トヨタ自動車は3月30日~4月8日に開催されるニューヨーク国際自動車ショーに、新型「カローラハッチバック」を初披露する。アメリカで販売されている「カローラiM」の後継モデルとして、2018年夏に販売が開始されるモデルだ。日本でも同じく2018年夏からカローラ店でも販売が予定されている。
目指したものは「Fun to Drive」
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トヨタが進めるクルマづくりの構造改革「Toyota New Global Architecture(TNGA)」の基で開発された新型プラットフォームに新型パワートレーンを組み合わせることですべてを刷新。
ボディは従来型から全長を40mm、全幅を30mm、ホイールベースを40mm拡大する一方で、全高を10mm下げることでよりワイド&ローのフォルムを実現した。TNGAによるGA-Cプラットフォームは、アルミ材や超高張力鋼板の使用拡大、構造接着剤を最適に使用し、スポット溶接の打点追加などと合わせ捻り剛性を従来型比で60%も向上している。
フロントサスペンションにはマクファーソン・ストラット、リアにはダブルウィッシュボーンを採用。ジオメトリを改善し、構成部品の性能を向上させることでステアリング操作感や乗り心地、操縦安定性を高めている。これには20mm低くなった重心高も大きく貢献していると言えるだろう。
全長:4,370mm
全幅:1,790mm
全高:1,435mm
ホイールベース:2,640mm
搭載するパワートレーンは2月26日に発表されている新開発の直列4気筒直噴エンジン「Dynamic Force Engine(2.0L)」。組み合わせるトランスミッションはこれもやはり新開発の6速MTと、世界で初めて発進用ギヤを備えた新型無段変速機(CVT)「Direct Shift-CVT」となる。
これにより、上質な走り、乗り心地、静粛性、安全性能、環境性能などの基本性能を大きく向上させることとなった。
より力強く、よりスポーティに「エクステリア」
デザインテーマは「シューティングロバスト」。スポーツクーペのような勢いのあるスタイリングと、逞しさと力強さ、そして基本性能の高さを体現するコンセプトだ。
プラットフォームの刷新により得たワイド&ローのフォルムが、低重心で踏ん張り感のあるシルエットを演出。立体的な造形となった「キーンルック」のフロントマスクと合わせて、よりスポーティなワイド感を強調している。さらに、J字形状に光るBi-Beam LEDがスタイリッシュなデザインを引き立てている。サイドからセンターのバックドア周辺に向けて大きく絞り込む一方で、大胆に張り出したフェンダーやバンパーサイドがワイド感溢れる迫力のあるスタイルを生んでいる。スタイルはもちろんのこと、バックドアには樹脂材料を採用し、軽量化が図られているのもポイントだ。
シンプルで上質……感性に響く空間「インテリア」
「センシュアスミニマリズム」をテーマにデザインされたインテリアは、スッキリとした上質な空間を追求。薄型インパネと連続したドアトリムは心地よい開放感を、幅広で高さのあるセンターコンソールは安定感やワンランク上の車格感を演出する。さらに、ピアノブラック素材にアクセントとしてシルバー加飾やステッチを施すことで、上質さも醸し出している。
先進の予防安全システム、第2世代型「Toyota Safety Sense」
今や当たり前となった予防安全システムは、トヨタ最新鋭の第2世代型「Toyota Safety Sense」を北米では初めて標準搭載とした。従来のクルマに加え、歩行者検知(昼間・夜間)・自転車検知(昼間)も可能とした「プリクラッシュセーフティ」。前方車両追従走行をアシストする「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」には、車線維持運転操作支援機能の「レーントレーシングアシスト(LTA)」を追加。カメラで認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示する「ロードサインアシスト(RSA)」機能も搭載された。もちろん、車線逸脱による事故予防に貢献するステアリング制御機能付き「レーンディパーチャーアラート(LDA)」、夜間の前方視界確保を支援する「オートマチックハイビーム(AHB)」などの従来からの機能も性能向上を果たしている。
最新のマルチメディア&コネクティッド環境
米国で展開するマルチメディアシステムEntune 3.0 Audio」とタッチ操作が可能な8インチスクリーンを標準搭載。Entune 3.0 Audioを通じて、iPhoneの機能を車載ディスプレイで操作できるApple CarPlay。音声サービスの「Alexa」を利用可能とするAmazon Alexa。Wi-Fi Connectに、音声操作も可能なナビゲーションアプリのScout GPS Link。その他にもさまざまなアプリが利用可能なEntune 3.0 App Suite Connectなどに対応。マルチメディア&コネクティッド機能が拡充されている。
センターコンソールのシフトレバー前方には、スマートフォンを置くのに丁度良いスペースのトレーを用意しており、スマートフォンとの連携の良さをうかがわせる。
日本への導入は……
現時点では“夏頃からカローラ店で販売”とだけアナウンスされているが、展開されるグレードなどまだ明らかになっていない点も多い。名称も「カローラハッチバック」なのか、3月8日のジュネーブショーで公開された欧州仕様の「オーリス」になるのか……。続報に期待したい。
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