現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 売り上げナンバーワン軽自動車のN-BOXがマイチェン。数少ない死角や微妙な価格上昇は販売に影響するか?

ここから本文です

売り上げナンバーワン軽自動車のN-BOXがマイチェン。数少ない死角や微妙な価格上昇は販売に影響するか?

掲載 更新 22
売り上げナンバーワン軽自動車のN-BOXがマイチェン。数少ない死角や微妙な価格上昇は販売に影響するか?

市場からも期待されたEPBはなぜ採用が見送られたのか?

昨年末、軽自動車の新車販売ラインキングにおいて6年連続のナンバーワンとなることがほぼ確定しているほどの人気を誇り、ホンダの販売を支える存在として欠かせないモデル「N-BOX」がマイナーチェンジしました。

メッキ加飾のエリアを拡大した標準車、フロントのナンバープレートをセンターレイアウトに変えることで登録車的な存在感を手に入れたカスタムといった具合に外観をブラッシュアップしているわけですが、このタイミングでのマイナーチェンジでEPB(電動パーキングブレーキ)が備わらなかったなど失望の声も聞こえてきます。

EPBが備わらないということは、ホンダの流儀からするとACC(アダプティブクルーズコントロール)の渋滞対応もしないということで、相変わらず低速ではACCがキャンセルされる仕様であることは変わりません。「N-WGN」「N-ONE」の両モデルがEPBを標準装備しているにもかかわらず、マイナーチェンジで対応しなかったというのは理解に苦しむ部分もありますが、電子プラットフォームの世代的に対応が難しい面があるのだとか。

ACCの性能向上やシフト制御の変更、後席リマインダーなど細かな改良も

ただし、高速道路の制限速度が一部エリアで120km/hにアップされたのに合わせて、ACCでの設定速度の上限を上げ、LKAS(車線中央維持機能)のカバー範囲も広がるなどホンダセンシングはブラッシュアップされています。また、後方誤発進抑制機能に使う超音波センサーの数も従来の2個から4個に増えています。

パワートレインは燃料蒸発量を抑制するといった環境対応がメイン。CVTにはドライバーのイメージ通りに変速する「Gデザイン制御」、「ステップダウンシフト制御」が採用されたほか、従来はエンジンブレーキを効かせるポジションだったLレンジが、スポーティな走りを楽しむためのSレンジに変わっているのも変更点です。

後席スライドドアを開閉したことを記憶して、次にエンジンを切ったときに、後席への荷物などの忘れ物がないかどうか注意喚起してくれる「リアシートリマインダー」が新設定されたのも注目。アメリカでは、幼児やペットなどの「おろし忘れ事故」を防ぐものとして義務化に向かっているほど重視されている機能です。日本ではそこまでニーズは高まっていませんが、国民車といえるほどスタンダードになっているN-BOXにリアシートリマインダーを装備するというのは意味があるのではないでしょうか。

マイチェン後モデルは1万円半ば~2万円半ばの価格上昇に

ともあれ、今回は “ザ・マイナーチェンジ”といった印象が強い内容となっています。気になるのは、こうした進化に伴って価格がどうなっているのかです。グレード名が変わったりしているので比較は難しい面もありますが、最廉価グレードのメーカー希望小売価格を比べると、マイナーチェンジ前は141万1300円で、マイナーチェンジ後は142万8900円。差額は1万7600円となりますが、超音波センサー2個とリアシートリマインダー機能の追加で、この価格差というのはどう感じるでしょうか。

また、カスタムのターボエンジンという最上級グレードのFF車で比較すると、マイナーチェンジ前は199万6500円なのに対して、マイナーチェンジ後は201万9600円。こちらの価格差は2万3100円となってえいます。かつてのように100円の違いが売上に影響するといっていた軽自動車ユーザーのシビアさはないにしても、ちょっと上がった印象は否めません。

ライバルがN-BOXをキャッチアップしようと進化している中で、はたしてトップの座を守り続けることができるのかどうか。現状で十分に売れているという余裕がなせる業でしょうか。ちょっと隙を見せてしまったとさえ感じる、N-BOXのマイナーチェンジ後のマーケットシェアに着目していきたいと思います。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
VAGUE
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
Webモーターマガジン
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
WEB CARTOP
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
くるまのニュース
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
バイクのニュース
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
カー・アンド・ドライバー
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
くるまのニュース
愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)
愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)
GQ JAPAN
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
くるまのニュース
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
カー・アンド・ドライバー
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
ベストカーWeb
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
ベストカーWeb
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
Merkmal
スズキ初ってマジか!! 新型フロンクスの新アイテム採用のヒミツが衝撃
スズキ初ってマジか!! 新型フロンクスの新アイテム採用のヒミツが衝撃
ベストカーWeb
12月7日(土)京都お東さん広場(東本願寺門前広場)で「京都モビリティ会議」開催(入場無料)
12月7日(土)京都お東さん広場(東本願寺門前広場)で「京都モビリティ会議」開催(入場無料)
ベストカーWeb

みんなのコメント

22件
  • 金額的には一、二万だが標準装備だったナビパックからETCが消えてる
    実際は三万から四万くらいの値上げ
  • 小手先程度のマイナーチェンジやN-BOXスラッシュを作らないのはライバルが相手にならないから?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

169.0192.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0288.4万円

中古車を検索
N-BOXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

169.0192.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0288.4万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村