Audi A6 e-tron concept
2021年の上海モーターショー(Auto Shanghai)において、アウディは革新的な電気自動車ファミリーの先駆モデル、Audi A6 e-tron conceptを発表した。
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Audi A6 e-tron conceptは、そのエンブレムが示すように、このコンセプトカーがラグジュアリークラスに属していることを明確に主張している。Audi A6は、1968年から1994年まではAudi 100という名称で販売され、現在にいたるまで世界最大の量販セグメントの一つにおけるアウディを代表するクルマ。
Audi A6は、最初にSedanとAvantが発売され、その後、allroad、Sportback(A7 Sportback)が追加され、モデルラインナップを拡充してきた。
また、Audi A6はその歴史の中で、早い段階から電動ドライブシステムを搭載。2011年には、フルハイブリッドバージョンが発売された。2019年には、プラグインハイブリッドドライブを備え、電動モードで91km(WLTP)の航続距離を誇る現行モデルのAudi A6 TFSIeが登場した。
今回上海モーターショーで発表されたAudi A6 e-tron conceptは、Audi A6 TFSIeとは異なり、アウディ主導で開発した未来のプラットフォーム、PPEをベースにした純粋な電気自動車。
同時に、このモデルは、まったく新しいデザインコンセプトを体現している。現行モデルのA6と共通しているのは、その寸法だけ。Sportbackとしてデザインされ、全長4.96m、全幅1.96m、全高1.44mのサイズを備えたこのモデルは、アウディによる最新のデザイン言語の体系的な進化を明確に表現している。
上海でデビューするAudi A6 e-tron conceptは、単なるデザインスタディモデルではない。そのスタイルは、アウディの未来の量産モデルがどのような姿になるのかを提示しており、アウディブランドが提供するラグジュアリークラスの電気自動車が、いかにダイナミックでエレガントなスタイルになるのかを示している。
PPEテクノロジーを採用することにより、ファーストカーとしての実用性を備えながらも、ダイナミックなドライビングパフォーマンスを全身で表現することが可能になった。
Audi A6 e-tronは、選択したドライブシステムやバージョンにもよるが、将来的に700kmを超える航続距離を実現し(WLTPモード)、もっともパワフルなモデルは、0~100km/hをわずか4秒未満で加速。
Eすなわちe-tron、そしてエレガント - Audi A6 e-tron conceptのデザイン
Audi A6 e-tron conceptは、ラグジュアリークラスに属するクルマで、全長4.96m、全幅1.96m、全高1.44mの寸法は、現行モデルのAudi A6 / A7シリーズとほぼ同じ。そのダイナミックなプロポーション、エレガントなライン、そしてアウディブランドの特徴となっているファストバックデザインを見れば、このクルマが風洞実験室から生み出されたことは一目瞭然だ。
エアロダイナミクスは、ラグジュアリークラスにおけるアウディの長い成功の歴史において、常に重要な役割を果たしてきた。第3世代のAudi 100が達成した0.30というCd値(空気抵抗係数)は、その当時のすべてのクルマの中で最高の数値であり、現在でも自動車史における伝説となっている。
このモデルは、流れるようなボディラインを特徴とし、それまで非常に保守的であったラグジュアリークラスの自動車のデザインに革命をもたらした。
発表されたAudi A6 e-tron conceptは、機能とフォルムを再び完璧に融合することによって、このサクセスストーリーに新たな章を追加。0.22というCd値は、大型セグメントに属する電気自動車としては、前例のない優れた数値。
簡単に言えば、このクルマは、空気抵抗が非常に少ないことを意味している。これによって、電力消費量を削減し、航続距離を伸ばすことが可能に。同時に、風洞実験室でファインチューニングが行なわれたことにより、非常にエレガントで細部に至るまで調和の取れた、有機的なデザインが生み出された。
