■なぜ? RX-8生産終了から10年経ってもロータリエンジンが継続生産される理由
マツダが世界に誇るもののひとつとしてロータリーエンジンが挙げられます。
2021年現在の市販されているマツダ車にはロータリーエンジンが搭載されているモデルはありません。
しかし、マツダは現在でもロータリーエンジンの生産を継続しているといいますが、なぜ生産終了から年月が経っているなかでも生産していのでしょうか。
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ロータリーエンジンとは、ハウジング内でローター(回転子)を回して動力を得る内燃機関で、従来のエンジンに比べてコンパクトなサイズながら、高出力なためスポーツカーなどには最適なエンジンでした。
搭載されたマツダ車として、1967年5月に「コスモスポーツ」が登場して以降、「ファミリア」、「サバンナ」、「カペラ」といったさまざまなモデルまでラインナップ。
また、マイクロバスやピックアップトラックにもロータリーエンジン搭載車が存在していました。
その後、1978年3月にロータリーエンジンをフロントミッドシップに搭載した2+2座のクーペスタイルが特徴の「サバンナRX-7(SA22C型)」が登場し、FC型、FD型とモデルチェンジを実施していきました。
RX-7の後継モデルとしては、2003年3月には次世代ロータリーエンジンを搭載した「RX-8」が登場します。
搭載されたロータリーエンジンはFD型と同じ13B型ですが、ポートやハウジングを含め、ほぼ新設計となる自然吸気型13B-MSP型エンジンを搭載し、最高出力250馬力、最大トルク22.0kgmを発生させていました。
そして環境対応の難しさから2012年6月に生産終了となり、その後は水素ロータリーエンジンの開発や、ロータリースポーツコンセプト「RX-VISION」のお披露目などはあったものの、前述のとおり市販化には至っていません。
しかし、マツダは13B型のロータリーエンジンを2021年でも生産しています。
現在もロータリーエンジンを生産しているのはマツダの本社(広島県)にあるマツダ第2パワートレイン製造部で、1973年から生産を続けています。
マツダがロータリーエンジンを継続生産している理由は、13B型の補修用部品と新品部品で組み上げたベアエンジン本体の供給のためだといいます。
2021年現在の生産体制は、新車製作時と変わらず同じ加工機械を10名の少人数で稼働しています。
この体制の元、毎月平均で200台から400台分のロータリーエンジン用の部品が世界の各市場に向けて出荷されているようで、仕向地により10種類のバリエーションが存在。
マツダでは、ロータリーエンジンの構成部品を部品毎にも取り扱っており、通称おにぎりとしても知られるローターは6万1303円。完成されたベアエンジン本体(ショートエンジン)は86万981円で販売されています。
※ ※ ※
2012年のRX-8生産終了から2022年で10年。その月日が流れるなかで2021年製の13B型ロータリーエンジンは世界に向けて生産されていました。
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