ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は母国戦となったMotoGPフランスGP決勝を転倒リタイアで終えたものの、今回は競争力を発揮できたこともあり、満足感を得られたようだ。
クアルタラロはファンからの大歓声を浴びつつ、決勝レースでは6番手と上位を走行。ヤマハ陣営が苦しい戦いを続けている中でも、今回は好結果を収められるかと思われた。
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ただレースも中盤を過ぎた残り11周というところでクアルタラロはクラッシュ。母国戦はリタイアという形に終わった。
しかしクアルタラロは、レースをこそ完走できなかったものの、上位グループのライダーと争うことができた点を、素直に喜んでいる。
「正直に言って、嬉しいよ。今年初めて競争力を感じられたレースだったし、アレイシ(エスパルガロ/アプリリア)のような過去に戦い慣れた相手とバトルができたんだ」
クアルタラロは決勝後にそう語った。
「前を走るマーベリック(ビニャーレス/アプリリア)や、マルク(マルケス/グレシーニ)も視界に捉えていたんだ。ラスト10周というところで残念ながらクラッシュしたけど、ハッピーだ。(前方で)クラッシュが多く発生したわけじゃないのに6番手というのは、今回が初めてだったんだ」
「僕は全力を出して、最大限の結果を望んでいた。転倒に終わったのは残念だけど、100%の力を出したよ」
今年”初”の競争力だったと語るクアルタラロだが、そのきっかけとなったのは決勝前のウォームアップセッションで実施したセットアップの変更だったという。
「今朝、僕らはバイクに大きな変更を加えたんだ。チームは僕が『全く違う』とか『ダメだね』とかいうように、大きな違いを感じることを期待していたみたいだ。でも、僕は良い意味で小さな変化を感じていた」
「そのバイクでレースをしたんだ。僕としては、これが新しいベースになりそうだと思っている。すぐにムジェロテストもあるから、また違うコースで比較もできる」
「今日は本当に良いライディングができたと思うし、これを続けられたらいいよね」
なおクアルタラロは、その変更によってマシンの「グリップがわずかに良くなっている」と説明している。電子制御面やコーナリングでも、まだ改善が必要だとしているが、「正しい方向に進んでいると思う」と語った。
そしてクアルタラロはフランスGPでこうして争うことができた点は、メンタル面でも良かったとしつつ、転倒は母国ファンの前で限界まで攻めすぎてしまったのだとも語った。
「精神的にも良かったよ。だからこそ、レースを完走できなかったのにはフラストレーションを感じるけどね」
「でもアレイシと戦って、前にいる表彰台争いのメンバーや、マルクに逃げられたのは悔しかったね。ただ彼らからそう遠くない所だったし、ペースも悪くなかった。ヘレスでは僕の前でたくさんクラッシュがあったけど、今回は本当に良いスタートを切って、ちゃんと戦うことができた最初のレースなんだ」
「そこが精神的に良い事だし、一歩ずつ改善している。道程は長いけど、必ずたどり着けると思う」
「1周目から完全に限界まで攻めていた。すぐに転倒しなかったのは不思議だよ。でも母国のファンの前では、全力を出したくなるものだ」
「1%も余力は残したくなかった。でもやりすぎたかもね。最終的にはクラッシュしてしまったわけだから。でもそれは、全力を尽くしていたからだ」
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みんなのコメント
ホンダ組は信頼感がつかめないみたいなコメントが多いから、それだけでもヤマハの方がホンダよりは光明を見出だしてる気がする。
クアルタラロがいなくなった後はホンダとビリケツ競争になるのかな?