新チームのドライバーはスピードスケート金メダリスト
2023年6月9日~11日、京都府の京丹後市を中心に開催された2023年全日本ラリー選手権第5戦「YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg」に、1台のトヨタ「ヤリス」が参戦した。
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2021年のラリチャレ渋川伊香保戦でラリーデビュー
「#48 エムリットヤリス(清水宏保・美野友紀組/JN-5クラス)」を走らせるのは、「MUSCLE RALLY(マッスルラリー)」チーム。2023年3月、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ(ラリチャレ)開幕戦となる三好戦(徳島県/3月25日~26日)からラリー活動を開始している。今回の全日本ラリー選手権への参戦でラリー活動3戦目という、できたてホヤホヤのチームである。
タレントの哀川 翔さん率いる「Team SHOW」から独立したチーム。トヨタ ヤリスも「Team SHOW」で使用していたものだ。ラリチャレで使用してきたが、今回はロールケージを変更して全日本選手権のレギュレーションに合わせたRJ車両に変更しての参戦となった。
このヤリスを駆るドライバーは、清水宏保選手。1998年長野オリンピックで金メダルを獲得した元スピードスケート選手だ。2010年にスケート選手としては引退をしているが、その後モータースポーツに挑戦する機会もあり、2021年にはラリチャレに初挑戦している。
清水選手を誘ったのは「マッスルラリー」の代表を務める、自動車用フィルターなどを製造販売するエムリットの友田康治氏。学生時代、友田代表も学生時代にスケートをやっていて、学年で2つ上、大学も違ってはいたものの、同じ競技を行っていたことで「知らない仲ではなかった」という。
「Team SHOW」に参画した友田代表が「ラリー競技に出てみないか?」と打診したところ清水選手は快諾。ラリードライバー清水宏保が誕生したのだ。清水選手は「Team SHOW」から2021年のラリチャレ渋川伊香保戦でラリーデビューし、2022年は5戦に参戦した。
ラリー参戦3年目、これまで10戦ほどしか参戦経験はないが、ラリチャレ三好戦では、午前中にトップタイムを記録し、総合でもクラス2位を獲得している。
「いい成績を残してくれていて、上に行こうという日々の努力を含め、スポンサーや関係者みんなが見ていて鼓舞され、応援したいという気持ちがさらに高まっている」と友田代表はコメントした。
チームとして目指すところはWRC!
チームが目指すところはWRC(世界ラリー選手権)の「ラリージャパン」である。2022年のラリージャパンの開催を経て、スポンサー含め「ラリージャパンのJPクラスで出られるのなら、出たい」ということになり、ライセンス取得や車両の手配などの計画が立てられた。そして清水選手は国際Cライセンス取得の資格を満たし、実際にライセンスを取得している。
「マッスルラリー」チームは、今回の全日本選手権参戦を経て、ラリチャレ第8戦「びわ湖 高島(滋賀県/9月23日~24日)」、全日本ラリー選手権 第8戦「第50回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2023(岐阜県/10月13日~15日)」の参戦を予定しているが、ヤリスも11月16日~19日のWRC第13戦ラリージャパンに向け、レギュレーションに合わせるため安全タンクを装着する予定だ。
「ARKラリー・カムイ」、「RALLY HOKKAIDO」など清水選手の地元である北海道でのグラベルラリーもあることから、そちらへの参戦もあるのか? と思いきや、それはないようだ。ターマック(舗装路)ラリーのラリージャパンを目指すことからあえて北海道でのグラベルラリーには参戦せず、ターマックだけにフォーカスしていくことになる。
今回清水選手の相方(コ・ドライバー)を務めるのは美野友紀選手だが、ラリージャパンに関してはライセンスなどいろいろな制約があるため、今後のコ・ドライバーは決まってはいない。「マッスルラリー」ではコ・ドライバーの育成も考えている。元フィギュアスケート選手である小塚崇彦選手もチームに合流しているが、小塚選手について、チームは当初そのコ・ドラ育成をイメージしていたそう。
しかし「僕も乗ってみないとわかりませんよね?」という本人の意向もあり、マッスルラリー・チームのセカンドドライバーとして、7月のラリチャレ第5戦「渋川 伊香保(群馬県/7月1日~2日)でラリーデビューする。2023シーズンは9月のラリチャレ「びわ湖 高島」の2戦に参戦を予定している。
「清水選手はもちろん、小塚選手も負けん気が強いし、そこについてはわれわれも期待しているところで、実際にラリーに参戦してみて、適性を確認しながら今後の活動も考えていきます。次のドライバーの候補もすでにいますので、どんどん出していこうと思っています。まだ詳しいことは言えませんが、マッスルラリーという名のとおり、アスリート系の選手を引っ張ってくるつもりです」(友田代表)
今後どのような選手が出てくるのか? そしてメダリストがどういう戦いをしていくのか、注目していきたい。
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みんなのコメント
あ、グラベルじゃ無理か。
上手く会社に残るか、自分で事業立ち上げるか
または清水みたいに芸能界に入るか
なんにしてもニュース性はない