■車体に装着された「ヒラヒラ」は何のため?
クルマには用途に応じて様々なパーツが取り付けられていますが、その中には「何のために付いているのか一見分からない」不思議なパーツもあります。
一例として、乗用車やトラック等のタイヤの後ろに、ゴム製の「スカート」のようなヒラヒラした物体が装着されていることがありますが、あれは一体どのような役割のパーツなのでしょうか。
【画像】「えっ…!」 これが噂の「謎のスカート」です(28枚)
このタイヤ後部に取り付けられているパーツは、正式名称を「マッドガード(あるいはマッドフラップ)」と呼ばれるものです。
マッドとは、英語の「mud(どろどろになった土)」を意味しており、つまりは「泥からクルマを守るため」のパーツ。
クルマが水で濡れた路面や泥でぬかるんだ道を走る際、タイヤが土や泥水、小石などを巻き上げてしまうので、何も装着していない状態では車体が汚れたり傷ついてしまいます。
そのような状況でもマッドガードがあれば、泥などが車体に当たる前に受け止めてくれるので、クルマが過度に汚れたり傷の発生を防ぐことができるというわけです。
そんなマッドガードには、プラスチック製で車体にしっかりと固定されたタイプのほか、主にマッドフラップとも呼ばれるゴム製のシートタイプの2種類が存在します。
このシートタイプはサイズが大きく、ガード可能な範囲が広いのが特徴で、それゆえタイヤが大きく泥水や小石をより巻き込みやすいトラックや、ぬかるんだ道を走ることの多いアウトドア向けのクロスカントリー車、あるいはWRCのようなラリーをイメージしたクルマに取り付けられているのを多く見かけます。
一方、固定タイプのマッドガードは小ぶりのものが多く、一見するとマッドガードのように見えない車体に馴染むデザインが特徴。
泥水や小石の跳ね上げからボディを守りつつも「乗用車らしいスマートな見た目」を損なわない、スタイリングと実用性を両立する仕様になっています。
このタイプはその多くがセダンやワゴン、シティ派SUVやスポーツカーに装着されるものでしたが、最近では装備しているクルマが減っているように思います。
この理由について中古車ディーラーの整備士に聞いてみたところ、「今でも従来どおりディーラーオプションに純正品のマッドガードを用意している車種はありますが、近年はクルマをアウトドアで使用するユーザー以外はマッドガードを装着しないケースが多くなっています」とのこと。
しかしマッドガードは自分のクルマはもちろん、周囲のクルマや人に対しても泥水や小石を跳ね上げることを防いでくれる、実用性の高い優れたアイテムです。
クルマを大切に思う人や、周囲とのトラブルを避けたい人は、一度装着を検討してみても良いでしょう。
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みんなのコメント
眩しいんだよね、ライト反射して。