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スカイライン・ニスモで再注目! よくぞ販売した、国産「高性能セダン」 令和の3選

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スカイライン・ニスモで再注目! よくぞ販売した、国産「高性能セダン」 令和の3選

SUVブームのいま セダン派の視線の先は?

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】「スカイライン・ニスモ」 デザイン・内装見る【灰・青灰・白の3色撮影】 全46枚

フッと気がつけば、いまやクルマの新型車は日本でも世界でもSUVが主流になってしまった。日本市場では、これにミニバン・軽自動車が追随するが、いずれにしても国産セダンは年々フェードアウトしつつある。

現在のところ国産メーカーでは、ホンダ、三菱、スズキは日本ではセダンを販売していない。

だが、セダンの、それも高性能なスポーツセダン(この言葉も、もはや死語になりつつある)を求めているクルマ好きは少なくない。

4枚のドアを持った3ボックス・セダンというコンベンショナルなスタイリングは、冠婚葬祭などの“どんな場所”へ連れ出しても違和感がない。リアシートの居住性や、独立したトランクによる使い勝手の高さは、SUVなどと遜色はない。

それに少し性能の良いパワーユニットや足まわりが加えられたモデルなら、ワインディングロードなどでスポーツカーに負けない走りを楽しめる……。

実際、日本で手に入れられる輸入車では、そんな魅力的なセダンがC~Dセグメントにけっこうある。それでも予算や使用状況などの関係で、国産にこだわりたい人もいるだろう。

そんな方にお勧めしたい、今や貴重な国産・高性能セダン3選(プラス1)を紹介していこう。

1. スカイライン・ニスモ まさかの登場

8月8日に1000台限定で発表された、スカイライン・ニスモ。今や日本で買える日産のセダンは、このスカイラインだけになってしまった。

すでに発売以来10年近くなる現行型だが、このスカイライン・ニスモはコンセプトを「ザ・スカイラインGT」として、こだわりを持って仕上げられている。

パワーユニットの3L V6ツインターボは、スーパーGTのGT500レース用エンジンに関わった開発者が同じ設備を使ってチューニングし、最高出力は420ps(ベースエンジンから15psアップ)、最大トルクは56.1kg-m(同7.6kg-mアップ)を発生。しかも、低中速トルクを大幅にアップしている。そして、その強力なトルクを確実に路面に伝えるため、リアタイヤの幅は20mm拡大された。

エクステリアも、専用の前後バンパーやサイドシルカバー、伝統のレッドアクセント、専用のフォグランプやエンブレムなど、ひと目でNISMOと分かるデザインが与えられている。

フロントロアグリルは歴代モデルのフロントマスクをオマージュしたデザインとしたり、リアドア下からリアバンパー下に入れられたサーフィンラインや、色・形にこだわった伝統の赤バッジなど、まさに“スカイラインの集大成”と呼べる。横浜工場の匠ラインで特別な資格を持つ匠が一つ一つを手組みで作り上げる高精度なエンジンを搭載する「ニスモ・リミテッド」も、限定100台で生産される。

2. レクサスIS500 Fスポーツ・パフォーマンス

レクサスのミドルセダン「IS」には、先代モデルのときに5LのV8エンジンを搭載した「IS F」というスーパースポーツモデルがラインナップされていた。車名の「F」は富士スピードウェイが由来といわれ、レクサス(トヨタ)としては久々のハイパワースポーツセダンだった。

2013年にフルモデルチェンジされたISには、ハイブリッドをはじめそれなりにスポーティなモデルもラインナップされたが、あのIS Fのようなモデルは存在しなかった。

だが2021年、レクサスは北米で「IS500」を発表。スポーツクーペの「RC F」などに搭載されている5LのV8エンジンを移植したスーパーセダンが復活した。

2022年に日本にも導入され、その正式名称は「IS500 Fスポーツ・パフォーマンス」。IS Fを名乗らなかったのは、かつてのIS FはISのラインナップとは別のスペシャルモデルだったが、今回はISの追加モデルという“位置づけの違い”によるようだ。

