低燃費運転のために覚えておきたい!燃費を節約できる基礎知識7選
ドライブに出かけた帰り道、ガソリンスタンドで給油したら思いのほかたくさん入ってビックリ…なんて経験をした人は多いのではないでしょうか。燃費を少しでもよくしたいというのは、多くの人にとって切実な問題となるはずです。今回は燃費向上のテクニックを中心にご紹介します。
荷物、タイヤ…クルマを走らせる前から燃費対策は始まっている
<1:荷物編>クルマは軽いほど燃費が向上するので、不要な荷物は可能な限り下ろしましょう。ゴルフバッグを積んだまま、常にキャンプ道具が満載といったクルマは燃費が悪くて当たり前です。後付けのルーフキャリアやルーフボックスは重量だけでなく空力も悪化させるので、必要ないときは外しておきましょう。
<2:空気圧編>タイヤ空気圧も燃費に大きく影響します。空気圧が低いと走行抵抗が増すので、規程の空気圧に合わせましょう。逆に空気圧を高めにすると燃費がよくなる印象がありますが、タイヤ本来の性能を発揮できなくなることもあるので、あくまで規程の空気圧に合わせるようにしましょう。また、タイヤを履き替えるときに、省燃費性能の高いタイヤを選ぶようにするのもひとつの方法です。
<3:アイドリング編>エンジンを暖機したり、停車中にアイドリング状態のままでいるのも燃費を悪化させます。現代のクルマは暖機運転の必要はなく、急加速をしないように乗り出せば、比較的短時間でエンジンは暖機を終えるものです。そもそも停止状態でできる暖機運転はエンジンだけで、トランスミッションやハブなどは走りながら暖機されます。走行後もすぐにエンジンを停止しましょう。
ただし、アイドリングストップ機能がないクルマで、信号待ちなどでエンジンを止めるのはやめたほうが無難です。アイドリングストップ機構を装備するクルマは、何度もエンジンを始動することを前提にしたバッテリーを搭載していますが、普通のクルマのバッテリーはそうした設計になっていないのでバッテリー上がりが起きる可能性があります。
余談ですがアイドリングストップ機構はじつに歯がゆい装置で、燃費は向上しますが、バッテリーの負担が非常に大きく、寿命が半分以下ということもあります。アイドリングストップ車用バッテリーの価格も高価なため、バッテリーを交換するだけのガソリン代が節約できないのです。そのため、アイドリングストップキャンセラーを装着するユーザーも増えてきています。
燃費に効くアクセル操作の基本は急加速をしないこと
<4:アクセル操作編>エンジンは燃費効率のいい回転数と悪い回転数があります。例えば、スタートからアクセルペダルを床まで踏み込むような加速は明らかに燃費が悪くなります。メーター内に燃費状態を表すインジケーターがある場合は、燃費がいい状態を維持できるようにアクセルペダルの踏み具合を加減すると燃費のいい加速ができます。燃費インジケーターのないクルマでは、瞬間燃費を見ながら加速するといいでしょう。そうした燃費関連のインフォメーションがないクルマの場合は、急にアクセルを踏むのではなく、普通にそっとアクセルを踏み込むことを心がけましょう。極端にゆっくり踏んでも燃費向上効果は期待できません。
高速道路は80km/h程度 一般道では惰性を上手に使おう
<5:高速道路編>クルマを走らせるときに大きな抵抗となるのが空気抵抗です。空気抵抗は速度の二乗に比例するので、速度を上げれば上げるほど抵抗が増えます。この理論を逆手に取ると、速度を落とすと大きく抵抗が減ることになります。3車線ある高速道路などでは、一番左側を80km/h程度で巡航すると燃費を稼げます。高速道路の最低速度は50km/hになっていますが、さすがに50km/hで走るのは迷惑千万です。しかし、大型トラックは最高速度が80km/hなので、80km/hで走っているクルマも多く迷惑にはなりません。東名高速の東京インターから御殿場インターの手前、足柄サービスエリアまでは80.9kmです。80km/hで走ると1時間で到着します。では100km/hだとどれくらいの時間で到着するかと言えば48分なので、違いはわずか12分でしかありません。
<6:一般道編>一般道で燃費を稼ぐには惰性を上手に使うことです。たとえば60km/hで走っているときに前方の信号が赤になったとき、ギリギリまで60km/hで走ってブレーキで止まるのと、信号が赤になったことを確認した時点でアクセルペダルを緩めて惰性で走るのとでは効率が大きく異なるのは理解できると思います。後続車がいないと仮定した場合、このように惰性を使う走り方が効率のいい方法となります。
ふだん走り慣れた道で信号サイクルがわかっているときは、できるだけ信号に引っ掛からないように走るのが効率のいい走り方になります。いずれの方法も後続車がいないときなど、周囲に迷惑を掛けずに実践できるときのみにしましょう。周囲のドライバーすべてが、なぜゆっくり走っているのかを理解できればいいのですが、実際はむずかしく、ノロノロ走っている邪魔なクルマと思われ、煽り運転の対象になる可能性もあります。燃費よりも交通の流れを大切にしましょう。
<7:エアコン編>燃費の話で省略できないのがエアコンの話題です。結論から言えば、エアコンを使わなければ燃費は向上します。エアコンはクーラーとヒーターで構成されています。クーラーのコンプレッサーを駆動しているのはエンジンなので、エアコンを切ればエンジンの負担が減ります。マニュアルエアコンはクーラーの冷風とヒーターの温風をミックスして吹き出す風の温度を調整します。マニュアルエアコンの場合、スイッチをオンにしていればコンプレッサーはつねに動いています。
一方、オートエアコンは吹き出す風の温度を調整するのではなく、車内の温度を調整します。設定温度を22℃にした場合、車内温度が熱ければ冷風が出て、寒ければ温風が出て、22℃に近づけようとします。22℃になると温風も冷風も出ず、常温の風がゆっくり出る程度となります。オートエアコンは車内温度によってコンプレッサーを断続しながら使っているので、設定温度を高くするとエンジンの負担が減り燃費が向上します。しかし、エアコンは快適装備ですし、クルマの代金にはエアコンの代金も含まれています。せっかく付いているものを使わずに我慢して不快になるのも考え物です。また、エアコンを切るとウインドウが曇ることもあります。無理してまでエアコンを切って燃費を稼ぐのは特殊なケースと言えるでしょう。
著者:諸星陽一
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みんなのコメント
アクセルで発生させたエネルギーをブレーキで消すってのが
一番無駄。
でも後続車のストレスにならないように出来る上級者にしか出来ない運転方法。