現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ディーノ「246GT」が5000万円オーバー! 元色レッドでスペアエンジン搭載という条件でも高値安定の理由は極上コンディションだから?

ここから本文です

ディーノ「246GT」が5000万円オーバー! 元色レッドでスペアエンジン搭載という条件でも高値安定の理由は極上コンディションだから?

掲載 16
ディーノ「246GT」が5000万円オーバー! 元色レッドでスペアエンジン搭載という条件でも高値安定の理由は極上コンディションだから?

最終型のディーノが出品

現在でも、多くのファンの心を捉えて離さない、ディーノ「246GT」。RMサザビーズのミュンヘン・オークションには、ブルー・キアロと呼ばれるファクトリー純正のボディカラーに、ネロのインテリアを組み合わせたフルレストア済みとなる1974年式のモデルが姿を現した。ここではまずはディーノ246GTの歴史を簡単に振り返りながら、このモデルの価値を再考してみることにしたい。

「フェラーリ」のディテールが散りばめられた「フィアット」は284万円と超お買い得!「130クーペ」にしては安かった理由とは?

1969年にデビューしたディーノ246GT

246GTの前身である206GTは、ディーノ・ブランド初のロードカーとして、1967年のトリノ・ショーで発表された。そのデザインの基本的なシルエットは、それに続いて1969年にデビューした246GTのそれと変わらないが、206GT時代には昔ながらのアルミパネルを叩いてボディパネルを成型するという手法が採用されるなど、生産効率は高いとはいえなかった。搭載エンジンは206の数字からも分かるように、2LのV型6気筒DOHC。最高出力は当時180psと発表されていた。

そのディーノ206GTが最大のライバルとしていたのは、ポルシェ911にほかならなかった。そのためフェラーリはディーノ206GTをわずか150台生産したのみで、さらに進化させたモデルを企画。前に触れたように1969年に、2.4LのV型6気筒DOHCエンジンを搭載し、195psを獲得したディーノ246GTをデビューさせたのだ。

ホイールベースは206GTからさらに60mm拡大され、それに伴ってボディサイズも全長で85mmほど拡大されている。この246GTのファーストモデルは一般に「Lシリーズ」と呼ばれ、マニアの間ではその評価は非常に高い。

この頃すでにフィアットのコントロール下に入っていたフェラーリの量産車部門にとって、次の課題は生産をいかに効率的に行うかにあった。そのために最も作業時間がかかるボディの製作をプレス機械で行うことを決断した。

1971年の中盤からそれが採用されたモデルは「Mシリーズ」と呼ばれる。そしてこのMシリーズの生産が行われた1971年の終盤には、その後1974年まで生産が続く「Eシリーズ」が登場。今回の出品車はこのEシリーズの246GT。しかも1973年式と最終期に近いモデルである。

元色はレッドだった

Eシリーズの特徴は、おもに操作系にある。インテリアのデザインは基本的にMシリーズに準ずるが、チョーク・レバーはシフトゲート脇に移動。ダッシュボード上のエアアウトレットもディーノの名前が入ったフラップ型に変更されている。

Eシリーズの生産台数は2897台と言われるが、その最も大きな市場はアメリカだった。着脱可能なタルガトップ仕様のGTSがシリーズEで加わったのも、もちろんそこに大きな理由がある。

今回出品されたディーノ246GTのシリーズEは、ボディカラーがレッドであったと記録されているが、2002年にミュンヘン在住のオーナーによって現在のカラーに塗り替えられている。

同じ頃、交換用のエンジンブロックが搭載されたと考えられているが、これは新しく鋳造されたもので、エンジンナンバーは打刻されていない。そもそも番号の一致するオリジナルのエンジンブロックは、交換する前に割れてしまったので、スペアとしてのエンジンが搭載されているのだ。

RMサザビーズは、この1973年式ディーノ246GTに、30万~35万ユーロ(邦貨換算約4890万円~5705万円)のエスティメートを示し、落札価格は32万5625ユーロ(同5310万円)という数字に収まった。2003年には最終的な慣らし運転と、各部の仕上げ作業を行ったというディーノ246GT。新たなオーナーにとって、それは十分に満足できる買い物だったのではないだろうか。

