最新世代の主力モデル
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】新時代のスタンダード【新型Cクラスを写真でじっくり見る】 全115枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
メルセデス・ベンツは、6代目となるCクラスの販売を欧州で開始した。新型Cクラスは、同社の内燃機関搭載モデルとしては初めて、全モデル電動化を実現している。
価格は、エントリーモデルのC200スポーツ・サルーンが3万8785ポンド(約590万円)から、C200スポーツ・エステートが4万420ポンド(約615万円)からとなっている。最上級のプレミアム・プラスは、4万6700ポンド(約710万円)から。
エンジンはすべてマイルド・ハイブリッド技術が採用されており、最高出力207psの1.5Lガソリンまたは最高出力262psの2.0Lディーゼルをラインナップ。最上級モデルのC300dには268psの3.0Lディーゼルも搭載され、22.6km/lから23.5km/lの燃費を実現する。
新型Cクラスは、フラッグシップモデルであるSクラスと同等の最新技術を導入するとともに、デザインを一新。ライバルの新型BMW 3シリーズに対抗する。
標準装備を強化
C200とC220dには、11.9インチのセンターディスプレイと12.3インチのデジタルメーターを備えた最新世代のMBUXを標準搭載。17インチ5本スポークホイール、コンフォート・サスペンション、LEDヘッドライトなどが装備されている。
また、バックカメラを含むパーキング・パッケージ、フロントシートヒーター、ワイヤレス・スマートフォン充電器を全モデルに搭載している。
ハイグレードのAMGラインでは、18インチホイール、専用ボディパーツ、プライバシーガラス、レザー巻きマルチファンクション・スポーツステアリングホイール、ツインエグゾーストパイプが追加される。
プレミアムでは、アンビエントライトとキーレス・ゴー機能、さらにARナビゲーションが搭載される。
最上位モデルのプレミアム・プラスは、19インチホイール、パノラマ・サンルーフ、ヘッドアップ・ディスプレイ、4ゾーン・オートマチック・クライメートコントロールを備えている。
また、プレミアム・プラスでは、アクティブ・ステアリング・アシスト、交通標識認識機能、レーン・アシストなどの先進的な運転支援機能を備えたドライビング・アシスタンス・パッケージ・プラスがオプションで設定されている。
メルセデス最新デザイン
新型Cクラスは、オーバーハングの短縮、立体的なフロントエンド、新デザインのライトなどにより、最新のAクラス、CLA、CLS、Eクラスとの調和が図られている。
メルセデスのベストセラーモデルとして、外見的なプロポーションは維持されているが、「止まっていても動いているように見える」ことを目指して、全体的にデザインを変更している。ボンネットには「パワーバルジ」が設けられ、キャビンはやや後方に移動した。
メルセデスによると、ショルダーラインを強調するために、ボディの折り目やキャラクターラインは最小限に抑えられているという。一方、ワゴン仕様のルーフラインは滑らかに傾斜しており、「機能的に妥協することなくスポーティなタッチ」を実現している。
フロントグリルのデザインは、他のメルセデスモデルと同様にグレードによって異なり、上位モデルではクロームや装飾が追加される。
セダン・ワゴンともに、ホイールベースを25mm延長して2865mmとし、全長も65mm拡大された。ワゴンのトランク容量は30L追加されているほか、室内の居住性も向上している。
全モデル4気筒ハイブリッド
新型Cクラスは、(現時点では未発表の)AMG C 63に至るまで、電動化された4気筒エンジンのみを搭載しており、燃費向上と排出量削減のために全モデルにハイブリッドが導入されている。
引き続きディーゼルエンジンとガソリンエンジンが用意されているが、それぞれに48Vのベルト一体型スターター・ジェネレーター(BISG)が標準装備されている。BISGは、減速時のエネルギーを回収して最大20psの出力を発生し、巡航時の惰性走行を可能にし、エンジンの始動・停止を「ほとんど感じさせない」という。
1.5Lのガソリンエンジンを搭載するC180は、最高出力170ps、最大トルク26kg-m、0-100km/h加速8.6秒、最高速度232km/hを誇る。C200では最高出力は204ps、最大トルク30kg-mに強化され、0-100km/h加速は1.5秒速い7.1秒、最高速度は246km/hに達する。
また、2.0LガソリンのC300は、258psと40kg-mを発生し、0-100km/h加速を6.0秒で達成する。
メルセデスAMGのF1チームと協力し、レスポンスと燃費に優れた新しいターボチャージャーを開発。電気システムとの組み合わせにより、ガソリン車のWLTP平均燃費は仕様に応じて15.3~19.5km/l、CO2排出量は141~180g/kmを達成している。
