アップデートした最新型の「レンジローバーSV P615」は、実に贅沢なオフローダーだった! 小川フミオがリポートする。
豊富な選択肢
多面的に楽しめる“小さな高級車”──新型日産ノートオーラオーテック試乗記
贅沢な世界観をもったSUV……それが英国生まれのレンジローバーだ。2024年モデルとして最上級グレードのSVがいろいろな意味でパワーアップした。なかでもトップモデルのP615は、走りも仕上げも、驚きしかない。すごい出来映えだ!
2024年6月下旬に試乗したのは、レンジローバーSV P615。4.4リッターV型8気筒ガソリンエンジン(マイルドハイブリッド)の出力を、530psから615ps(452kW)へ、大きくパワーアップしているのが特徴だ。
もうひとつ、ビスポーク(特注)サービスがSVに導入されたのも、このモデルに興味をもってきた人には、喜ぶべきニュースだろう。自分仕様へ仕上げるために、内外装の仕様を広範囲から選べる。
どれだけすごいか、というと、“数”でわかる。「SV ビスポーク・ペイントパレット」には、インテリアは最大391種類、エクステリアは230色が用意されている。色だけにとどまらず、仕様のテーマ、SV専用オプション、素材、ベニア(ウッドパネルの種類)など、カスタイマイズの範囲は幅広い。
さらにカスタマイズにとどまらず、パーソナライゼーションといって、自分だけのカラーや素材を選ぶこともできる。
「ビスポーク・マッチ・トゥ・サンプル ・ペイントサービスでオリジナルカラーを作ることもでき、無限の選択肢を提供します」とはレンジローバーの弁だ。
“マッチ・トゥ・サンプル”とは、オーナーが用意した色に合わせた色づくり。たとえば、好みのネイルカラーに合わせたり、特定の時間帯だけ見られる海の色だったり、が、選べるというわけだ。実に贅沢なサービスである。
実際、試乗車はSVのカタログモデルあるけれど、おどろくほどの仕上げだった。メインの車体色は「アメジストグレイパープル」で「コリンシアンブロンズ」の挿し色がルーフ、それにグリル、ドアギルに使われている。色のコントラストはそれなりに強いけれど、嫌みになっていない。
内装はさらに感心する。「リバティブルーインテリア」というのが全体をまとめる色で、「SVセレニティ・リバティブルー」のニアアニリンレザー張りの前席シートと、あえて同色でなく「ペルリーノ」の後席セミアニリンレザー張りの後席シートの組合せ。それに「ナチュラルクリームバーアッシュ」のダッシュボードや各所のクロームパーツが、ため息しか出ない世界を作り上げているのだ。
日本のブランドも、ここまでの世界を作りあげられるまでになれば……と、レンジローバーに接するたびに思うことを、今回もまた思った。選択肢の多さがイコール高級というのは、ひとつの真実なのだろう。
そういえば、日本のユーザーだと内装は黒を選びがちだけれど、海外では明るい色が好まれるというのもレンジローバーSVの内装とカラーキーした洒落たハンドルを握っていて思い出した。
優雅でありたい走りは、750Nmの最大トルクが1850rpmから出るだけあって、圧倒的な力強さだ。大排気量エンジンの魅力がたっぷり味わえる。3195mmのロングホイールベースをもつシャシーに乗った全長5265mmの車体は2.7tに達するが、アクセルペダルを軽く踏んだだけで、グイグイと加速させていく。
同時にエアサスペンションシステムのおかげで、安定性は高く、ハンドルに軽く手を添えているだけで矢のようにクルマがまっすぐ進んでいくうえ、ハンドルを切ったときの動きもよく、ラガーマンとかバスケットボール選手のように、体格がよくてかつ俊敏なスポーツ選手すら連想してしまう。
でもまぁ、このクルマに乗ったら、一所懸命とばすような場面はなるべく控えて、できるだけ優雅にいたいと思う。ロングホイールベースモデルは後席も良い雰囲気だ。
試乗車は「SVシグネチャースイート」という後席の快適性重視の仕様だった。「リアエグゼクティブクラスコンフォートプラス」によって、シート左側(助手席背後)のシートにはリラックスモードが備わる。
スイッチによって助手席の背もたれが前に倒れるとともに、バックレストが大きな角度でリクラインし、さらに脚を休めるオットマンまで電動で展開する。
私は国内外で何度か、この席に身を落ち着けて移動する機会をもらった。この席にいて味わえる居心地のよさは、おそらく、英国のトップクラスのクルマの真骨頂だろう。見よう見まねで作りあげたのではない、必然というのか伝統というのか、圧倒的な説得力がある。
ひょっとしたら、そのうち、後席にいて、AI(人工知能)エージェントを車内バトラーのように使い、電話や情報の取り出しや、もちろん車内会議など、さまざまな業務をこなすことも出来るようになるかもしれないが、そういうのと切り離された世界のままであってほしい気もする。
ゆったりとした気分で浸っていられる場所のまま、とっておきたい。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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