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名物カラーの週末は元王者ウインターボトムが7年ぶり勝利。新鮮な3名の勝者が誕生/RSC第5戦

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名物カラーの週末は元王者ウインターボトムが7年ぶり勝利。新鮮な3名の勝者が誕生/RSC第5戦

 オーストラリア・ノーザンテリトリー州北部ダーウィンにて、6月16~18日に開催されたRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ第5戦『ベター・ダーウィン・トリプルクラウン』は、先住民族への敬意を表するおなじみ“インディジナス・ラウンド”として、アボリジナル・アートを想起させる特別カラーを採用したラウンドに。

 その土曜オープニングではキャメロン・ウォーターズ(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)の車両が炎上するハプニングもありつつ、2015年シリーズ王者の“フロスティ”こと、42歳のマーク・ウインターボトム(チーム18/シボレー・カマロZL1)が実に7年ぶり勝利の美酒を味わうことに。

クラッシュ多発の荒れた週末は、前戦同様に好調ウィル・ブラウンが2勝を獲得/RSC第4戦

 明けた日曜もカテゴリー昇格2年目を迎えたレッドブル・アンポル・レーシングの新鋭ブロック・フィーニー(トリプルエイト・レースエンジニアリング/シボレー・カマロZL1)が今季4勝目を挙げ、最終レース3では“伏兵”ジャック・ルブローク(マット・ストーン・レーシング/シボレー・カマロZL1)がキャリア通算2勝目を飾るなど、週末を通じて表彰台の頂点には新鮮な顔ぶれが並んだ。

 新たな車両規定となるGen3導入により、開幕から勢力図の一変した2023年RSCは、ディフェンディングチャンピオンの“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(トリプルエイト・レースエンジニアリング)が不変の軸ではありつつ、その筆頭対抗馬としてコカ・コーラ・バイ・エレバスとして参戦するウィル・ブラウンとブロディ・コステッキ(エレバス・モータースポーツ/シボレー・カマロZL1)のふたりが台頭。

 さらにこの3名は北米大陸にも可能性の翼を広げ、NASCARカップシリーズ参戦を発表したSVGに続き、タイトル争いを繰り広げるふたりもチャンピオンを追うように渡米。このヒドゥンバレー・レースウェイでのラウンドを前に、チームに帯同してリチャード・チルドレス・レーシング(RCR)との協業や技術交流を見据えた視察を行った。

 そんな状況と並行し、恒例トリプルクラウンの週末に向け各陣営とも独自のアートワークやカラーリングを施したスペシャル仕様の車両も公開し、金曜午前には全26台が集結してのフォトシューティングが催された。

 こうして始まった金曜の走り出しは、FP1でフィーニーが最速を奪うと、続くFP2では今季不振に喘ぐシェルVパワー・レーシングのアントン・デ・パスカーレ(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)がトップタイムを記録。その一方、ステアリングやスロットルに不調を抱えたSVGは25番手、チャズ・モスタート(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)が26番手と、上位ランカーが後方に沈む意外な展開となった。

 迎えた土曜予選では「やはりカマロZL1がわすかに優勢か」との下馬評を覆し、ウォーターズの6号車モンスターエナジー・フォードがフィーニーとウインターボトムを破り、自身今季初、シーズン通算7人目のポールシッターとなる。

 しかし決勝のレース1ではフォード陣営に次々の負の連鎖が襲い掛かり、スタート直後の2周目ターン1ではデビッド・レイノルズ(グローブ・レーシング/フォード・マスタング)の左フロントがパンクしコースオフ。最終コーナーではジェームス・コートニー(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)もスピンを喫することに。

■ウインターボトムが2016年以来の勝利。レース2&3もシボレーが制す
 その悪しき流れは首位を守った6号車にも波及し、左フロントから出火したマスタングはあっという間に炎に包まれると、慌ててターン1でマシンを脇に寄せたウォーターズを追い出し、完全に燃え尽きてしまう。のちに燃料系統のトラブルと判別したが、陣営にとってはまさかの事態で勝機を逸することに。

 マシンが回収されるまでに直ちにセーフティカー(SC)が出動し、レースは8周後に再開されると、17周目にはデクラン・フレイザー(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)がターン1立ち上がりでスピンを喫したことにより、芝生火災が発生。これが原因で2度目のSCが導入される。

 この双方のリスタートでポジションを守り切ったウインターボトムは、背後のフィーニーに対し0.456秒差、3位に滑り込んだウィル・デイビソン(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)に約3秒のギャップを築いて35周のチェッカー。2016年以来となる待望の勝利を手にした。

「勝ったときにどんな感情が湧き上がるか、もうほとんど忘れてしまっていたよ」とフロスティ。

「契約にサインするとき、それは多くの仕事、多くの努力、多くの約束を意味する。すべてのレースに勝つという意味ではないが、最初のひとつを手に入れるのは本当に難しいんだ。いまだに信じられないし、この雰囲気は人生最大の勝利のように感じるよ」

 僚友スコット・パイ(チーム18/シボレー・カマロZL1)は、義務ピット作業中にホイールをファストレーンに飛ばし、レース後にスチュワードからの調査を受ける一幕があったものの、チャーリー・シュワルコート率いるチームにとっても待望のGen3初勝利となった。

「チームの男女のなかには、これまで表彰台に立ったことがないメンバーもいる。これを1度味わってしまうと、とても病みつきになるんだ(笑)。インラップでは少し感情的になってしまったし長い時間が経ったが、このスタッフと一緒にそれが達成できたのは信じられない奇跡だ」とウインターボトム。

 明けた日曜も午前からレース2と3に向けた予選がそれぞれ実施されると、やはりシボレー陣営が優位に立ち、トップ10シュートアウトに9台を送り込む結果に。これでレース2を先頭からスタートしたフィーニーが、フロントロウを分けたアンドレ・ハイムガートナー(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/シボレー・カマロZL1)との35ラップ勝負を制して勝利。前日の不調からカムバックし、ピット作業を引っ張ったSVGがオーバーカットに成功し、トリプルエイトがワン・ツーフィニッシュを決めてみせた。

 続く週末最後のヒートでは、前戦シモンズプレインでも優勝戦線に絡んだルブロークが躍動。ふたたび予選2番手としたハイムガートナーを従え首位を快走し、今度はアクシデントなくMSRにシリーズ初勝利をプレゼントする結果に。

 一方、ランキング首位を行くコステッキは右フロントを破損してレースを失う厳しいレースウイークとなり、僚友ブラウンとのリーダーボードのワン・ツーは変わらぬものの、先輩SVGをかわしたフィーニーが3位に猛追するオーダーに。続くRSC第6戦『NTIタウンズビル500』は7月7~9日に開催される。

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