現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「これはインプレッサシリーズの問題作だ!」ブサカワ系を極めたカサブランカを再考する【ManiaxCars】

ここから本文です

「これはインプレッサシリーズの問題作だ!」ブサカワ系を極めたカサブランカを再考する【ManiaxCars】

掲載 更新 22
「これはインプレッサシリーズの問題作だ!」ブサカワ系を極めたカサブランカを再考する【ManiaxCars】

強烈なフロントマスクがレトロ感を放つ

GC/GF系インプレッサの異端モデル『カサブランカ』を捕獲!

「これはインプレッサシリーズの問題作だ!」ブサカワ系を極めたカサブランカを再考する【ManiaxCars】

初代BC系レガシィに代わるWRCベース車両として開発されたGC系インプレッサ。主役はあくまでもWRX STI系だが、1.5~1.8Lエンジン搭載の乗用モデルや、リヤハッチゲートを持つGF系スポーツワゴンもラインナップされた。

その中でも異質極まりないのが、1998年12月に発売された特別仕様車のカサブランカだ。ベースは1.5LのEJ15型エンジンを載せるGF系スポーツワゴンの普及グレードC’z。ミッションは4速ATのみで、駆動方式はFFとフルタイム4WDが用意された。

注目は言うまでもなく外装で、インプレッサの精悍なフロントマスクが一変、クロームメッキで縁取られた丸型2灯ヘッドライトに大型グリル、バンパーモールなどを採用。リヤコンビランプも丸形4灯式に改められ、スバルいわく「エレガントなデザインとスポーツワゴンとしての機能性を両立させた、存在感のある個性的なモデル」だそうだ。

たしかに個性的ではあるが、ひと目見た瞬間、多くの人が「このデザインセンスってどうなの?」と思うこと必至。そんな世間一般の認識に対して、スバル的にはすでにヴィヴィオビストロやサンバーディアスクラシックなどの実績があったため、単純にその延長線上にあるモデルという位置付けだったのであろう。細部を見ていく。

エンジンは吸気ポート形状やバルブタイミングの見直しによって性能向上が図られたボクサーフェイズII仕様のEJ15。ボアストローク比は0.774(85.0φ×65.8mm)で、EJ22やその派生となるEG33の0.773(96.9φ×75.0mm)に匹敵するショートストローク型エンジンだ。

ブラックを基調として、本革巻きステアリングホイールやセンターパネルにベージュを配した2トーンコーディネイトがカサブランカ専用。オートエアコンやAM/FM電子チューナー付きカセットデッキが標準装備される。

メーターの文字盤はオフホワイト。スピードメーターを中心に、右側にタコメーター、左側に水温計と燃料計が配置される。

シートやドアトリムの表皮には肌触りの良いモケットを採用。ともにグレーのストライプがデザインされる。

後席は前後方向、天地方向ともに余裕あり。背もたれは60:40分割可倒式で、座面を引き上げてのダブルフォールディングによってラゲッジスペースをフラットに拡大できる。また、ヘッドレストは折り畳み式とされ、背もたれを倒す時に引き抜く必要がない設計だ。

ホイールはミニライト製14インチアルミを標準装備。スバル車ではプレオネスタ、他社ではダイハツミラジーノなどにも設定されていたホイールだ。タイヤは標準175/70サイズのネクストリーを装着。

実車は見れば見るほど“変”だ。スポーツワゴンそのままのボディに対して、「なんか組み合せを間違っているような…」と思えるほどフロントマスクの主張が強すぎる。クラシックな雰囲気の国産車はたくさんあるが、カサブランカのデザイン的なバランスの悪さは明らかに群を抜いている。

そんなエクステリアに対して、走りはインプレッサスポーツワゴンそのもの。ベースは実用グレードなのに、エンジンのフィーリングもハンドリングもなかなかスポーティだ。絶対的な速さを求めなければ不満はない。それより水平対向エンジンらしいスムーズな吹け上がりが気持ち良い。

ちなみにこのカサブランカ、当初は控えめに受注生産で限定5000台という計画だったが、1998年9月にはカタログモデルとして追加。そう、販売的には意外にも好調だったのである。言い方は悪いが、この変態的ルックスのクルマが売れるのだから、世の中、何があるか分からない。

■SPECIFICATIONS

車両型式:GF2
全長×全幅×全高:4365×1690×1415mm
ホイールベース:2520mm
トレッド(F/R):1460/1455mm
車両重量:1200kg
エンジン型式:EJ15
エンジン形式:フラット4SOHC
ボア×ストローク:φ85.0×65.8mm
排気量:1493cc 圧縮比:10.0:1
最高出力:95ps/5200rpm
最大トルク:14.3kgm/3600rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式:FRストラット
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ:FR175/70R14

●TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
motorsport.com 日本版
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
レスポンス
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
くるまのニュース
バスがズラ リ並ぶ「壮観すぎる光景」今年も再び!? ピーク時は“1時間あたり50便”運行へ 人気の航空祭輸送で
バスがズラ リ並ぶ「壮観すぎる光景」今年も再び!? ピーク時は“1時間あたり50便”運行へ 人気の航空祭輸送で
乗りものニュース
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
WEB CARTOP
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
motorsport.com 日本版
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
レスポンス
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
motorsport.com 日本版
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
くるまのニュース
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
VAGUE
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
バイクのニュース
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
レスポンス
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
ベストカーWeb
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ベストカーWeb

みんなのコメント

22件
  • あれ?限定5000台予定が3500台くらいしか売れなかった、という記事を見た気がするが。
  • 軽のクラシックで成功したスバルでも、これは出たときからバランスが悪いと思った。

    改造車ならいるようだけど、カサブランカのスタイルそのままに、エアインテークを追加したWRXもあえて市販すればネタとしては面白かったかも。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

126.0263.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.0349.8万円

中古車を検索
インプレッサの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

126.0263.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.0349.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村