公開から20年 シリーズ9作目となる「F9」
text:Kumiko Kato(加藤久美子)
【画像】熱気あふれる模様をお届け【香港でのワイスピ公開記念イベントの様子】 全12枚
editor:Taro Ueno(上野太朗)
ワイルド・スピード1作目が公開されたのは2001年6月(アメリカ)。日本では同年10月に公開されており、今年でちょうど20年となる。
ストリートレースに明け暮れる若者たちの生きざまを描くところから始まるストーリーは1作目からアメリカをはじめ全世界で予想を上回る大ヒットとなった。
1~3作目にとくに多くの日本車が登場したことから、アメリカにおける日本車、とくに少し古い日本製スポーツカーの人気に多大な影響を与えたことは間違いない。
スープラ復活にもこの映画の存在が大きく関わっていることは2019年5月にメガウェブで開催されたスープラの大々的な発表会においてトヨタがコメントしている。
なお、「ワイルド・スピード」とは日本独自の名称で日本以外では通じない。
本国アメリカでは「Fast and Furious」である。9作目の正式な名称は「Fast and Furious F9 The Fast Saga」で「The Fast Saga」とは、「Fast&Furiousの主要作品」の意味。
スピンオフなどではなく、1作目から9作目までのシリーズ作品という意味だ。
アメリカでの公開日(6月25日)が近づくにつれて次々と新しい予告編が公開されており、GRスープラ、R34スカイラインGT-R、ダットサン240Z、トヨタGT86、日産ムラーノなどの日本車をはじめ、フォードマスタング、ノーブルM800、ダッジ・チャージャー、ジープ・グラディエーター、シボレー・ノバ、ポンティアック・フィエロなどの登場が明らかになっている。
香港で公開イベント スーパーカー130台集合
F9の公開はアメリカで6月25日となっており、6月1日から前売りチケットの販売が始まっている。アメリカでもいよいよ本格的な盛り上がりとなりそうだ。
しかし、実は本国アメリカよりも早く公開された国々がある。
5月19日、世界でもっとも早くF9が公開されたのは香港と韓国だ。
そして、香港ではこれまたとてもゴージャスなオープニング特別イベントが開催された。
香港九龍島の先端にあるショッピングモール「K11」で行われたF9公開イベントに集まったのはなんと130台ものスーパーカーたち。
香港最大のスーパーカークラブ「SMD」(SUNDAY MORNING DRIVE)のメンバーが所有するクルマで、
フェラーリF8トリブート
フェラーリ488ピスタ
マクラーレン765LT
マクラーレンGT
パガーニ・ウアイラ
マクラーレン・セナGTR
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJロードスター
などが並んだ姿は実に壮観だ。
また、会場には香港出身の俳優ジェイソン・トビン氏と、才色兼備のアクション女優として活躍するジュジュ氏の二人がゲスト来場しオープニングイベントを華やかに盛り上げた。
ちなみに、青いスーツを来たトビン氏(写真)はこのたびのF9で「TOKYO DRIFT」以来の復活を果たしている。
役名はEarl(アール)で、「TOKYO DRIFT」のときと同様、ハンのサポート役というキャラクターだ。
今回のF9でもハンのテクニカルアドバイザー的な役目も担っており、ハンが復活したからアールも一緒に戻って来たといえる。
アールは予告編に登場する「ポンティアック・フィエロ」にジェットエンジンを積んだ最強マシンの設計にも関わっている。
「167億円」中国では公開後5日で驚異の興行収入
F9は5月19日に香港/韓国で公開された2日後、5月21日(金曜日)に中国全土でも公開された。
そしてこの中国での公開がとんでもないことになっている。
公開最初の週末3日間で$1.37億(約150億円)を突破。
5月19日以降に公開された8か国の合計興行収入が10日間で2.29億ドルのところ、中国での興行収入が1.86億ドルと世界の8割以上は中国での収入となっているのだ。
日本を舞台にした「TOKYO DRIFT」の世界興行収入の合計が1.58億ドルだから、それがどれくらい凄い数字なのかお分かりいただけるだろう。
なお、ワイルド・スピード・シリーズにおいて過去、日本でもっともヒットしたのは2017年公開の「ワイルド・スピードICE BREAK」だがそれでも日本全体の興行収入は40億円である。
中国では映画公開にあわせてクルマ好きを集めた特別なオープニングイベントが開催された。
中でももっとも盛大だったのが北京でおこなわれた「iAcro」とのコラボイベントである。
取材を進める中で筆者は今回初めて「iAcro」という名前を聞いたのだが「iAcro」は中国最大級のカスタムカーオーナーのグループである。
正式名称はiAcrophobiaで「高所恐怖症」(=車高の低いクルマが大好き)となかなか秀逸なネーミングセンスだ。
北京にある巨大なドライブインシアターにiAcroメンバーの、車高を落とした100台が集まりF9を上映。大変な盛り上がりだったそうだ。
さて日本は? 公開は8月6日と発表
さて、最後は日本の話である。
昨年、「2021年に延期」することが決まった当時は、アメリカは2021年4月2日、日本は5月以降の公開といわれていた。
しかし、アメリカは結局6月25日の公開となり、日本はしばらく音沙汰がなかった。
今年2月半ばにワイルド・スピードのPR画像などを提供している会社に聞いたところ、「ワイスピに関しては日本での動きが現状みえない状態でして、新規でお渡しできる素材もご用意がございません……」と回答。
公開日はまったくの不透明だったのだが、やっと4月16日に配給元から2021年8月6日の公開であることが発表された。
コロナ感染拡大の状況や東京オリンピックの開催時期などを考慮して、日本での公開はお盆前の時期となったと予想される。
最後に5月末に公開された日本向けの最新ビジュアルをご紹介しておこう。
左上から、
1.シリーズに何度も登場している黒いチャージャーとファミリーの「長」であるドミニク(ヴィン・ディーゼル氏)
2.ドミニクを妻として支えるレティ(ミシェル・ロドリゲス氏)とハーレーダビッドソンのスポーツスターアイアン
3.ファミリーのおちゃらけ役、ムードメーカーとして人気のローマン(タイリース・ギブソン氏)とジープ・グラディエーター
4.かつてはマイアミで整備工場を営んでおり今はファミリーのメカニックとして活躍するテズ(クリス・「リュダクリス」・ブリッジス氏)とアキュラNSX
5.ドミニクの妹であり、故ブライアンの妻であるミア(ジョーダナ・ブリュースター氏)とシボレー・ノヴァ
6.シリーズ7作目からファミリーとともに行動する天才技術者のラムジー(ナタリー・エマニュエル氏)と英国製スーパーカー、ノーブルM800
7.「TOKYO DRIFT」で死亡したと思われたが衝撃の復活を果たしたハン(サン・カン氏)とかつての愛車であるヴェイルサイド仕様の「RX-7 Fortune」を想起させるカラーリングのトヨタGRスープラ
なお一緒に写真を写っていても必ずしもそのクルマに乗るというわけでもないようだ。
約1年2か月の公開延期となったF9。2か月後、無事に公開されることを願うばかりだ。
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みんなのコメント
いつからトリプルXファミリー版になったんだ?
何でもする事が遅すぎです。
ワイルドスピードの公開日までが遅れるなんて。
のろまで行動力も無い政治家は、ここまで影響が出ている事も考えて反省をして欲しいです。
海賊版とかで流れて来るかも分かりませんが、中国語ではイメージがわかないです。