決められた装着位置をキープする必要があるのです。このため、車高を変えるサスペンションパーツは、純正オプションとして用意されていないもの出てきたようです。
もちろん、エアサスペンション装着車など開発時に、車高の変化を盛り込んでいるものはこの限りではありませんが、もしすべての条件下でカバーをしようとした場合、新車開発同様のテストを行わなければならなくなるため、オプションアイテムとしてそこまでカバーするのは厳しいのが現状といえます。
また静粛性や燃費向上など標準車も空力特性をかなり重視したデザインが採用され、さらに大径アルミホイールと低扁平タイヤの標準化など総合的に標準車のスタイルがスポーティになったことで、以前よりも全体的な雰囲気を変えることよりもスタイルの魅力をより引き出すアクセントとしてユーザーが必要なものだけを選び装着しやすいようにもなったようです。
見た目の嗜好は変わらずとも、その中身は大違い
そこで標準仕様の良さを引き出しながら、オプションパーツを部分的に交換もしくは装着することでボディのボリューム感を演出し、標準車より視覚的に車高が低く見えるようにデザインに工夫を凝らしているのです。これなら、先進安全運転支援機能への影響の心配もありません。
もちろん、これらのエアロパーツは単に見た目を良くするものだけではなく、より空力特性の高めるように設計されており、フロント、サイド、リヤがパッケージとなっているものは、揃えて装着した方がより空力特性や走行安定性の向上などより高い効果を得られるそうです。
時代に合わせて、カスタマイズも変化していくもの。ただその背景には、機能の向上による制約が生まれている現実があります。今後、クルマやパーツそのものの進化により様々な課題をクリアしていくことも可能かもしれませんが、愛車の機能や装着するパーツを正しく理解せずに、カスタマイズすることは、見た目ではわからない思わぬ影響を生む可能性があることを忘れてはいけません。
パーツ選びはもちろんですが、正しい技術や情報を持つ正規ディーラーやプロショップに相談することも、カスタマイズを愉しむうえで、より重要となっていくことでしょう。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
海自の艦艇に搭載された「未来の大砲」を激写!SFの世界が現実に!? 戦闘を一変させる革新的な兵器
NEXCOも国も激怒!?「告発します」 3倍超過の「72トン」で国道走行…全国で多発する違法な「重量オーバー」に厳重対応も
トヨタ斬新「スライドドアSUV」が凄い! 全長4.3m“ちょうどいいサイズ”×カクカクボディがカッコいい! 2リッターハイブリッド4WDの“コンセプトカー”「Tjクルーザー」とは
お金持ちは損をしない!? なぜ経営者は新車のベンツではなく3年10カ月の中古車を選ぶのか? その心は?
高齢女性が「踏み間違い」で暴走!? 「歩行者7人」を巻き込む“大事故”に… 「免許返納すべき」「またこんな事故!」の声も? 減らない高齢者事故で「免許制度」を問う社会問題に
フィットが1年間でたったの6万台しか売れてない!? かつての勢いはどこへ?
国の「ガソリン補助金」、17日から0円に! “支給なし”は制度導入後で初! しばらくは「レギュラー185円」継続か… 今後は「補助金復活」の可能性も素直に喜べないワケ
高齢女性が「踏み間違い」で暴走!? 「歩行者7人」を巻き込む“大事故”に… 「免許返納すべき」「またこんな事故!」の声も? 減らない高齢者事故で「免許制度」を問う社会問題に
「バンバン」うるさい破裂音が出るクルマがあるけどアレってわざと? 公道じゃほぼデメリットしかない「バブリング」の正体とは
NEXCOも国も激怒!?「告発します」 3倍超過の「72トン」で国道走行…全国で多発する違法な「重量オーバー」に厳重対応も
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?