こんな記事も読まれています

F1 Topic:4連覇に王手をかけたフェルスタッペン。タイトル獲得条件をおさらい
F1 Topic:4連覇に王手をかけたフェルスタッペン。タイトル獲得条件をおさらい
AUTOSPORT web
世界的に数字の入った車名だらけ! 数え歌的に車名で1から10まで数えてみた
世界的に数字の入った車名だらけ! 数え歌的に車名で1から10まで数えてみた
WEB CARTOP
【試乗】ボルボ XC90が大幅改良。「完全電動化への橋渡し」だけでは役不足だと感じる、新型の熟成度
【試乗】ボルボ XC90が大幅改良。「完全電動化への橋渡し」だけでは役不足だと感じる、新型の熟成度
Webモーターマガジン
[15秒でわかる]トライアンフ『タイガー・スポーツ660』…先進機能を多数搭載
[15秒でわかる]トライアンフ『タイガー・スポーツ660』…先進機能を多数搭載
レスポンス
約260万円! スバル新型「インプレッサ」発表に反響! 新色に「爆オシャブルー」採用したスバルの人気「5ドアハッチ」どんな人が買ってるの?「最新の納期」もまとめて紹介!
約260万円! スバル新型「インプレッサ」発表に反響! 新色に「爆オシャブルー」採用したスバルの人気「5ドアハッチ」どんな人が買ってるの?「最新の納期」もまとめて紹介!
くるまのニュース
教習所での路上試験で安全運転義務違反は何点減点されるのか?
教習所での路上試験で安全運転義務違反は何点減点されるのか?
LE VOLANT CARSMEET WEB
【MotoGP】経営悪化のKTM、レッドブルによる『救済』のウワサは否定。MotoGPへの影響懸念も「全ての参戦シリーズに残る」
【MotoGP】経営悪化のKTM、レッドブルによる『救済』のウワサは否定。MotoGPへの影響懸念も「全ての参戦シリーズに残る」
motorsport.com 日本版
まだ多くの日本人が知らないEVの「走る以外」のメリット! 東京都なら実質約3万円で設置できる「VtoH」とは
まだ多くの日本人が知らないEVの「走る以外」のメリット! 東京都なら実質約3万円で設置できる「VtoH」とは
THE EV TIMES
日本導入に期待! アウディのコンパクトクロスオーバー「A3オールストリート」に本国でPHEVを追加
日本導入に期待! アウディのコンパクトクロスオーバー「A3オールストリート」に本国でPHEVを追加
Webモーターマガジン
山本舞香さんがラリージャパン2024でトークショーに出演。特注のレーシングスーツ姿を初披露
山本舞香さんがラリージャパン2024でトークショーに出演。特注のレーシングスーツ姿を初披露
AUTOSPORT web
マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
レスポンス
ついに首都高八重洲線10年間の通行止めに! 2025年4月上旬から。KK線ともお別れ。【道路のニュース】
ついに首都高八重洲線10年間の通行止めに! 2025年4月上旬から。KK線ともお別れ。【道路のニュース】
くるくら
トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に! 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝
トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に! 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝
くるまのニュース
市川團十郎×佐藤琢磨、同い年のふたりが歌舞伎とレースに共通点見出す。白熱するトークの裏で11歳の新之助が大物ぶりを発揮!?
市川團十郎×佐藤琢磨、同い年のふたりが歌舞伎とレースに共通点見出す。白熱するトークの裏で11歳の新之助が大物ぶりを発揮!?
motorsport.com 日本版
日産が新型「車中泊ミニバン」発売! 巨大ベッド&高性能四駆を搭載した「4人乗りセレナ」がスゴい! 車高アップで走破性高めた新モデルとは?
日産が新型「車中泊ミニバン」発売! 巨大ベッド&高性能四駆を搭載した「4人乗りセレナ」がスゴい! 車高アップで走破性高めた新モデルとは?
くるまのニュース
ポルシェの超レアな限定車「911ダカール」がついに生産終了!最後の1台は斬新なカラーリングで驚愕
ポルシェの超レアな限定車「911ダカール」がついに生産終了!最後の1台は斬新なカラーリングで驚愕
VAGUE
バッグ・コンテナ・テーブルの3WAY! ロゴスの「LOGOS キャンプツールリュック(テーブル付き)」がクラファンにて先行販売を開始
バッグ・コンテナ・テーブルの3WAY! ロゴスの「LOGOS キャンプツールリュック(テーブル付き)」がクラファンにて先行販売を開始
バイクブロス
総長のビュイックで練習し、運転免許を取得!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第30回
総長のビュイックで練習し、運転免許を取得!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第30回
くるくら

みんなのコメント

16件
  • PAL
    子供の頃、スーパーカーブームで、近所のおじさん(たぶん土建屋さん)が赤の246を乗ってた。
    毎日、子供たちが見に来るので、順番に助手席乗せて近所を走ってもらった記憶があります。
  • モロボシ・だん
    自分が免許取得した頃は308GT4と同じく不人気車で400万くらいで売ってったんだけどな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村