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CRF250Lじっくりインプレ vol.3 名門ストラーダ渡辺健、新CRFにベタ惚れ

掲載 更新 2
CRF250Lじっくりインプレ vol.3 名門ストラーダ渡辺健、新CRFにベタ惚れ

さて、少し間が空いてしまったが、新型のCRF250Lをじっくり乗ろうというコンセプトでみなさんにお集まりいただいたこの企画も最終章。締めとして、ホンダの名店「モトショップストラーダ」の元オーナー兼店長である渡辺健氏にじっくり乗ってもらった。氏は、XR最盛期に名を馳せ、さらにその後もオフロードバイクの底辺を暖めようと、様々な企画を立てて実行に移してきたいわば21世紀初頭のオフロードバイクカルチャーを担ってきた人。氏のなかにある、名車XRと…どう重なるのか、いや超えていくのか。腰を据えて、ご一読いただきたい。

「うわ! こんなに良くなった!」これが僕の第一印象
サイドスタンドで立てている状態から車体を垂直に起こす、それだけで先代のモデルとの重量差をはっきり感じ取れる。サイドスタンドを跳ね上げる、戻り方も気持ちが良い。良く見るとスタンダードモデルはサイドスタンドのバー部分の形状に一工夫してある。

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僕の経験上、出来の良いダートバイクは車体の取り回しが非常に良い。期待通り新型CRF250Lの取り回しはとてもしやすい。これからダートバイクに乗ろうかと考えている人にはとても大事な事だ。
とにかく徹底しただるまさん的な低重心設計はライダーフレンドリーで、万が一車体を倒してしまっても以外とたやすく起こせる。

ウルトラライトなクラッチに、スムーズなエンジン特性
早速エンジンを始動してみる、前モデルに比較して振動が少なく良い感じだ。

エンジンはとにかくウルトラスムーズで良く粘る、例えば街中を走行中前方に赤信号があれば減速から停止する。しかし停止直前に青信号に変わって再加速するようなシチェーションでも慌ててシフトダウンしきれなくとも粘りのあるエンジンは丁寧にアクセルを開ければそこから再加速が可能だ。

近代のDOHCシングルエンジンは高回転高出力からこう言ったスムーズな特性にものづくりの方向が向いているのは大歓迎だ。

そして特筆すべきはクラッチ操作の軽さ! 僕が今まで乗ってきたダートバイクの中で一番軽い‼
男性ライダーならば人差し指1本で楽々操作可能! しかもスパッと切れてジワッと繋がるので文句無し!

スリッパークラッチ採用の恩恵は大きいと感じた。先代のCRF250Lもかなり軽かったが、新型はさらに軽い。良く女性ライダーから渋滞で左手が疲労してしまう話を良く聞くが、新型ならばまずそれは無いだろう。

名車XR250譲りの車体まわりに感動
サスペンションは評判通りとにかく本当に良く動く。僕が乗って一番感心したのはサスペンションが縮んだり伸びたりの感触がとにかくライダーにしっかりと伝わること。もっと分かりやすく言うとそのおかげでタイヤの接地感がとてもわかりやすくて車体をとてもコントロールしやすい。

今回大幅に変わったフレームの功績も大きい、いくらサスペンションが良い仕事をしてもライダーに伝わらなければ意味が無いし危険でもある。

そして、僕がもっとも気になってていたフレームについて語らせてもらいたい。皆さん体操競技の鉄棒は見たことがあると思う、大車輪の時に鉄棒がしなっているのはご存じかと。あれはしならなければ選手の手首、肘、肩はぼろぼろになってしまうのだ。鉄と言えども柔らかさは必要なのだ。

例えば林道を気持ち良く走っていて曲がり角を曲がったらやや大きめのギャップが現れると言うのは以外と良くある。そんな時でも良く動くサスペンションとしなやかなフレームであれば、衝撃を包み込むように吸収してくれるはずなので、あわてず安心して乗って欲しい。

実際に乗ってみると、新CRFはかの名車XR250譲りの素晴らしい特性‼ スリムになったフレームはスタンディングでもライダーの自由度が広がり体重移動がしやすい。僕はアフリカツインでもトライアルマシンでもダートバイクは絶対にスリムであるべきだと思っている。

タイヤの幅位の溝などを走ってもフレームが横方向に上手くしなってくれてそれが安定性に繋がっている。

ブレーキに関して、ABSは未だに賛否両論あるが僕は大賛成。例えば路面状態の悪い下り坂などではハンドルを真っ直ぐ維持して前後ブレーキを操作していればABSが仕事してかなり安全に下る事が出来る。下り坂の転倒はライダーもバイクもダメージでかいので、それが少しでも抑制されるならばこんなに素晴らしい機構は無いし安心安全要素は一つでも多い方が良いのだ。

お客様の方向をむいた、新CRF。間違いの無い買い案件
世の中には株主と上司の顔色しか見ていない製品は色々な分野において存在する。ハッキリ断言しよう、新型CRF250Lはしっかりとお客様の方を向いている‼

前代モデルの良さと名車XRシリーズの良い所を引き継ぎつつさらなるブラッシュアップをされてすでに完成度は高次元にある。エンジンパフォーマンスと足回りパフォーマンスのバランスも黄金比のレベル。モーターサイクルと言う乗り物はエンジンパフォーマンスより足回りパフォーマンスが上回っているほうが乗りやすく長時間乗っていても疲れにくいものだ。
ゆっくりトコトコと走っても楽しい。

僕はその辺を確認するのにいつもシートに座ったままハンドルをフルロックでそのままゆっくりと360度ターンが楽に出来るか試すことにしている。穏やかなレスポンスのエンジンと超軽いクラッチでかなり楽にできる。とにかく力の出方がツンツンしておらず、ライダーに優しいのでそれが扱いやすさに直結している。機械というのは人を助けるためにある、それと同時に僕達に楽しみも提供してくれるありがたい存在だ。

新型CRF250LはきっとXR250の様に四半世紀経過しても大勢のライダーに支持されるバイクになるだろう。

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みんなのコメント

2件
  • ストラーダが言うんだったら信じる。
  • 一世代前のモデルはオフ車の形したロードバイクだった。重く硬くしなやかさもないアレを買った人は生粋のホンダファンか初心者だけだろう。普通ならせめてセローにするか買い換えず古いモデルで我慢するだろそんなバイクだった。
    世の中不景気だとろくなことはない。今はそれを脱したので数年前からのバイクには魅力的なものが多い。
    これもよさそうだ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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