ホンダが2026年からF1に復帰する。レッドブルとの黄金期を築いてきたが、今度の提携先はなんとアストンマーティン。F1参戦は嬉しいのだが、ついこの前撤退を宣言してなかったっけ!? どうなってるホンダF1!!
文:ベストカーWeb編集部
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■再参戦の決め手は電動化比率のアップ!? 市販車にもノウハウ注入
右からマーティン・ウィットマーシュ氏、ローレンス・ストロール氏、三部敏宏氏(本田技研工業株式会社取締役代表執行役社長)、渡辺康治氏(株式会社ホンダ・レーシング代表取締役社長)
今度こそ久々にワークスチームでの復帰か!? と期待していたが、今回はアストンマーティンとタッグを組み、世界に挑む構えだ。
アストンマーティンがマシンの設計など開発を担当し、ホンダがパワートレインを供給するカタチとなる。
ところでホンダは2021年から撤退しており、当時の理由はカーボンニュートラルに集中するためとしていた。ん、なんで復帰? と思う人も多いハズだが、これには納得の理由が。
今回の会見に登場した三部社長によれば「F1もカーボンニュートラルに向けて環境が大きく変わっている。とくに26年の新レギュレーションからは電動比率が今の20%から50%に向上するため、これからのホンダが考える未来とピッタリであるから」としている。
ホンダは2040年にも販売する市販モデルをすべてEVとすることを発表している。その過程で電動化比率が上がったF1に再参戦することにより市販車はもとより、EVTOL(電動垂直離着陸機)などの次世代モビリティにもノウハウを活用するイメージだ。
とはいえ完全電動化と言っているメーカーなのだからちょっと矛盾も感じるのだが……。
■もしやアストンがNSXを作ることも!? 市販車タッグもあるかも
現段階ではF1での協業だが、今後はもしや市販車にも影響を与える可能性大
これまでのホンダはF1をブランディング、あるいはマーケティングにそれほど生かしていないイメージであったが、現在はホンダの主戦場である北米市場でF1人気が急上昇中であること。また再参戦ということもあり、今後は積極的に活用すると三部さん。
ちなみにアストンマーティンとホンダがタッグを組むとなれば、もしやヴァンテージやDB11、あるいはNSXのようなスーパーカーを一緒に開発することも大いに考えられる。今のところ、協業するのはF1のみとしていたが、三部さんによれば「その可能性も考えていきたい」と前向きな回答だったのだ。
■「カーボンニュートラル実現に集中するために撤退」
担当が大きな声で嘆きたいのがホンダがコロコロと主義主張を変えていることだ。2020年10月、2021年シーズンをもってホンダがF1を撤退する会見が開かれた。当時ホンダ社長の八郷隆弘氏はこう発表した。
「将来のカーボンニュートラル実現に集中し取り組んでいくために、今回F1への参戦を終了するという判断をしました」。
しかし結局この後も供給元の名称がホンダからHRCに変わったものの、実質的にホンダのパワーユニットは今日もF1で戦っている。ワールドチャンピオン獲得に貢献したホンダ(HRC)なのに、なぜこうもコソコソとF1を続けるのだろうか。
モータースポーツと環境の両立ということを目指さず、環境のためにモータースポーツを一度はあきらめたホンダ。そしていきなりHRCに看板を変えてパワーユニットを作り続けている現実。
それがたとえどうにかホンダのF1スピリットを継続するがための唯一の解決策だったとしても、ちょっと寂しく感じてしまうのは気のせいだろうか。
F1で最強のパワーユニットは世界最強のパワーユニットだ。それを作り出した現場のエンジニアたちが胸を張って仕事ができる体制を整えるのも、ホンダが自動車メーカーとして負うべき責任ではないだろうか。
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みんなのコメント
第2期のあともアロウズやリジェ(プロスト)にエンジンを提供してた無限があったように。
ルノーもアジアテックやメカクロームを通じての活動だった時期がある。