現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 最高出力309ps、圧巻の加速性能を纏ったレクサス「NX 450h+」の完成度

ここから本文です

最高出力309ps、圧巻の加速性能を纏ったレクサス「NX 450h+」の完成度

掲載 102
最高出力309ps、圧巻の加速性能を纏ったレクサス「NX 450h+」の完成度

プレミアムアーバンスポーツギヤをコンセプトに、2014年にデビューしたレクサスのSUVがNX。今ではLXとともにレクサスの主力モデルに成長し、2021年10月に2代目へと進化。彫刻的なエクステリアデザインを継承したボディサイズは全長、全幅で20mm、全高が15mm拡大したものの、それはトヨタの人気SUV、RAV4と変わるところがなく、日本でも扱いやすいサイズに収まっている。

新型NX最大のハイライトは、RAV4やハリアーと同じ、トヨタ最新、TNGAのGA-Kプラットフォームの剛性を高めて用い、2.5Lガソリン(201ps、24.5kg-m)=NX250、2.4Lガソリンターボ(279ps、43.8kg-m)=NX350、主力グレードとなる2.5Lエンジン+2モーター(185ps、23.2kg-m+Fモーター182ps、27.5kg-m、Rモーター54ps、12.3kg-m)=NX350hに加え、レクサス初のPHVモデル、2.5L+2モーター(190ps、24.8kg-m+Fモーター182ps、27.5kg-m、Rモーター54ps、12.3kg-m、システム最高出力309ps)=NX450h+をラインナップしたところにある。

ホンダ、クルーズ、GMが日本での自動運転モビリティサービス事業の協業を発表

また、独自性とシンプリティを追求した次世代レクサスデザインをいち早く採用し、一段とダイナミックなエクステリアデザインと先進感溢れる上質なインテリアを実現。先代とくらべ、特にSUVの世界的トレンドでもある横一文字のリヤコンビランプを持つリヤデザインの新しさが特徴的だ。

しかも、ドアの開閉はレクサス初のeラッチと呼ばれる電磁ボタン式で、外からはアウトサイドドアハンドル内側のボタン、内側から開ける際もまたインサイドドアハンドルのボタンでオープンする未来感覚の仕掛け。さらにブラインドスポットモニターとの連携で、ドアを開ける際、後から接近クルマなどによって危険と判断されるとロックが解除されない開操作のキャンセルが行われるなどの安全性もしっかりと確保されているのである。

人間中心の思想をさらに進化させたTazuna Conceptによるコクピットも新鮮だ。フルデジタルメーター、カラーヘッドアップディスプレイの採用はもちろん、センターには大型タッチディスプレイが用意され、グレードによって9.8インチ、または国産車最大級サイズの14インチ!!が採用されているのである。次世代レクサスの扉を開いたかのような14インチディスプレイの装備だけでも先進性に溢れ、筆者はその点でも新型NXにぞっこんなのである。

さて、今回試乗したのは、そのNX450h+ AWD。つまり最上級グレードとなる、309psものシステム最高出力を誇り、18.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載するレクサス初のPHVモデルである。WLTCモードでのEV航続距離は88kmだから、実質65km程度はモーターのみで走れることになる。走行モードはEVモード、AUTO EV/HVモード、HVモード、セルフチャージモードがあり、先読みエコドライブ(先読みEV/HVモード切替制御)では高度なナビと連携し、日々の運転履歴や道路・交通状況をもとに、AUTO EV/HVモードとHVモードを自動的に切り替えてくれる、エネルギー効率に特化した制御をクルマが自動で行ってくれるのだから、賢い。

PHVは街中ではEV、高速走行ではEVとHVを自在に切り替えて走れる、電欠の心配のない、極めてピュアEVに近い電動車だが、もちろん、充電も必要だ。その充電システムは、RAV4 PHVと同じ考え方で、急速充電は行えず、家庭でも行うことが可能な普通充電の200V/100Vのみに対応。充電時間は200Vで約5時間30分。100Vで約33時間と説明されている(タイマー充電、マイルームモード対応)。もちろん、AC100V/1500Wコンセントを用意し、車内外で家電品を使うことができるとともに、AC外部給電システムによって、災害時の安心に直結する家庭内への給電も可能となるのだから頼りになる。

そうそう、NX450h+はリアを独立したモーターで駆動する4WDシステム=E-Fourを搭載。前後の駆動配分を100:0~20:80の間で最適に配分し、走りのダイナミクス、および走破性に寄与する。

