現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ベアマンが今季2勝目飾る。サイド・バイ・サイドの末、2台が8位を手にする珍事/FIA F2第11戦レース1

ここから本文です

ベアマンが今季2勝目飾る。サイド・バイ・サイドの末、2台が8位を手にする珍事/FIA F2第11戦レース1

掲載
ベアマンが今季2勝目飾る。サイド・バイ・サイドの末、2台が8位を手にする珍事/FIA F2第11戦レース1

 8月31日、2024年FIA F2第11戦モンツァのスプリントレース(決勝レース1)が行われ、来季ハースからF1昇格を果たすオリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)が今季2勝目を飾った。宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は13位となった。

 スプリントレースの上位10グリッドはリバースグリッドにより決定され、10番手タイムを記録したエンツォ・フィッティパルディ(ファン・アメルスフォールト・レーシング)がポールシッターとなった。

FIA F3、2025年導入の新型マシンを初公開。ホイールサイズが16インチに。ギヤボックスメーカーが変更

 フロントロウ2番グリッドにアムーリ・コルデール(ハイテック・パルスエイト)、2列目3番グリッドにジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)、4番グリッドにビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)が続いた。

 タイヤ交換義務のない21周のスプリントレースは、快晴のもと気温33.1度、路面温度49.1度となるなかスタートを迎えた。フロントロウスタートのコルデールが出遅れ、マルティが2番手に浮上。また、フィッティパルディが第1シケイン(ターン1~2)をインカットしたため、シケイン立ち上がりでフィッティパルディをパスしたマルティがラップリーダーにおどり出る。

 一方、後方ではザク・オサリバン(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)と今回がデビューレースのオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)が接触。ゲーテはホームストレートで激しくスピンを喫するかたちとなり、15番グリッドスタートのアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)がこの混乱のあおりを受けてフロントウイングと左フロントタイヤを破損。また、ゲーテ、オサリバンの2台がマシンを止め、オープニングラップからセーフティカー(SC)導入となった。

 レースは4周目にマルティが先頭でリスタートを迎えた。リスタート早々のターン1飛び込みでマルティと2番手フィッティパルディとがサイド・バイ・サイドとなるなか、アウト側のフィッティパルディはタイヤから白煙を巻き上げながらオーバーシュートしエスケープゾーンへ。これでマルタンスが2番手。前戦スパ・フランコルシャンでの接触により5グリッド降格、8番グリッドスタートとなったベアマンが3番手に浮上する。

 積極的な攻めを見せるベアマンは5周目にマルタンスを攻略し2番手に浮上すると、0.8秒先を走る首位マルティの背中を追う。DRSの後押しもありマルティとのギャップを縮めるなか、7周目のターン1でマルティがオーバーシュート。これでベアマンが労せずトップに浮上する。

 トップに浮上したベアマンはただひとり1分33秒台を記録するペースで周回。そんななか、2番手マルタンス、3番手マルティがコースオフも辞さないサイド・バイ・サイドのバトルを見せたこともあり、10周目を迎えた時点でベアマンは後続に2秒のギャップを広げる。

 レース後半は3番手争いが白熱。ジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)、フィッティパルディ、マルティ、ゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)、ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト)、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)、デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)の7台が数珠繋ぎとなる。

 15周目のターン1でクロフォードがアーロンにのインに飛び込むがオーバーテイクには至らず。この間隙をついたハウガーが入賞圏内の8番手に浮上する。そんななか、予選でコースオフを喫し、最後尾スタートとなったランキング2番手のガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)が好ペースを刻み入賞圏内手前の10番手に浮上する。

 残り4周となった終盤、マルティがターン1でフィッティパルディをパスし4番手に浮上。さらに翌19周目には同じくターン1でマローニとアーロンが接触し、アーロンのフロントウイングが脱落、さらに20周目にはクロフォードとハウガーがサイド・バイ・サイドの末わずかに接触する荒れ模様となった。

 ファイナルラップとなった21周目、第2シケインでマローニがフィッティパルディを攻略し5番手に浮上。続けて4番手のマルティの背中を追うがチェッカー目前だったこともあり、マローニの追い上げはここまで。

 21周目を終え、ベアマンがグリッド降格の逆境を跳ね除けて今季2勝目を飾った。2位マルタンス、3位デュルクセンまでが表彰台に登壇。2位のマルタンスはファステストラップポイントも獲得している。

 以下、4位マルティ、5位マローニ、6位クロフォード、7位フィッティパルディが続いた。なお、8位に関してはサイド・バイ・サイドの戦いを続けていたハウガーとボルトレートの2台が1000分の1秒まで同じタイミングでチェッカーとなったため、2台ともに8位となり、それぞれ0.5点を獲得している。

 17番グリッドスタートの宮田はリチャード・フェルシュフォー(トライデント)らとの激しい戦いの末13位でチェッカーとなった。

 続く、フィーチャーレース(決勝レース2)は9月1日の日本時間17時05分から、タイヤ交換義務を有する周回数30周、もしくは60分+1周で争われる。

■2024年FIA F2第11戦モンツァ スプリントレース正式結果
Pos.No.DriverTeamTime/Gap13O.ベアマンプレマ・レーシング35'37.22521V.マルタンスARTグランプリ1.694324J.デュルクセンAIXレーシング7.254421J.マルティカンポス・レーシング12.88055Z.マローニロダン・モータースポーツ13.44267J.クロフォードダムス・ルーカスオイル13.486714E.フィッティパルディファン・アメルスフォールト・レーシング13.587811D.ハウガーMPモータースポーツ14.840810G.ボルトレートインビクタ・レーシング14.8401020I.ハジャルカンポス・レーシング16.126119K.マイニインビクタ・レーシング17.1201216A.コルデールハイテック・パルスエイト19.164136宮田莉朋ロダン・モータースポーツ22.8081422R.フェルシュフォートライデント23.3761523R.スタネトライデント24.9901615R.ヴィラゴメスファン・アメルスフォールト・レーシング29.441178J.コレアダムス・ルーカスオイル29.713184A.アントネッリプレマ・レーシング32.5101925N.クーレンAIXレーシング48.8202017P.アーロンハイテック・パルスエイト1Lap-12O.ゲーテMPモータースポーツDNF-2Z.オサリバンARTグランプリDNF
・ファステストラップ:
#1 ビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成):1分33秒086(21/21) 224.037km/h

・ペナルティ:
#2 ザク・オサリバン(ARTグランプリ):5秒タイムペナルティ/フライング
#17 ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト):10秒タイムペナルティ/接触要因

こんな記事も読まれています

軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
ベストカーWeb
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
AUTOSPORT web
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
AUTOSPORT web
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
ベストカーWeb
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村