■レクサス国内初のMTがまさかの「小型SUV」に搭載!
レクサスブランドの中では最小のボディサイズを持つ「LBX」は、「サイズのヒエラルキーを超えた新たなコンパクトラグジュアリー」をキーワードとし、2023年12月に発売されました。
プラットフォームはトヨタ「ヤリスクロス」などに採用されている「GA-B」を使用しつつも、レクサスブランドで販売するためにさまざまな要素を追加。
着座位置やオルガン式のアクセルペダルなどにまで手を加えることで大きく質感が高められ、まさに「小さな高級車」に仕上がっています。
【画像】カッコいい! これが国内レクサス初の「MT車」です! 画像を見る
そんなLBXですが、2024年7月にハイパフォーマンスモデルの「MORIZO RR(モリゾウ アールアール)」が追加されました。
同車は、モリゾウことマスタードライバーである豊田章男会長とともに開発され、レクサスらしい上質な走りと洗練されたデザインはそのままに、クルマとの対話を楽しみ、思わず笑みがあふれ、非日常の高揚感を味わえるハイパフォーマンスモデルとして完成したものです。
パワートレインには「GRヤリス」などにも搭載される、304馬力を叩き出す1.6リッター直列3気筒インタークーラーターボ「G16E-GTS型」エンジンが搭載されており、そのパワーを余すことなく路面に伝えるために電子制御AWDが組み合わされています。
そしてトランスミッションにはDirect Shift 8ATのほか、日本国内で正規販売されるレクサス車としては初となる6速iMTが搭載されているのもLBX MORIZO RRで注目されるところ。
MTモデルのみ、パーキングブレーキが電動ではなく手動式となっている点もスポーツカー好きには刺さるポイントと言えるでしょう。
もちろんレクサスブランドから販売されるモデルということもあり、GRヤリスの機構をそのまま移植しているワケではありません。
そもそもホイールベースや骨格構成がGRヤリスとは根本的に異なっており、LBXのボディをベースに開口部のスポット増しや構造用接着剤の塗布長の延長、ロアバックの板厚アップやフロント周りの強度アップなど、剛性の向上と減衰特性の改善に多くの追加・変更がなされているのです。
特にフロントのロアアームには世界初となるレスポンス向上減衰構造REDSを採用し、応力がかかった際のジオメトリー変化を抑制し、アンダーステアを軽減するなど、レクサスらしい改良が施されているのも見逃せません。
乗り味はサーキット走行も許容しながらも、日常域での快適性や静粛性も犠牲としておらず、インテリアには上質なセミアニリン本革やスムース本革をふんだんに使用し、大人のスポーツカーに仕上がっているのもLBX MORIZO RRならではの特徴といえます。
そんなLBX MORIZO RRですが、このご時世に3ペダルMTが用意されたというのは、コアなクルマ好きからすれば歓迎すべきポイントでしょう。
このMTが設定されたのはGRヤリスやGRカローラがあったからこそで、レクサス単体の専売車種であったらMTの設定は叶わなかったかもしれません。
※ ※ ※
販売店スタッフによると、受注のほとんどがAT車だといいますが、MORIZO RRは予想を超える受注を集めているとのこと。
販売店によっては受注受付停止か、受注を受けても2年以上先の生産分の枠になるという人気モデルとなっており、どうしても欲しい人はラインナップされているうちに注文を入れておく方が良さそうです。
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