10月4~6日、2024年フランスF4最終戦がポール・リカール・サーキットで行われ、ホンダのドライバー育成プログラムであるホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)の加藤大翔が、暫定結果ながらシリーズチャンピオンに輝いた。日本人ドライバーとしては、2020年の岩佐歩夢以来の王座獲得となる。
7大会21レースが開催される2024年シーズンのフランスF4。6大会を終えた時点でチャンピオン候補は、シリーズランキングトップにつけるベルギー出身のヤニ・スティーブンヘイデンス、6点差のランキング2位につける加藤、17点差のランキング3位につけるフランス出身のジュール・カランタという3名に絞り込まれた。
趣味の習字に見出す予選アタックとの共通点。固い決意でF1を目指す16歳【ネクスト・スター特別編/加藤大翔】
予選では、加藤がトップを守り続けダブルポールポジション獲得かと思われたものの、スティーブンヘイデンスが最終アタックで加藤のタイムを上回り、レース1のポールポジションを獲得。一方の加藤は0.002秒という僅差のなかセカンドベスト最速をマークし、最終レースとなるレース3のポールポジションを獲得した。
そうして迎えたレース1は、スティーブンヘイデンスと加藤によるチャンピオンの座をかけた直接対決が繰り広げられた。2台のサイド・バイ・サイドのバトルの末、加藤がトップに浮上。後方のアクシデントが起因するセーフティカー(SC)導入を挟み、リスタートを迎えると加藤はポジションをキープし続け、レース1をトップチェッカーで終えた。
2.164秒差の2位にスティーブンヘイデンス、3位にカランタが続く結果となった。しかしその後、コース外走行によりアドバンテージを得たとして加藤に対し3秒のタイムペナルティが課せられることになり、暫定結果において一時はスティーブンヘイデンスが優勝、加藤が2位という結果に差し替えられた。
ただ、修正暫定結果において加藤に対するペナルティは削除され、加藤が優勝へと差し戻された。しかし、この修正暫定結果に対しスティーブンヘイデンス陣営が控訴しており、レース1の正式結果は10月7日時点でも発表されていない。
続くレース2はトップ10がリバースグリッドとなったこともあり、タイトル候補3名にとっては1台でも多くオーバーテイクを重ね、ポイントを積む必要があった。そのなかで9番グリッドスタートの加藤は5位に入り6点を獲得。スティーブンヘイデンスは7位で2点獲得。一方のカランタは8位となりポイントを獲得できず、このレース2終了時点でタイトル候補から脱落。タイトル候補が2名に絞られたなか、最終レースを迎えることになった。
6日に行われた最終レース3はウエットコンディションとなり、SC先導によるスタートとなった。2周目にグリーンフラッグが振られると、その直後からポールシッターの加藤、フロントロウスタートのスティーブンヘイデンスによるテール・トゥ・ノーズのバトルとなった。そんな最中、2周目のターン5でスティーブンヘイデンスが加藤のインに飛び込み、2台は揃ってコースオフ。これで加藤、スティーブンヘイデンスは揃って順位を落とす結果に。
その後も雨脚が強まるなかでコースオフやスピンが相次いだ。4番手走行中の加藤もターン1で他車とのサイド・バイ・サイドの末にスピンを喫し、ポジションを下げてしまう。レース3は加藤が10番手、スティーブンヘイデンスが3番手でチェッカーを受けたが、スティーブンヘイデンスに対し10秒のタイムペナルティが課せられ、レース3は加藤が9位、スティーブンヘイデンスが11位という結果となった。
これにより、280点獲得の加藤が2024年フランスF4のシリーズチャンピオン、274点獲得のスティーブンヘイデンスがシリーズ2位という結果となった。ただ、先述したレース1の正式結果が依然として発行されない状況のため、加藤は暫定チャンピオンというかたちとなっている。フランスF4のタイトル確定に関しては、同シリーズを運営するFFSAアカデミーから正式結果が発行され次第、続報を届ける。
加藤は2007年11月25日生まれの現在16歳。2023年にホンダ・レーシング・スクール鈴鹿のフォーミュラクラスで首席スカラシップを獲得。2024年フランスF4で四輪&欧州デビューを果たし、最多ポイント獲得で初年度を終えた。
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みんなのコメント
これから、見守っていこうと思います
あとエンジンタダ同然で供給してるんだからもっとドライバー決める権限をチームに対して求めて欲しい。
佐藤も犠牲になってるし今度は角田も危うい!
こんな事になってるのはホンダのせいだよ!