おなじみ「スパイダーマン」の映画は、現在アニメーションによる新シリーズが展開されているが、その第2弾となる「スパイダーマン:アクロス・ザ・ユニバース」が、いよいよ日本でも公開される。その見どころを映画評論家の永田よしのり氏に紹介してもらおう。(Ⓒ2023 CTMG. Ⓒ & ™ 2023 MARVEL. All Rights Reserved.)
全米公開から3日間で早くも大ヒットを記録!
2002年から劇場映画が製作されてきた、ピーター・パーカーを主役にした「スパイダーマン」シリーズ。実写版は2012年からの「アメイジング」シリーズ、2017年からの「ホーム」シリーズと大ヒットを続けてきたのはご存じのとおり。
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新たなアニメーション シリーズとして2018年から誕生したのが、多次元世界(宇宙にはいくつも同じ世界が存在する)というマルチバースを舞台に、異世界の者たちと主人公が、理解や確執を超えて新たな世界を模索する展開が繰り広げられる「スパイダーバース」シリーズだ。
前作はアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞、本作も2023年6月2日の全米公開でオープニング3日間の興行収入1億2050万ドル(日本円で約169億円!)という大ヒットを記録している。
アニメーション「スパイダーバース」シリーズの主人公は、アフリカ系の父親とプエルトルコ系の母親の間に産まれたマイルス・モラレス。原作コミックでは、すでに2011年にピーター・パーカー死亡後にスパイダーマンを継承しており、その経緯は前作「スパイダーマン:スパイダーバース」で描かれた。前作で他次元世界からやって来たピーター・パーカー、新たなスパイダーウーマンのグウェンとともに、混乱する多次元世界の集結に奮闘した後に起こる、さらなる騒乱に立ち向かうマイルスたちの姿が本作では描かれていく。
守るべきものを守るために、少年は成長する
ピーター・パーカーからスパイダーマンを継承したマイルスは、ヒーローとしてニューヨークの街を守りながらも高校生としての将来にも直面していた。そんな時、親友でもあり淡い恋心も抱いているアース65世界のグウェンが彼の前に現れる。新たな敵から他次元世界の宇宙を救うためにスパイダー・フォースと呼ばれるスパイダーマン・グループと合流するマイルス。
彼らの目的は世界を救うために行動すること。だが、「愛する者と世界は同時には救えない」という悲しい定めもグループは受け入れて戦っていた。マイルスは納得できず、愛する者と世界の両方を守ることを誓うが、その思いはマルチバース全体を揺るがしかねない危機をも招いていくことに・・・。
——大いなる力には大いなる責任が伴う——運命を受け入れろ——それは「スパイダーマン」シリーズで語られてきたキーワード。そしてそのキーワードは、本作品でスパイダーマンとしてヒーローになってしまった少年の新たな成長物語へと繋がっていく。
運命とは抗えないものなのか? 運命を受け入れることと責任は同義なのか? 人は自分ではどうしようもできないことに直面することがある。だがそこであきらめずに、あがいてあがいて何か一筋の光を見つけることができたなら——。それがけっして変えられない運命だったとしても、立ち向かったという事実は確実にその者の運命を別のものに変えるのではないだろうか。「スパイダーバース」シリーズは、そこがストーリーのメインテーマとなっている。
その映像表現はCGアニメーションの枠を超えた!
さらに特筆すべきはそのアニメーション映像表現。もはや単なるCGアニメーションの枠を超え、それはポップアートの世界観。さらにかつての1940年代のディズニー アニメのような手書き線描表現も見られる。けっして最先端のデジタル表現だけではなく、懐かしさや暖かみさえも感じられるアナログ的表現。そこに展開するスピーディかつ繊細なアクションシーンの数々。新旧が融合したアニメーションの現在が、ここにはあるのだ。
物語は希望と絶望を匂わせつつ、次回作品「スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース」(2024年3月29日 全米公開予定)に繋がっていく。次回作公開時に前作~今作ともう一度観て「スパイダーバース」の世界を再確認すれば、作品のテーマと世界観がさらに明確になるのではないだろうか。次回作にも期待しかない!(文:映画評論家 永田よしのり)
「スパイダーマン:アクロス・ザ・ユニバース」
●2023年6月16日より全国公開
●上映時間:140分
●監督:ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソン
●声の出演:シャメイク・ムーア、ヘイリー・スタンフェルド、ほか
●日本語吹替声優:小野賢章、悠木碧、宮野真守、関智一、ほか
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