ライダーがまたがってスロットルを操作するとフワリと浮き上がり、荒地をものともせずに疾走する……。そんなSFさながらの乗り物が、まもなく実用化されようとしている。開発エンジニアにコンセプトと誕生までの苦労について聞いた。
幅広いシーンで使えることを想定し実用化の準備を進めています
ライダーの7割以上がヒヤリ経験あり!バイク用ドライブレコーダーは「あおり運転」抑止につながるか?
先日行なわれた東京モーターショーで、A.L.I.テクノロジーズが公開したホバーバイク『XTURISMO』は、SF映画から抜け出したよう。しかも、それがコンセプトモデルではなく、すでに2020年後半にはデリバリーのスタートを予定しているというから驚きだ。
「ホバーバイクは地面の状況に関係なく移動できることと、機体がコンパクトであることが強みです。砂漠や湿地帯といった難移動地帯、道路や空港などの交通インフラが整っていない地帯にもアクセスできます。災害救助なども含めて、移動が困難な場所での使用を視野に入れて開発してきました。ただし用途を限定すると普及しませんから、まずは〝空飛ぶバイクを世に出すこと〟を第一目的として、実用化を目指しています」
そう語るのは、開発エンジニアの大庭崇史さん。クルマではなく、それよりも小さなバイク風のデザインを採用したのには理由がある。新しいレジャー用モビリティーとして打ち出せて、メカニズム的には扱いやすくなる利点があるからだ。
「機体重量、機体サイズ、出力はトレードオフの関係にあります。例えば、プロペラを大きくすれば浮上の効率は上がりますが、機体サイズを小さくできません。そんなプロペラの開発は機体制御と並んでホバーバイクのカギを握る重要な部品なので、入念に開発しました。重量やパワーのバランスを取るのに骨を折りましたね。また、2023年には日本での公道認可を得たモデルをデビューさせる計画なので、サイズを道交法の規定内に収める必要があります」
法律への適合をはじめ、実現に向けた最終開発段階に入ったホバーバイク。我々がその乗り心地と疾走感を体験できる日は、すぐそこまで来ている。
カーボン素材の質感が美しい、未来的な造形のボディー。前後に備わる浮上用の大型ファンと、四隅に配される姿勢制御用ファンによって車体を走行させる仕組み。
前後に2つ備わる大型ファンは、エンジン駆動の浮上と推進用。姿勢制御は電動モーターを使用した6つのファンで行なわれる。A.L.I.にはドローン開発や航空管制に携わる部門があり、機体制御はそこで培った知見を生かしている。
A.L.I.テクノロジーズ 開発エンジニア 大庭崇史さん
前職ではオートバイメーカーのエンジン開発を手がけた。「このプロジェクトには様々な経歴の約20名が携わっています」
取材・文・撮影/村田尚之
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