せり出した前後フェンダーに4本出しのエグゾーストエンドなどは迫力満点だが、エアロパーツは控えめなのが、大人のスーパーセダンの証しか。パフォーマンスダンパーなどの採用で乗り心地も良く、481psと54.6kg-mを発生するV8エンジンを搭載した重量級セダンながらワインディングロードでの走りも楽しめる。

こんな自然吸気の大排気量V8エンジンを味わえるのは、これで最後かもしれないと思われるから、機会があればぜひ一度は味わってみて欲しい。

3. スバルWRX S4 セダンで選べるスバル

日本仕様のレガシィはアウトバックだけになってしまったし、新型インプレッサにはセダンのG4はラインナップされなかったから、いま日本で手に入れられるスバルのセダンは、このWRXだけになってしまった。

現行型は2022年に発売された2代目で、先代では「STI」といったエアロパーツで武装したスパルタンなモデルも存在したのだが、現行型の日本仕様はスポーツワゴンのレヴォーグ(現行型の2代目)と同じ、275psと38.2kg-mを発生する2.4Lの水平対向4気筒ターボ+スバルパフォーマンストランスミッション(CVT)を組み合わせ、駆動方式はスバル伝統のフルタイム4WDだ。

前後のオーバーフェンダーは黒い樹脂製でSUVテイストも感じさせ、ピュアなスポーツセダンを望むスバリストからは好まれないこともあったが、高度運転支援システムのアイサイトXを搭載し、ストレスフリーなハイウェイツアラーとして評価は高まっている。

北米仕様には6速MTが設定されており、日本仕様にも導入を求める声は上がっているから今後の動向は注目。また、かつての「STI」のようなホットモデルの登場も期待されているが、現在の2.4Lターボエンジンがベースではチューンは難しいらしい。

それでも、日本では唯一の“スバル・セダン”ゆえ、そのホットモデルであるSTIの登場を期待するスバリストの声は高まる一方のようだ。

番外編 やっぱり時代はSUV?

いわゆるセダンとは言い難いが、セダンのアイコンだったモデルが時代とともに姿を変えた例として、クラウン・クロスオーバーRSを取り上げておきたい。

2022年7月にワールドプレミア(9月に発売)された16代目の新型クラウンは、セダンとSUVを組み合わせた、まさにクロスオーバーなスタイルで登場。とはいえ、車高は少し高いもののドアは4枚あるし独立したトランクも備わるし、かつてのセダンの役割は、このようなスタイルになっていくのかもしれない。

新型クラウンの中でも、「RS」はクラウン=ハイオーナーカーというイメージを払拭させるスポーツモデルだ。搭載された「2.4Lデュアルブースト・ハイブリッド」と呼ばれるパワートレインは、トヨタ車では初めて搭載されたもの。

2.4Lの直4ターボエンジン+モーターでフロントを、e-Axleと呼ばれるEV駆動モーターシステムでリアを駆動する電気式4WD(E-Four)を採用。システム最高出力は349psを発生。しかもトランスミッションは他のトヨタ・ハイブリッド車のような電気式無段変速機ではなく、ダイレクトシフト6速ATを組み合わせている。

レスポンシブなパワーユニットは低速からトルクフルで伸びやかな加速を見せ、状況に応じて減衰力や内輪の駆動を制御するシステムのおかげで、ワインディングロードを走る姿に、もはやクラウンのイメージはない。

それでもクラウンらしく安全&快適装備はハイレベルで充実しており、これは誰にでも勧められる“新世代のスポーツセダン像”を形にしたクロスオーバーといえるかもしれない。

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  • 友人がクラウンを買ったので乗せてもらったが、マジで普通、高級感も乗り心地の上質さもなにもない ただ普通。人に勧められる車では無くなった。
  • 二色の気持ち悪い腰上げカムリクラウンが混じってて草
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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