2代目N-BOXが2017年8月31日に発売されてから丸2年が経過し、そろそろマイナーチェンジするのではないかという情報が入ってきた。
ここで、改めてN-BOXの新車販売台数を見るとその人気ぶりに驚かされる。
【楽しくて安全で長く乗れる!!】「高齢者に優しいクルマ」とは
N-BOXは、2018年の販売台数が2017年暦年の販売台数を上回る24万1870台を記録し、4年連続の軽自動車販売台数1位(2014~2018年)を達成。
登録車を含めた年間総合新車販売台数でも2年連続の1位(2017~2018年)を達成したほか、2019年1~6月の新車販売台数においても、13万1233台を記録し、登録車を含めた年間総合新車販売台数1位を獲得している。
まさに独走を続ける、日本のベストセラーカーである。はたして、そのN-BOXのマイナーチェンジはどんな内容になるのか? 流通ジャーナリストの遠藤徹氏が新車ディーラーを回って徹底調査したので報告しよう。
文/遠藤徹
写真/ベストカーWEB編集部
(画像ギャラリー)【早くも大ヒット中の王者 刷新情報ゲット!!】N-BOX 10月4日に新型へ!
2019年10月3日に発表、10月4日に発売!
2017年8月31日に発売されてから丸2年でマイナーチェンジ(写真はマイナーチェンジ前のモデル)
「軽四輪車新車販売台数で4年連続、登録車を含む国内総合新車販売台数ランキングでは2年連続で第1位を獲得しているN-BOX。
直近の2019年8月の販売台数は1万8282台で1位、以下2位は1万6838台でタント、1万3432台でデイズが3位と続いており、独走態勢は変わらない。2019年1~8月の販売台数では1位のN-BOXは17万3564台と、11万3186台で2位につけたタントに6万378台という圧倒的な差を付けている。
■2019年8月の軽自動車販売ランキング
1位/N-BOX 1万8282台(1位/17万3564台)
2位/タント 1万6838台(2位/11万3186台)
3位/デイズ 1万3432台(4位/10万8022台)
4位/スペーシア 1万674台(3位/11万3112台)
5位/ムーヴ 8802台(5位/8万7981台)
6位/N-WGN 6958台(10位/2万9909台)
7位/ワゴンR 6449台(7位/6万4498台)
8位/ミラ 6434台(6位/6万9527台)
9位/アルト 4751台(8位/4万8334台)
10位/ek 3822台(9位/3万2801台)
※カッコ内は2019年1~8月の販売台数
まさに一人勝ちといった感じの王者N-BOXだが、これだけ人気なのだから、2年ぶりとはいえ、まさかフェイスリフトすることはないだろうと思いながら、首都圏のホンダディーラーを調査した。
1ヵ月以上も先なのに早くも販売の現場にはN-BOXのマイナーチェンジ情報が入ってきていた。それだけ重要車種ということなのだろう。
2年ぶりにマイナーチェンジするN-BOXの正式発表日は2019年10月3日、翌4日から発売開始する。
今回は、これから重要度が高まってくる衝突軽減ブレーキの検知機能拡大、リアワイドカメラの商品性向上によって、安心、安全性能をさらに強化。
運転席・助手席シートヒーターなどの適用を拡大、快適性の向上を図る。これによってトップセラーを引き続き堅持する方針である。エクステリア、インテリアのデザインについては大きな変更はない。
安全性能の強化と装備充実、タイプ、カラーの集約
衝突軽減ブレーキの機能拡充やリアワイドカメラなど、安全装備が大幅拡充
マイナーチェンジの具体的な変更内容は、Nシリーズの共通の強みである安心・安全性能の強化、N-BOX独自の乗用価値を高める装備の適用拡大、販売効率化に向けたタイプ、カラーの集約の3つが挙げられる。
安心・安全性能の強化は衝突軽減ブレーキの検知機能拡大、夜間歩行者(街燈無し)衝突軽減ブレーキ、リアワイドカメラの商品性向上など。
衝突軽減ブレーキは横断自転車15km/hに対し、自車速度30~40km/hで衝突回避する。夜間歩行者街燈なしの環境では、横断歩行者5km/hに対して自車速度30~50km/hで衝突回避するようになった。
リアワイドカメラは性能が向上し、従来の約30万画素が約100万画素になり、よりきれいで実際に近い映像を表現できるようになる。これは大きい。