ディーゼル車は3種類あり、いずれも既存の2.0Lユニットを42cc増量した最新バージョンを搭載している。エントリーモデルのC200dは163ps、中間モデルのC220dは200ps、最上位モデルのC300dは265psで、0-100km/h加速が5.7秒と最も速いモデルとなっている。ディーゼル車の平均燃費は24.4km/l、CO2排出量は131~152g/km。
C200、C300、C220dには、メルセデスの4輪駆動システム「4マチック」が搭載されている。従来よりも大きなトルクを前輪に送ることができ、ダイナミクスを向上させている。また、トランスファーケースの摩擦を減らすことにより、重量が軽くなり、燃費も改善された。
マニュアル・トランスミッションを段階的に廃止するというメルセデスの計画に沿って、9速オートマチック・トランスミッションがすべてのモデルに標準装備されるようになった。従来のユニットよりも軽量化と効率化が図られているという。
PHEVのC300eも導入
また、間もなく「大幅な電動化」を実現したプラグイン・ハイブリッド車C300eが登場する予定だ。トランクフロアに搭載された25.4kWhバッテリー(13.5kWhから容量拡大)により、WLTPサイクルでのEVモードの後続距離は55kmから100kmへと延長された。
C300eは、最高出力127psの永久磁石式電気モーターと最高出力200psのガソリンエンジンの組み合わせにより、合計出力308ps、最大トルク56kg-mを発揮。メルセデスは「非常に効率的であるだけでなく、明確にスポーティ」であるとしている。
電気モータだけで140km/hまで加速できるほか、55kWの急速充電器を使用すれば、最短30分で充電することができる(標準では11kWの充電器が装備されている)。また、エネルギー回生システムにより、惰性走行や減速時には最大100kWの電力をバッテリーに供給することが可能だ。
また、プラグイン・ハイブリッド専用のルート・プランニング機能が搭載されている。この機能は、都市部では電気モーターを自動的に優先作動させるほか、地図情報、地形、交通データを利用して最も効率的なルートを選択する。
Sクラス並みのインテリア
最新のSクラスが新型Cクラスに与えた影響は大きく、特に横長のワイドディスプレイから縦長のタブレット型タッチスクリーンへの移行が特徴的だ。
標準では10.25インチ、オプションでSクラスと同じ11.9インチのものも用意されている。このセンターディスプレイは、走行中の使いやすさと視認性を考慮して、ややドライバー側に傾斜して配置されている。
ダッシュボード上に浮かび上がるようなデザインの高精細液晶デジタルメーターは、10.25インチと12.3インチの2種類が用意されている。
どちらのディスプレイにも、3種類の表示スタイルが設定されている。「Discreet」では「必要なものだけ」を表示し、「Classic」は「親しみやすい」レイアウトで、「Sporty」は赤を基調としてタコメーターを「ダイナミック」な表示に変更する。
また、ナビ、アシスタンス、サービスの3つの操作モードを選択できるほか、光ファイバーを使用したアンビエントライトをオプションで追加できる。
Cクラスは、メルセデスのラインナップの中で2番目に第2世代MBUXを採用する。
このMBUXは、「ヘイ、メルセデス」の呼びかけで反応する音声アシスタントのアップグレード版、さまざまなスマートホーム機能、音楽ストリーミング・プラットフォーム、無線アップデート機能を搭載している。センタータッチスクリーンに自車周辺の状況をデジタル表示することも可能だ。
また、ジェットエンジン風の通気口を採用したほか、シフトノブとロータリーダイヤルが廃止され、ほとんどの車載機能はステアリングホイール上のタッチセンサーパッドで操作できるようになっている。
ドアパネルでは、シートコントロールとドアハンドル用に新しいフローティングパネルを追加した。
後輪操舵システムも設定
フロント4リンクとリアのマルチリンク・サスペンションを改良し、「乗り心地、ノイズの快適性、俊敏なハンドリング、ドライビングの楽しさを高いレベルで実現する」としている。
プラグイン・ハイブリッド車のリアアクスルにはエアサスペンションが標準装備されており、スポーツサスペンションと連続可変ダンピング機能は全モデルでオプション設定されている。
さらに、後輪操舵システムをオプション設定し、俊敏性の向上と回転半径の縮小を実現した。60km/h以上では、後輪が前輪と同じ方向に最大2.5度操舵されるため、高速安定性が向上し、タイトなカーブではステアリング入力を減らすことができる。
最新技術を盛り込む
運転支援システムでは、アクティブ・ディスタンス・アシスト機能、アクティブ・ステアリング・アシストの360度マルチレーン認識機能、交通標識の自動認識機能の強化などが行われている。
また、ヘッドライトにはLEDユニットを標準装備したほか、Sクラスのデジタルライトシステムをオプションで用意。ヘッドライト1灯あたり130万画素の解像度を持ち、道路上に警告マークやガイドラインを投影することができる。
また、リアシートには、シートヒーターとマッサージ機能がオプションで用意されている。
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みんなのコメント
やっぱり、電気系はヨーロッパ車はまだまだ遅れている。
電動化の無いモデルを買った方が良いよ。