セパン・インターナショナル・サーキットでMotoGP第19戦マレーシアGPが開幕。最初のセッションとなるFP1は、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤが大差でトップタイムを記録した。
サーキットは朝方にかけて降った雨により路面が濡れた状態だった。ただ既に雨は降り止んでおりMoto3とMoto2クラスの走行を通じて路面は乾いていき、MotoGPクラスのFP1が行なわれる頃には路面コンディションは概ねドライとなった。
FP1の序盤は緩やかな立ち上がりとなり、各ライダーが乾いたばかりの路面を確かめるような走行で、2分2秒台のタイムが並んだ。
代役ではあるが5年ぶりのMotoGP復帰ということで今回大注目を浴びているアンドレア・イアンノーネ(VR46)も、セッション開始と共にコースイン。以前とは大きく変化したMotoGPマシンの学習に向かった。
イアンノーネは最初のラップを2分11秒台でこなしていたが、そこからラップごとにタイムを縮め、6ラップ目にはアプリリアのテストライダーであるロレンソ・サヴァドーリ(トラックハウス)とほぼ同じとなる2分4秒441までタイムを短縮した。
タイトル争いをリードするホルヘ・マルティン(プラマック)は、15分が経過する前に、2分0秒947で暫定トップタイムを更新。さらにそれをバニャイヤが2分0秒802で塗り替えていった。
その後はファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が2分0秒584をマークし、さらにトップタイムを更新。ヤマハは今回、新仕様のエンジンとエキゾーストを持ち込んでいることが分かっている。
またセッションが後半に入った頃には、ホームストレートでマルティンがスロー走行中のバニャイヤの後ろにつけ、ウィービングを行なってライバルにプレッシャーをかけようとしているかのような姿も見られた。
各ライダーが周回を重ねつつも、トップタイムは更新されないまま、FP1はクアルタラロが暫定トップのまま終盤10分を切った。
残り5分となり、アタックに入るライダーが増え始めた。バニャイヤもアタックに入り、FP1で最初に2分切りとなる1分59秒337をマーク。暫定トップを更新し、さらにアタックを続けて1分58秒795までタイムを縮めた。
他のライダーもアタックを行なってタイムを縮めたが、バニャイヤのタイムには太刀打ちできないままセッションが終了。FP1はバニャイヤがトップタイムで終えた。
2番手はアプリリアのマーベリック・ビニャーレスで、バニャイヤとは0.743秒と大きく差が開いた。3番手はVR46のマルコ・ベッツェッキで、トップとは1秒差だ。
マルティンは最終的に2分0秒442のタイムで6番手。ライバルに差をつけられ、マレーシアGPの週末は追いかける形でのスタートとなった。
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は、2分0秒718の11番手タイムでセッションを終了した。
5年ぶりのMotoGP出場となるイアンノーネは、最終的に2分0秒651までタイムを縮め9番手。長い間MotoGPから離れていたことを考えると驚異的なパフォーマンスと言えるだろう。
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