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氷上ドリフト対応の四輪駆動 メルセデス・ベンツEQE 500 4マティック 試作車へ試乗

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氷上ドリフト対応の四輪駆動 メルセデス・ベンツEQE 500 4マティック 試作車へ試乗

誕生間近のEクラスに相当する電動モデル

メルセデス・ベンツEクラスに相当する電動モデルが、誕生間近だ。今回試乗した寒冷地仕様の試作車は、EQE 500。四輪駆動の4マテックで、以前に試乗した後輪駆動の試作車、EQE 350+より開発は数ステージ進んでいるという。

【画像】メルセデス・ベンツEQEとEQS 欧州で競合する純EVの上級サルーンと写真で比較 全106枚

ツインモーターのドライブトレインは、基本的にはEQS 450 4マティックと同じもの。こちらも、Sクラスを置き換えるであろう、純EVのラグジュアリー・サルーンになる。

AMG仕様を除くEQEで、最もパワフルなグレードとなるのが、この500 4マティック。最高出力はシステム合計で408psを発揮するとのこと。

EQE 350+比で115psパワフルだが、メルセデスAMGのEQE 43 4マティックには68psほど届かない。ちなみに最強版のAMG EQE 53 4マティックは、626psという桁違いの馬力を誇る。

後輪駆動のEQE 300+が、エントリーグレードに当たる。2022年後半に販売が始まるEQEは、当初5段階のモデル構成が組まれることになる。

500 4マティックの場合、駆動用バッテリーの容量は標準で90kWh。充電器へ接続される前から温度を最適化させ、可能な限り急速な充電に対応させるシステムも実装される。

1度の充電で走れる航続距離は、EQE 350+の場合で最大660km。だが、この500 4マティックでは明らかになっていない。メルセデス・ベンツ側は、少なくとも後輪駆動のEQEと同じ距離は走れないと認めている。

急速充電能力は、最大170kWまで対応。15分間で、約250kmぶんの電気を蓄えられる計算だ。

インテリアやボディは格上のEQSへ通じる

全体的なスタイリングはEQSに似ているものの、筆者にはEQEの方がスマートに見える。ひと回り短い全長と全高の低さ、短いテール部分の処理などによって、より均整が取れているように感じる。読者の印象はいかがだろう。

ボディのデザインで1番異なる部分がリア周り。EQSはリフトバックのようにリアガラスとトランクリッドが一体で開くのに対し、EQEは従来のサルーンスタイル。リアガラスを残し、トランクリッドだけが開閉する。

テールゲート上の控え目なリップスポイラーと、テールライトが左右でつながったデザインは、EQSとEQEで共通している。プラットフォームは、どちらも純EVのために専用開発されたEVAだ。

ドアを開いてインテリアを眺めると、こちらも既視感がある。ドライビングポジションはポルシェ・タイカンほど低くないものの、高くは感じられない。

大きめのセンターコンソールと、フレームレス・ドアの高さ方向に薄いグラスエリアにより、適度な包まれ間がある。心地良い低さの着座位置だ。

ダッシュボードは、縦長のセンター・タッチモニターに、独立した横長のメーター用モニターという組み合わせが標準。オプションで、ほぼ全面に広がるハイパースクリーン・タッチモニターも選べる。

最新基準でも絹のように滑らかで静か

走行時の洗練性は、EQEで特に感動する部分。最新の純EV基準でいっても、絹のように滑らかで静か。EQSにも通じる強みだろう。

ステアリングホイールの感触は、典型的なメルセデス・ベンツらしくダイレクト。EQSより、少し重めのようだ。全長は4946mmあるものの操縦しやすく、スピードが増すほどに手応えが高まり、操る自信も高まっていく。

動力性能も期待以上。よりコンパクトなモデルのように、意欲的に鋭く加速する。0-100km/h加速は、5.0秒前後になるだろうと担当者は話していた。

ほぼ無音で、瞬時にトルクが立ち上がる純EVだけに、氷上のように滑りやすい路面での運転は難しいと想像するかもしれない。しかし、知的な四輪駆動の4マティック・システムと、スタビリティコントロールの能力が発揮される環境でもある。

実際、瞬間的で安定的に前後左右のタイヤへ個別にトルクが分配され、感心するほどトラクションは高い。挙動も充分予想しやすいと感じた。

S字カーブも巧みに処理。カウンターステアを当てながら、スピードを保って抜けることができた。オプションの後輪操舵システムも、クルマとの一体感を高めていたようだ。ソリッドなフィーリングは、EQS以上に剛性の高いボディも貢献しているという。

実際に運転したい人のためのサルーン

今回は寒い地域での氷上ドライブに限られたため、公道での印象はお伝えできない。そのかわり、思い切りオーバーステアでEQEを振り回すことが許された。EQSでの体験より、笑顔の時間が長かったことは間違いない。

メルセデス・ベンツEQEはEクラスのように、リアシートでくつろぐのではなく、実際に運転したいと考える人のためのサルーンだ。4月には、量産仕様へ試乗できるとのこと。その時に、改めてご報告させていただこう。

メルセデス・ベンツEQE 500 4マティック・プロトタイプのスペック

英国価格:7万5000ポンド(約1162万円/予想)
全長:4946mm
全幅:1961mm
全高:1512mm
最高速度:−
0-100km/h加速:5.0秒(予想)
航続距離:−
電費:−
CO2排出量:−
車両重量:−
パワートレイン:ツイン同期モーター
バッテリー:90kWhリチウムイオン
最高出力:408ps(予想)
最大トルク:−
ギアボックス:シングルスピード・オートマティック

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みんなのコメント

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  • 電費考えたら合理的な形なんだろうけど、速さとか優雅さは感じられない形ですね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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