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S耐岡山はクラフトバンブーがGr.1、15号車岡部自動車Z34がGr.2をポール・トゥ・ウイン。ST-Zの王者決定

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S耐岡山はクラフトバンブーがGr.1、15号車岡部自動車Z34がGr.2をポール・トゥ・ウイン。ST-Zの王者決定

 10月27日、岡山県の岡山国際サーキットでENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第6戦『スーパー耐久レースin岡山』の決勝が行われ、午前のグループ2(Gr.2)はST-3クラスの15号車岡部自動車Z34(前島秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)、午後のグループ1(Gr.1)はST-Xクラスの33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3(チェン・ディーン/太田格之進/オジェイダ・ジェイデン)がグループ総合優勝を飾った。

 今季も残り2戦となった2024年のスーパー耐久。今年も岡山国際サーキットが舞台となる第6戦には9クラス59台が参戦し、その台数の多さから、決勝は午前・午後の2グループに分けた3時間レースが行われた。

【正式結果】2024スーパー耐久第6戦岡山 決勝

■Gr.2はバトルが白熱するも3クラスともポール・トゥ・ウイン
 まず決勝日はST-3/4/5、ST-Qの12号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptと61号車SUBARU HighPerformanceX Future Conceptが参加するGr.2の決勝が8時30分にスタートすると、オープニングラップから27台とも大きなアクシデントなくレースを進めていく。

 ST-3クラスは、グループポールの15号車岡部自動車が徐々に2番手以下を引き離す展開で、1回目のピット作業完了後には20秒以上のリードを築く。2回目のピット作業終了後も15号車岡部自動車がトップを快走し続け、3時間102周でGr.2のトップチェッカーをポール・トゥ・ウインで受けた。

 25.681秒差の2位には38号車TRACYSPORTS with DELTA RC350 TWS(小村明生/庄司雄磨/石森聖生)が続き、39号車エアバスター WINMAX RC350 TWS(藤田真哉/伊藤鷹志/水野大)が3位、16号車岡部自動車Z34(小松一臣/田中徹/田中哲也/甲野将哉)が4位となっている。

 ST-4クラスは2戦連続のクラスポールを獲得した66号車odula TONE MOTUL ROADSTER RF(猪股京介/徳升広平/大野尊久/伊藤裕仁)を、2番グリッドの3号車ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)がスタートでオーバーテイクするも、66号車odulaはふたたびトップを奪還する。

 その後は66号車odulaが2番手以下を引き離す展開でレースが進み、ST-4で唯一マツダ・ロードスターRFを使用する66号車odulaが初優勝を飾った。2位にはレース終盤に3号車ENDLESSとの激闘を制した41号車エアバスターWINMAX GR86 EXEDY(石井宏尚/冨林勇佑/尾崎俊介)が続いた。

 ST-5クラスは、まずスタートで27号車メイプル広島レーシングMAZDAロードスター(杉野治彦/古谷悠河/樋口紀行)、120号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(本多永一/箕輪卓也/織田祥平)がクラスポールの88号車村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/岡本大地/有岡綾平/吉田綜一郎)をオーバーテイクしていく。

 3台の戦いはレース終盤まで続き、残り30分を切るとワンパックでのトップ争いを展開。最終的に88号車村上モータースの岡本がクラス首位の座を奪い返すと、120号車MAZDA SPIRIT RACINGの箕輪とのテール・トゥ・ノーズバトルを制して優勝を飾った。なお、17号車DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2(西澤嗣哲/大谷飛雄/小西岬/野上敏彦)は予選日の横転クラッシュからの修復を完了させ決勝に出走し、クラス4位でフィニッシュした。

 ST-Qクラスに参加した12号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept(川田浩史/堤優威/阪口良平)は総合25位、61号車SUBARU HighPerformanceX Future Concept(伊藤和広/山内英輝/井口卓人/花沢雅史)は総合26位で完走を果たしている。

■途中雨が降ったGr.1は中升 ROOKIEを振り切ったクラフトバンブーが制す。ST-Zは王者決定
 Gr.2に続いて13時30分からはST-X/Z/TCR/1/2、ST-Qの32号車ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptと271号車Honda CIVIC TYPE R CNF-Rが出走するGr.1の決勝スタートを迎えた。こちらも接触などのアクシデントなく、32台ともクリーンな展開でレースを進めていく。

