8月31日、2024年FIA F2第11戦モンツァのスプリントレース(決勝レース1)が行われ、来季ハースからF1昇格を果たすオリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)が今季2勝目を飾った。宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は13位となった。
スプリントレースの上位10グリッドはリバースグリッドにより決定され、10番手タイムを記録したエンツォ・フィッティパルディ(ファン・アメルスフォールト・レーシング)がポールシッターとなった。
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フロントロウ2番グリッドにアムーリ・コルデール(ハイテック・パルスエイト)、2列目3番グリッドにジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)、4番グリッドにビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)が続いた。
タイヤ交換義務のない21周のスプリントレースは、快晴のもと気温33.1度、路面温度49.1度となるなかスタートを迎えた。フロントロウスタートのコルデールが出遅れ、マルティが2番手に浮上。また、フィッティパルディが第1シケイン(ターン1~2)をインカットしたため、シケイン立ち上がりでフィッティパルディをパスしたマルティがラップリーダーにおどり出る。
一方、後方ではザク・オサリバン(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)と今回がデビューレースのオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)が接触。ゲーテはホームストレートで激しくスピンを喫するかたちとなり、15番グリッドスタートのアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)がこの混乱のあおりを受けてフロントウイングと左フロントタイヤを破損。また、ゲーテ、オサリバンの2台がマシンを止め、オープニングラップからセーフティカー(SC)導入となった。
レースは4周目にマルティが先頭でリスタートを迎えた。リスタート早々のターン1飛び込みでマルティと2番手フィッティパルディとがサイド・バイ・サイドとなるなか、アウト側のフィッティパルディはタイヤから白煙を巻き上げながらオーバーシュートしエスケープゾーンへ。これでマルタンスが2番手。前戦スパ・フランコルシャンでの接触により5グリッド降格、8番グリッドスタートとなったベアマンが3番手に浮上する。
積極的な攻めを見せるベアマンは5周目にマルタンスを攻略し2番手に浮上すると、0.8秒先を走る首位マルティの背中を追う。DRSの後押しもありマルティとのギャップを縮めるなか、7周目のターン1でマルティがオーバーシュート。これでベアマンが労せずトップに浮上する。
トップに浮上したベアマンはただひとり1分33秒台を記録するペースで周回。そんななか、2番手マルタンス、3番手マルティがコースオフも辞さないサイド・バイ・サイドのバトルを見せたこともあり、10周目を迎えた時点でベアマンは後続に2秒のギャップを広げる。
レース後半は3番手争いが白熱。ジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)、フィッティパルディ、マルティ、ゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)、ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト)、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)、デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)の7台が数珠繋ぎとなる。
15周目のターン1でクロフォードがアーロンにのインに飛び込むがオーバーテイクには至らず。この間隙をついたハウガーが入賞圏内の8番手に浮上する。そんななか、予選でコースオフを喫し、最後尾スタートとなったランキング2番手のガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)が好ペースを刻み入賞圏内手前の10番手に浮上する。
残り4周となった終盤、マルティがターン1でフィッティパルディをパスし4番手に浮上。さらに翌19周目には同じくターン1でマローニとアーロンが接触し、アーロンのフロントウイングが脱落、さらに20周目にはクロフォードとハウガーがサイド・バイ・サイドの末わずかに接触する荒れ模様となった。
ファイナルラップとなった21周目、第2シケインでマローニがフィッティパルディを攻略し5番手に浮上。続けて4番手のマルティの背中を追うがチェッカー目前だったこともあり、マローニの追い上げはここまで。
21周目を終え、ベアマンがグリッド降格の逆境を跳ね除けて今季2勝目を飾った。2位マルタンス、3位デュルクセンまでが表彰台に登壇。2位のマルタンスはファステストラップポイントも獲得している。
以下、4位マルティ、5位マローニ、6位クロフォード、7位フィッティパルディが続いた。なお、8位に関してはサイド・バイ・サイドの戦いを続けていたハウガーとボルトレートの2台が1000分の1秒まで同じタイミングでチェッカーとなったため、2台ともに8位となり、それぞれ0.5点を獲得している。
17番グリッドスタートの宮田はリチャード・フェルシュフォー(トライデント)らとの激しい戦いの末13位でチェッカーとなった。
続く、フィーチャーレース(決勝レース2)は9月1日の日本時間17時05分から、タイヤ交換義務を有する周回数30周、もしくは60分+1周で争われる。
■2024年FIA F2第11戦モンツァ スプリントレース正式結果
Pos.No.DriverTeamTime/Gap13O.ベアマンプレマ・レーシング35'37.22521V.マルタンスARTグランプリ1.694324J.デュルクセンAIXレーシング7.254421J.マルティカンポス・レーシング12.88055Z.マローニロダン・モータースポーツ13.44267J.クロフォードダムス・ルーカスオイル13.486714E.フィッティパルディファン・アメルスフォールト・レーシング13.587811D.ハウガーMPモータースポーツ14.840810G.ボルトレートインビクタ・レーシング14.8401020I.ハジャルカンポス・レーシング16.126119K.マイニインビクタ・レーシング17.1201216A.コルデールハイテック・パルスエイト19.164136宮田莉朋ロダン・モータースポーツ22.8081422R.フェルシュフォートライデント23.3761523R.スタネトライデント24.9901615R.ヴィラゴメスファン・アメルスフォールト・レーシング29.441178J.コレアダムス・ルーカスオイル29.713184A.アントネッリプレマ・レーシング32.5101925N.クーレンAIXレーシング48.8202017P.アーロンハイテック・パルスエイト1Lap-12O.ゲーテMPモータースポーツDNF-2Z.オサリバンARTグランプリDNF
・ファステストラップ:
#1 ビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成):1分33秒086(21/21) 224.037km/h
・ペナルティ:
#2 ザク・オサリバン(ARTグランプリ):5秒タイムペナルティ/フライング
#17 ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト):10秒タイムペナルティ/接触要因
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