8月30日、アメリカ・テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で、WEC世界耐久選手権第6戦『ローンスター・ル・マン』が開幕。レースウイーク初日の金曜正午過ぎより90分間のフリープラクティス1回目が行われ、マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコウィッキ組5号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)が最速タイムをマークした。
南米/北米連戦としつつ、1カ月半のインターバルを経て迎えたWECオースティン。シリーズは2020年以来、4年ぶりにこの地に帰ってきた。暑さが厳しいことで知られるテキサスのサーキットはこの2024年も、日本で言うところの真夏日で選手たちを出迎え、走り出しのFP1は晴天の下、気温30度/路面温度46度というコンディションで開始された。
現地12時40分にスタートした今大会最初のプラクティスは開始早々、レースコントロールの技術的問題により赤旗が出されセッションが中断される。再開後はロバート・クビサがドライブする83号車フェラーリ499P(AFコルセ)が1分54秒034というタイムをマークし、全体トップに躍り出た。
これに続いたのは、今大会に向け特別なカラーリングが施された38号車ポルシェ963(ハーツ・チーム・JOTA)でタイムは1分54秒051。3番手には1分54秒118を記録した50号車フェラーリ499P(AFコルセ)が入ってくる。
タイミングボードに並ぶ上位のタイムが更新されないままセッションは終盤へ。赤旗中断分の走行時間を補うため5分間セッションが延長されるとここで動きが。5号車ポルシェ963を駆るマット・キャンベルがただひとり1分54秒を切り、1分53秒574というベストタイムを記録。これにより5号車ポルシェが83号車フェラーリを0.460秒引き離しFP1最速のクルマとなった。
また、3番手から4番手に下がった50号車フェラーリの後方では、1分54秒276で4番手につけていた6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)を2号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)と51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)の2台が上回った。タイムは母国凱旋の2号車が1分54秒262、姉妹車に次ぐ5番手となった51号車は1分54秒186をマークしている。
TOYOTA GAZOO Racingの2台は、小林可夢偉組7号車トヨタGR010ハイブリッドがトップから1.064秒遅れの7番手。前戦サンパウロを制した平川亮組の8号車は1分55秒060、全体15番手のタイムでFP1を終えている。
LMGT3クラスではセッション序盤に2分06秒312というタイムをマークして首位に立った55号車フェラーリ296 GT3(ビスタAFコルセ)が終盤、2分06秒253へとタイムを縮めクラストップを確かなものとした。2番手は88号車フォード・マスタングGT3だ。セッション中盤にプロトン・コンペティションの姉妹車である77号車フォード・マスタングGT3を上回ったブラック×ゴールドのマシンは2分06秒475をマーク。一方、ブルー基調の77号車は2分06秒723というタイムで3番手となった。
今大会は母国レースとなるフォード勢に続いたのは、同じく母国凱旋を果たしたシボレー・コルベットZ06 GT3.R(TFスポーツ)勢。81号車が2分06秒827で4番手につけると小泉洋史組82号車が5番手で続いた。
この他の日本勢は、佐藤万璃音のドライブで2分07秒157をマークした95号車マクラーレン720S GT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)がクラス7番手に。Dステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3が直後の8番手、木村武史組87号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)はクラス14番手となっている。
今週末2度目の走行セッションとなるFP2は、このあと17時10分(日本時間31日7時10分)から開始される予定だ。
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