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DSオートモビルのデザインマネージャーが語る「DSデザインの秘密」を聞いてきた

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DSオートモビルのデザインマネージャーが語る「DSデザインの秘密」を聞いてきた

2014年にプジョーとシトロエンを擁する「グループPSA」の高級車ブランドとしてスタートした「DSオートモビル」。そのデザイン部長が来日し、「DSのデザイン」について講演するとのことでおじゃましてきました。場所は麻布のロシア大使館のとなりにある東京アメリカンクラブ。戦前からある会員制社交クラブで、入会にはメンバー3人の推薦と入会金350万円(日本人)がかかる上に面接による審査があるという、とっても高級な社交クラブなのであります。もちろん講演を聞きに来るのはそのメンバーで、一般庶民の編集Kは恐る恐る会場に入るのでした…。

プジョー・シトロエン・ジャポンのクリストフ・プレヴォ社長の挨拶のあと、ティエリー・メトローズデザイン部長が登壇。静かに語り始めました。「“製品”のデザインをするステージから“体験”をデザインするステージに私達は来ています。10年前までは“クルマのデザイン”を考えていればよかったのですが、今はそうではありません。世界に通用するような“体験”をデザインすることが求められているのです。そのためにクルマのデザインだけでなくカタログやショールーム、モーターショーのブースなど関連するあらゆるチームと連携してすべてのものに一貫性を保つためのチームがあります」。特にハイブランドとしてブランディングしていくためには、クルマだけでなく“場所”など、そのクルマをどこでどう感じるかということも重要ということですね。

DSはどういうデザイン戦略を考えているのでしょうか?「わたしたちのブランドコンセプトは“スピリット・オブ・アヴァンギャルド”です。いかにそのアヴァンギャルド(前衛性)を伝えていくのか、そしてフレンチラグジュアリー、フランスの匠の技、ヘリテージをいかにクルマの世界に取り込むか”ということを考えています。

その例として、パリモーターショーで公開されたコンセプトカー「DS X E-TENSE」のヘッドライトライトエフェクトやテールランプに施されたうろこ状のモチーフに匠の技の繊細さとテクノロジーが凝縮されていることや、ルーブル美術館の中に設置されている「ルーブル・ピラミッド」の構造からヒントを得たひし形のパターンのDSロゴ、インテリアやエクステリア、ハイテクを取り入れる一方で手工芸的な部分を残すことを意識することなどをたくさんの例を挙げていました。

メトローズ部長は言います。「自動運転や電動化などの先進技術は避けられませんが、我々は無機質なデザインにはしたくないのです。運転を楽しむことができ、乗り心地の良いクルマを提供したい。ここ数年のモーターショーで見るクルマは技術を主張し過ぎてデザインをないがしろにしているように思えます。技術なしのデザインは考えられませんが、どちらかに偏ってしまうようなことを私達はしたくありません」。

他にもいろいろDSとして大事にしていることや考えていることなどを語ったメトローズ部長でしたが、最後の一文はとても共感できました。クルマには技術だけでなくデザインも非常に重要。今後DSオートモビルから生み出されるクルマに興味津々となった、メトローズ部長の講演でした。

※写真について
 1枚目:DSオートモビルのティエリー・メトローズデザイン部長
 2枚目:プジョー・シトロエン・ジャポンのクリストフ・プレヴォ社長
 3枚目:講演の様子
 4枚目~6枚目:今年のパリサロンで展示されたコンセプトカー「DS X E-TENSE」

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