この記事をまとめると
■人気作品ともなれば、登場するクルマの中古車相場が高騰しがちだ
映画がなければマイナーだった!? スクリーンに登場して有名になったクルマ5選
■作品は人気なのに中古車が全然ないケースもある
■当時かなりの数売れたがメーカーの撤退でクルマが処分されることも
買えば気分はスター! あの名車の中古はいくらで買える?
クルマが人気となる背景はさまざまだが、意外にもバカにできないのが、映画やドラマ、マンガに登場したことで火が付いたというパターンではないだろうか。
とくに代表的なものと言えば、やはり1995年から2013年まで連載されていた「頭文字D」に登場していたAE86型スプリンタートレノが挙げられるだろう。
連載開始当時は、すでに登場から10年以上が経過しており、安価で購入できるFR入門車という側面が強かったAE86だが、頭文字Dの人気が高まるにつれて価格も上昇し、新車価格を超える車両も登場するほどだった。
現在はすっかり旧車の仲間入りを果たし、高いものでは400~500万円台のプライスタグも珍しくない状態となっており、気軽に購入できるモデルではなくなってしまった。
それではここからは、映画やドラマ、マンガがきっかけで人気となった車両の今をチェックしてみたい。
1)湾岸ミッドナイト:日産フェアレディZ(S30型)
頭文字Dと人気を二分したクルマ漫画としては「湾岸ミッドナイト」も欠かすことができないだろう。峠を舞台とした頭文字Dに対し、首都高を中心とした都市高速が舞台となった湾岸ミッドナイトは、その独特の世界観から未だに高い人気を誇っている。
そんな湾岸ミッドナイトの主人公である朝倉アキオが乗るのが、”悪魔のZ”と呼ばれる初代フェアレディZのチューニングカー。作中ほどのハードチューニングがなされた個体でなくても、現在は状態の良いものであれば1000万円を超えるものも珍しくない。
また、作中のモデルとは直接的な関係はないが、同時期のスカイラインGT-Rにも搭載されたS20型エンジンを搭載した「Z432」は2000万円超というものも存在しているほどである。
知名度抜群の名車だが中古車は激レア! でもお買い得?
2)TAXiシリーズ:プジョー406&プジョー407
スピード狂のタクシー運転手とちょっと間抜けな新米警官がタッグを組んで事件を解決するカーアクションコメディ作品のTAXiシリーズ。フランスが舞台ということで、メイン車種にはフランスのプジョーの車両が選ばれている。
ただし、題名のとおりタクシーがメインとなるため、白羽の矢が立ったのは当時のフランスでも実際にタクシーで使われることが多かったセダンのプジョー406だった(4作目からは後継車種のプジョー407になる)。
この車両、普段は普通のタクシー仕様なのだが、カーチェイス時はボタンひとつでレーシングカー(406はBTCC、407はWTCC仕様)風に変身するというもので、そのギャップも魅力のひとつ。
そんなプジョー406&407だが、日本仕様には劇中車のベースともなったV6エンジンにMTの組み合わせは正規輸入されていなかったこともあり、高値とはなっていない。
406には「スポーツ」という2.2リッター直4エンジンに5速MTを組み合わせたグレードが途中で追加されており、これが唯一高値となっているだけで、それ以外は50万円以下といった状態が現状だ。
3)ビューティフルライフ:オペル ヴィータ
2000年にTBS系列で放送されたドラマ「ビューティフルライフ」は、木村拓哉と常盤貴子が主演のラブストーリーで、常盤貴子の愛車として登場したのが、真っ赤なオペル ヴィータだった。
すでに当時はモデル末期であったが、ドラマ効果と輸入車にもかかわらず150万円台からという安価な価格設定もあって人気が再燃。軽自動車や国産コンパクトカーからの乗り換えも多かったという逸話があるほどだ。
ちなみに本国では「コルサ」の車名で販売されているが、ご存知の通り日本では「トヨタ コルサ」が存在していたため、ヴィータという名前になったというエピソードは知られるところだろう。
そんな一世を風靡したヴィータではあるが、なんと執筆時点での中古車情報サイトへの掲載台数はゼロ。輸入車とはいえ、やはり実用車というのは消費されてしまう運命にあるのだろうか。それとも2006年にオペルが日本から撤退してしまったのが原因なのだろうか。
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EGシビック、シルビア、皆高いよ