22インチの大径ホイールと短いオーバーハング、フラットなキャビン、そしてクーペの広いルーフラインは、スポーツカーを連想させるプロポーションを提供。明確なエッジが存在しないデザインにより、凸面と凹面がスムーズにつながり、ボディパネル全体にソフトな陰影がもたらされている。Audi A6 e-tron conceptは、特に側面から見ると、あたかも一つの大きな塊から削り出したように見える。
大きく傾斜したリヤサイドウィンドーのデザインは、アウディのスポーツバックモデルの典型的な特徴。Dピラーは、ショルダーラインから上方へと立ち上がり、流れるようなラインを描きながらルーフへとつながっている。印象的なquattroブリスターは、ボディの幅広さを強調すると同時に、ボディサイドに有機的な曲面を形成している。
前後のホイールアーチは、彫刻的な造形のロッカーパネルで接続。ブラックのインレイが特徴的なこのロッカーパネルは、この位置にバッテリーが搭載されていることを示し、アウディブランドの電気自動車を象徴するデザイン要素となっている。また、他のAudi e-tronモデルと同様、Aピラーの基部には、先進的なカメラベースのバーチャルエクステリアミラーが装着されている。
フロントから見ると、Audi A6 e-tron conceptは、アウディブランドの電気自動車であることがすぐに分かる。そのハイライトは、ドライブトレイン、バッテリー、ブレーキを冷却するためのエアインテークを左右に備えた、大型の密閉されたシングルフレームグリル。フラットなヘッドライトベゼルは、フロントエンドの側面まで伸び、水平基調のボディラインを強調している。
風洞実験室から生まれた空力効果は、リヤエンドに明確に表れている。アッパーリヤエンドは、空気の流れを切り裂くようなデザインが採用されている。
下部セクションでは、大型リヤディフューザーのエアアウトレットが、スポイラーエリアと統合。これにより、乱流を低減しながら、車両の下のエアを導く。これらの完璧な組み合わせにより、空気抵抗(= Cd値)が低減し、リフトが最小化される。
Audi A6 e-tron conceptには、“Heliosilver”(ヘリオシルバー)と呼ばれるボディカラーが採用されている。このカラーは、Audi A6 e-tron conceptの外観に、テクニカルで機能的な美しさをもたらす。
このボディカラーは、クルマの立体感と奥行きの深さを強調。これは、特にquattroブリスターの周囲に見て取ることができる。フロントエンドでは、シングルフレームグリルもヘリオシルバーに塗装され、ディープマットブラックのフレームと見事なコントラストを生み出している。この明確なコントラストは、サイドボディのロッカーパネルセクションにも採用され、車両の水平方向のプロポーションを強調している。
この塗料は、印象的な外観の創出に寄与するだけでなく、エネルギー消費量を削減するという、具体的なメリットも提供。その理由は、このカラーは、太陽光をかなりの割合で反射するため、クルマのボディ、特に車内に入るエネルギーの量を減らすことができるため。
その結果、乗員コンパートメントは、多くの状況で一定レベルの快適性を維持することが可能になり、エアコンディショナーを使用する頻度が低下。効率的な駆動システムに加え、ここでもエネルギー消費量を削減することができる。それにより、たとえ信号待ちで停止している場合でも、車両の航続距離を伸ばし、CO2フットプリントを削減する効果がある。
見るため、そして見られるための照明 – Audi A6 e-tron conceptのライティングテクノロジー
フラットなヘッドライトとテールライトは、スリムなデザインを特徴とし、ボディの同じ高さに設置されている。デジタルマトリクスLEDとデジタルOLEDテクノロジーにより、少ない表面積でも最大の明るさと幅広い機能を実現。また、ライトシグネチャーをカスタマイズすることも可能になった。
ボディの側面には、小型で高解像度の3台のLEDプロジェクターが装着され、ドアを開くと、地面が光のステージに変化。ここでは、ダイナミックな光の効果が地面に投影され、乗員に母国語で挨拶する。
SUVと乗用車の両方に採用可能
PPEは、電気自動車専用に設計されているため、このテクノロジーのメリットを最大限に活用することができる。A6 e-tron conceptおよび将来登場するPPEをベースにした車両の重要な特徴は、前後アクスル間に搭載された容量約100kWhのバッテリー容量。
