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BMW 4シリーズ・グランクーペへ試乗 モデルチェンジ 初代の良さを継承

掲載 更新 3
BMW 4シリーズ・グランクーペへ試乗 モデルチェンジ 初代の良さを継承

初代は世界86万台のヒット作

執筆:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

<span>【画像】BMW 4シリーズ グランクーペとクーペ 欧州で競合するクーペ・サルーンと比較 全130枚</span>

翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)


4ドアサルーンの3シリーズと2ドアクーペの4シリーズの間の、ニッチ(隙間)モデルとして誕生したBMW 4シリーズ・グランクーペ。2015年に登場した初代の販売台数は、ニッチと呼べるほど小さくなかった。

これまでに86万台が世界中で売れており、英国の街なかで目にする機会も多い。予想を上回る人気を受けるように、2代目へモデルチェンジした4シリーズ・グランクーペのコンセプトは、初代のものを継承したようだ。

フロントマスクは、巨大なキドニーグリルを含めて、4シリーズのクーペやカブリオレと共有。フロントガラスから後ろは、4ドアクーペとしてオリジナルとなる。

サイドウインドウはフレームレスで、ルーフラインが滑らかにテールエンドへ伸びる。大きな荷室の上には、大開口のテールゲートが載っている。

車内を覗くと、ダッシュボードなどのインテリアも、4シリーズ・クーペと共有していることがわかる。ドライバーの正面には、10.25インチのモニター式メーターパネルが据えられる。

ダッシュボード中央には標準で8.8インチ、オプションで12.3インチが選べる、インフォテインメント用タッチモニターをレイアウト。造形や素材など、すべてが心地よく高級感が漂う。

インフォテインメント・システムは、最新のiドライブ。使いやすさでは、クラストップのままだ。

4ドアサルーンの3シリーズと比べれば、4シリーズ・グランクーペのリアシートは狭め。ルーフの傾斜が強く、頭上空間が限定的といえる。着座面は下げられているようだが。

M440i xドライブは3.0L直6ターボに四駆

英国に入ってくる4シリーズ・グランクーペは、420iと430i、M440i xドライブという3段階のガソリンエンジンと、ディーゼルエンジンの420dの4種類。M440i xドライブには改良を受けた3.0L直列6気筒ターボが載るが、それ以外はすべて4気筒ターボだ。

今回試乗したのは、M440i xドライブ。先代の440iへ搭載されていたユニットに手を加え47psを上乗せし、最高出力は374psを獲得。最大トルクも5.1kg-m増しの50.9kg-mを、1900rpmから5000rpmというワイドな回転域で発揮する。

さらにマイルド・ハイブリッドも採用し、電圧48VのISGが加速をアシストしてくれる。ドライブモードでエコ・プロかコンフォートを選択すると、軽負荷時にエンジンを駆動系から切り離し、アイドリング状態にしてくれる機能も採用された。

直列6気筒エンジンは、BMWという名前にふさわしい力強さと質感をバランスさせている。ターボラグは僅かに感取されるものの、パワーは線形的に高まり、滑らかに高回転域まで吹け上がる。それでいて、低回転域では充分に粘り強い。

トランスミッションは、標準でトルクコンバーター式の8速ATが組まれる。AT任せでも、ステアリングホイールに取り付けられたパドルを弾いても、素早くスムーズに変速をこなしてくれる。

下りのワインディングは充足した体験

M440i xドライブの0-100km/h加速時間は4.7秒で、先代から0.3秒短縮。パワーの鋭い高まりや優れた安定性から、数字以上に速く感じられる。活発、という表現では不十分だろう。

xドライブだから四輪駆動となるが、駆動力の分配は明確にリアタイヤが主体。電子制御のMスポーツ・デフがリアアスクルに搭載され、突出したトラクションも得ている。

車重は1825kgもあるものの、スポーツ・モードでの下りのワインディングは充足した体験。俊敏な回頭性と抑制された姿勢制御で、スタビリティ・コントロールのDSCをオフにすれば、ドライバーの意のままにコーナリング姿勢を調整できる。

ただし、電動パワーステアリングを採用し、手のひらには殆ど感触が伝わってこない。操舵感はかなり重たいが、切り始めからエネルギッシュなほどレスポンスは良い。

M440i xドライブには、標準で硬めのMスポーツ・サスペンションが組まれる。だが、オプションのアダプティブダンパーを装備すれば、スポーツ・モードでも、管理の悪い路面を巧みにいなしてくれる。

とはいえ日常的な利用シーンでは、コンフォート・モードが良いだろう。

スポーツサルーンとして高い訴求力

2代目へと進化した、BMW 4シリーズ・グランクーペ。先代より大きく重くなっているが、俊敏な動的能力と向上したパワーで、運転の魅力は1段高められた印象がある。明確な進化を感じる。

M440i xドライブの英国価格は5万4670ポンド(847万円)から。お手頃とは呼べないものの、日常使いできるスポーツサルーンとして高い訴求力を持っている。車内は充分に広く、実用性も高い。

先代の4シリーズ・グランクーペの良さを、上手に受け継いだ2代目。3シリーズ・グランツーリスモの消滅で生じたBMWの隙間も、見事に埋めてくれるだろう。

BMW 4シリーズ M440i xドライブ・グランクーペ(欧州仕様)のスペック

英国価格:5万4670ポンド(841万円)
全長:4783mm
全幅:1826mm
全高:1442mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:4.7秒
燃費:11.8-12.5km/L
CO2排出量:181-194g/km
車両重量:1825kg
パワートレイン:直列6気筒2998ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:374ps/5500rpm
最大トルク:50.9kg-m/1900-5500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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みんなのコメント

3件
  • ほんとにみんなが興味ない車はコメントが圧倒的に少ない…
  • デカグリルは、これまでのキドニーグリルを一気に時代遅れに陥れる破壊力が半端ない。
    全シリとも、デカグリルでイイね!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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