 ST-Xクラスはまずスタートでトップを奪った31号車DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/小山美姫/嵯峨宏紀)がリードを広げる。総合ポールの33号車クラフトバンブーは、1周目終了と同時にハンディキャップのドライブスルーを消化したため、一旦は後退するもスティント終盤には2番手まで追い上げる。

 1時間を過ぎるとぽつぽつと雨が降り始めなか各車が最初のピットストップへ。このアウトラップで33号車クラフトバンブーは31号車ENSO LEXUSをかわしてトップを奪い返す。終盤には14号車中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/ジュリアーノ・アレジ/蒲生尚弥)がそのギャップを縮めるも、太田がペースをコントロールした33号車クラフトバンブーがポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。

 14号車中升 ROOKIEは10.692秒差の2位に続き、3位には前戦覇者の31号車DENSO LEXUSが入っている。ランキングトップのTKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴)が4位、DAISHIN GT-R GT3(大八木信行/青木孝行/大八木龍一郎)が5位、スポット参戦のHandwork Challenge SPK GT-R(DRAGON/佐々木大樹/荒川麟)は終盤6番手を走行していたが、コースアウトでチェッカーを受けることは叶わなかった。

 ST-Zはクラスポールを獲得した52号車埼玉 GB GR Supra GT4(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/野中誠太)を、2番手からスタートした34号車TECHNO FIRST R8 LMS GT4(加納政樹/平安山良馬/安田裕信/大草りき)が3周目のヘアピンでオーバーテイクして首位に立つ。

 ペースの上がらない52号車埼玉GBは20号車NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z(田中優暉/平峰一貴/大木一輝)にもパスされ3番手に後退。一方の20号車IMPUL Zはトップをいく34号車TECHNO FIRSTに迫る速さをみせるも追い抜くまでには至らず。

 レースは34号車TECHNO FIRSTがリードを守り今季初優勝、2位には21号車Hitotsuyama Mercedes-AMG GT4(山脇大輔/ショーン・ウォーキンショー/ジェームス・プル/川端伸太朗)が続いたが、レース後に技術規則違反で失格に。代わって3位チェッカーの52号車埼玉GBが2位となり、最終戦を待たずに今季のST-Zチャンピオンに輝いている。

 ST-TCRクラスはM&K Racingのホンダ・シビック・タイプR TCR同士のバトルが繰り広げられる。序盤は97号車の辻本始温と98号車の山本聖渚がテール・トゥ・ノーズで争うも、最終的に14.788秒差をつけた97号車Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/中野信治/辻本)がクラス優勝を飾った。

 ST-1クラスは2号車シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)が序盤は好走を披露。最終的にはペースを落としてしまったものの、104周完走でチェッカーフラッグを受けている。

 ST-2は連続クラスポール獲得中の6号車新菱オートDXL夢住まい館EVO10(冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄)に対し、5番手からスタートしたSPOON リジカラ CIVIC(山田英二/小出峻/ピストン西沢/三井優介)が迫る展開に。

 しかし残り1時間25分というところでSPOON CIVICがヘアピンでコースアウトを喫してしまうと、フロントブレーキにトラブルを抱えたとのことで、コースに戻った後にそのままマシンをガレージに入れてしまう。

 終盤には燃費の良さなどを活かして225号車KTMS GR YARIS(一條拳吾/奥本隼士/小林利徠斗)がクラストップを走行していたものの、ペースの速い6号車新菱オートEVO10が残り10分でトップを奪還。そのまま6年ぶりのトップチェッカーを受け、待望の今季初優勝を飾った。

 ST-QクラスはORC ROOKIE GR Yaris DAT concept(MORIZO/豊田大輔/佐々木雅弘/小倉康宏)が100周で完走、ピットガレージで作業を行う場面があったHonda CIVIC TYPE R CNF-R(大津弘樹/佐藤蓮)はチェッカーを受けられず38周の周回に留まっている。

 2024年のスーパー耐久シリーズは、11月16~17日に静岡県の富士スピードウェイで開催される第7戦『S耐ファイナル富士』で最終戦を迎える。ST-Zクラスはチャンピオン決定となったが、それ以外のクラスではシリーズランキングをかけた白熱の争いが繰り広げられるだろう。

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