車両ベース全体を有効に活用することで、比較的フラットなバッテリーレイアウトを実現できる。これは、この単一のプラットフォームを、基本的な構成を変えることなく、背の高いSUVモデルだけでなく、Audi A6 e-tron conceptをはじめとする乗用車にも使用できることを意味している。
PPE車両のバッテリーサイズとホイールベースは柔軟に変更することができるため、さまざまなセグメントの車両に採用することができる。長いホイールベースと非常に短いオーバーハングの比率は、すべての車両に共通する要素だが、大径ホイールと組み合わせることによって、デザイン面だけでなく、基本的なプロポーションの面でも、ダイナミックなスタイルを創出することが可能。
PPEモデルの長いホイールベースにより、乗員コンパートメントには、広々としたスペースが生み出される。これは、あらゆるセグメントにおいて大きなメリットだ。さらに、技術面から見ると、電気自動車はトランスミッショントンネルを必要としないため、一般的に内燃エンジン搭載車よりも広いスペースが生み出される。
Audi A6 e-tron conceptには、350kWの合計出力と、800Nmの最大トルクを発生する、2基の電気モーターが搭載されている。サスペンションは、フロントには電気自動車用に最適化された5リンク式サスペンションが、リヤにはマルチリンクタイプのサスペンションを採用。さらに、このコンセプトカーは、アダプティブダンパーを備えた、アウディエアサスペンションも装備している。
急速充電、長い航続距離
Audi A6 e-tron concept(および将来登場するPPEモデル)の技術的なハイライトは、800ボルトの充電テクノロジー。これにより、Audi A6 e-tron conceptのバッテリーは、Audi e-tron GTと同様に、急速充電ステーションを利用すれば、最大270kWの出力で、非常に短時間で充電することができる。アウディは、PPEとともに、この革新的なテクノロジーを、ミッドレンジおよびラグジュアリーセグメントの量産車に初めて導入する。
それにより、従来の内燃エンジン搭載車に燃料を補給するのと同じくらいの時間で、バッテリーを充電することが可能。300km以上を走行可能なレベルまでバッテリーを充電するのに必要な時間は、わずか10分間。また、25分以内で、バッテリー容量を5%から80%まで充電することができる。
選択したドライブシステムと出力にもよるが、Audi A6 e-tron conceptは、700kmを超える航続距離を実現し、一切の妥協なしに、一台目のクルマとして使用することができる。
Audi A6 e-tron conceptの航続距離と充電時間は、内燃エンジン搭載車に近づいており、近距離の走行から休暇を利用したロングドライブに至るまで、あらゆる用途に最適なユニバーサルカーに仕上がっている。
Audi A6 e-tron conceptは、ダイナミックな走行特性の面で、他の電気自動車と同様に、燃焼エンジン搭載車を凌駕。電気モーターは、走り出した瞬間から力強いトルクを発生することが可能なため、高い効率を追及したエントリーモデルでさえ、0~100km/hを7秒未満で加速することが可能。また、最上位のハイパフォーマンスモデルでは、わずか4秒未満で100km/hに到達する。
Audi A6 e-tron conceptは、革新的な技術プラットフォームであるプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)をベースにしたモデルで、最初は大型セグメントに、後にミッドサイズセグメントとフルサイズセグメントに導入される車両ファミリーの最初のメンバー。このモジュラーシステムは、アウディのリーダーシップの下で、Porsche AGと共同開発されている。PPEプラットフォームをベースにしたアウディの量産車は、2022年の後半から順次発売される予定だ。
関連情報:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja.html
構成/DIME編集部
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