運転席、助手席シートヒーターはこれまで4WD車のみの適用であったのがFFのノーマルGLグレード以上に標準装備化された。
左右独立式リアセンターアームレストはこれまでターボのみ適用だったのがノーマルGLグレード以上に標準装備化。
本革巻きセレクトノブはカスタムターボに追加されることになった。 こういった実用装備の充実はきっと現場からの声に答えたのだろう。
価格は1万円程度の値上げにとどまる
もちろんセンタータンクレイアウトによる広々としたインテリアはそのままだ
ボディカラーバリエーションは、ノーマルがモノトーン9色、2トーン2色、カスタムはモノトーン6色、2トーン3色。
モノトーンカラーはプラチナホワイトパール、ルナシルバーメタリック、クリスタルブラックパール、ピーチブロッサムパール、プレミアムアイボリーパールII、プレミアムアガットブラウンパール、ブリリアントスポーティブルーメタリック、モーニングミストブルーメタリック、ブリティッシュグリーンパール、シャイニンググレーメタリック、プレミアムグラマラスブロンズパール、プレミアムベルベットパープルパール、タフタをワイトIII。
廃止されたプレミアムイエローパール(モノトーン)
2トーンカラーはルーフ色がタフタホワイト、プレミアムディープモカパール、スマートブラックでそれぞれビーチブロッサムパール、プレミアムアイボリーパールII、プラチナホワイトパール、ミラノレッド、ブリリアントスポーティブルーメタリックとの組み合わせとなる。プレミアムイエローパールは廃止された。
プレミアムアイボリーホワイト×ブラウンの2トーンカラー
車両本体価格は安心・安全装備の充実にもかかわらず1万円程度の値上げにとどめている。(従来価格に消費税10%として比較した場合)
グレード構成は特別仕様車の装備内容を見直し、標準カタログモデルに組み込むことで、特別仕様車は廃止する。
N-BOXの販売実績は2019年7月までライバルのタントに月販約1万台も引き離していたが、2019年8月にはN-BOXが1万8282台、前年同月比17.9%増だったのに対して、タントは新型車のフル販売で1万6838台、同73.3%増とわずか1444台差と急接近状態。
新型タントがN-BOXを脅かす存在になるのか?
タントが多数抱えたバックオーダーを増産で消化しているのに対して、N-BOXは2019年7月いっぱいで従来モデルをオーダーストップし、在庫一掃セールに入っているためと思われる。
こうした状況はさらに2019年9月も続くことが予想されるため、同月はタントがN-BOXを抜く可能性が強い。したがって両モデルの本当の勝負は2019年10月以降となる。
内外装の大掛かりなビッグマイナーチェンジ2020年秋!
ホンダとしては現行N-BOX発売後2年経過しただけで、今は大幅な改良がしにくい状況にある。
ビッグマイナーチェンジは3年経過の2020年秋になっており、この時点で内外装を含めた大幅改良を行うものと思われる。
今回は2019年7月18日にフルモデルチェンジしたN-WGNと軽自動車の2本柱として拡販展開を進める方針。
両モデルはN-BOXを「ファミリーベスト」、N-WGNを「パーソナルベスト」として売り分けるアピールをしていくことにしているという。
マイナーチェンジモデルの消費税込み車両本体価格は以下の通り。
■ノーマル ホンダセンシング標準装備車 FF
G=141万1300円、GL=154万3300円、G EX=164万2300円、GLターボ=173万8000円、G EXターボ=179万3000円
■ノーマル ホンダセンシング 標準装備車 4WD
4WD G=154万440円、4WD GL=167万6400円、 4WD G EX=177万6400円、4WD GLターボ=187万1100円、4WD G EXターボ=192万6100円
■ノーマル ホンダセンシングレス
FF G=133万9800円、4WD G=147万2900円
■カスタム ホンダセンシング標準装備車 FF
GL=174万6800円、G EX=180万1800円、GLターボ=194万1500円、G EXターボ=199万6500円
■カスタム ホンダセンシング標準装備車 4WD
GL=187万9900円、G EX=193万4900円、GLターボ=207万4600円、G EXターボ=212万9800円
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