14インチディスプレイの大きさ、高精細な画像、視認性の良さ(老眼でも!!)、そしてエアコン設定ダイヤルのLED照明の美しさに感動しつつ走り出せば、充電済みのNX450h+はもちろん、モーターだけの力で、静かに、滑らかに、トルキーに加速を開始する。乗り心地は同エンジンを積むNX350hより200kgも重いことがむしろ功を奏し、新型NXの中でもっとも重厚で上質な落ち着いた乗り味を示す。同時に、モーターの大トルクとリチウムイオンバッテリーの床下搭載による低重心が際立ち、試乗車のF SPORTの場合、20インチタイヤによるタイトでビシリとした、無駄な動き(姿勢変化)のないスポーティな乗り心地と操縦性を味わい尽くすことができる。

タイトな乗り心地と書くと、ただ硬いだけのように聞こえるが、そうではない。ボディ、足回り剛性の高さや絶妙な足回りのセッティングから、路面によって多少のゴツゴツ感こそあっても、荒れた路面でのザラつき感、ゼブラゾーンでの振動などを見事に遮断。路面を問わない、心地よくスポーティな走りを可能にしてくれるのである。ステアリングフィールも素晴らしくすっきりしていて、シートのかけ心地の良さもあり、いつまでもステアリングを握っていたくなったほどだった。

システム最高出力309psの加速力はさすがにすごい。ガソリンハイパワー車とは違う、モーター駆動によるシームレスでトルクの途切れのない、静かでジェントルにして血の気が引くほどの加速フィールは、まさにハイパワーなピュアEVそのもの。HVモードでも350hをしのぐモーターによるより力強い加速力を発揮してくれることはもちろんだ。リヤモーターを積極的に使った、コーナリングでの後ろから押し出されるようなFR的駆動力を発揮してくれるのも、この450h+ならではだろう。

ドライブモードはエコ、ノーマル、スポーツ、スポーツ+が用意され、そのメリハリ感も文句なし。無論、エコモードでも十二分に速い(NX250との大きな違いがここ)。

レクサスNX最上級、もっとも高価なグレードなる450h+。走行面でラグジュアリーな世界を望むならversion Lの選択もアリだが、スポーティな走りの領域までを我が物にしたいのなら、活発な走りを試みたときの姿勢変化がより少ない、専用エクステリア、ホイール、最新AVS含む専用サスペンショを奢るF SPORTということになるだろう。付け加えれば、高速道路でのレーダークルーズコントロール(ACC)、カーブなどに対する減速支援を含むプロアクティブドライビングアシストの制御も見事だった。



ただし、レクサスの説明によれば、10月7日時点ですでに納期は半年以上だという・・・。

レクサスNX
https://lexus.jp/models/nx/

写真・文/青山尚暉

関連タグ

こんな記事も読まれています

トヨタ新型「カローラ“FX”」公開! 純正ローダウン&ド迫力「リアスポ」採用! レトロで“スポーティ”な「スペシャルエディション」! アメリカに登場した「新セダン」どんなモデル?
トヨタ新型「カローラ“FX”」公開! 純正ローダウン&ド迫力「リアスポ」採用! レトロで“スポーティ”な「スペシャルエディション」! アメリカに登場した「新セダン」どんなモデル?
くるまのニュース
[car audio newcomer]ダイハツ アトレー・デッキバン(岩田達也さん)by ピットハウスコスギ 前編
[car audio newcomer]ダイハツ アトレー・デッキバン(岩田達也さん)by ピットハウスコスギ 前編
レスポンス
『いとうみゆきのクルマのおうち旅』が電子書籍化…ホンダアクセス「カエライフ」連載
『いとうみゆきのクルマのおうち旅』が電子書籍化…ホンダアクセス「カエライフ」連載
レスポンス
重量わずか48g! 最大120時間点灯するポーチランタン「HEXAR UL1.5」が登場
重量わずか48g! 最大120時間点灯するポーチランタン「HEXAR UL1.5」が登場
バイクブロス
“軽トラック”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
“軽トラック”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
Merkmal
「知らなきゃ損!?」 スマートキーの“意外な”便利機能! 「車内にカギ忘れた!」うっかり“インキー”の原因は?
「知らなきゃ損!?」 スマートキーの“意外な”便利機能! 「車内にカギ忘れた!」うっかり“インキー”の原因は?
くるまのニュース
ミニバンやSUVの形は「クルマの原点」! ゆえにセダン人気が復活することはないが存在価値はある
ミニバンやSUVの形は「クルマの原点」! ゆえにセダン人気が復活することはないが存在価値はある
WEB CARTOP
グレー&シアンで「MTシリーズ」の世界観を表現、ヤマハ『MT-03』『MT-25』2025年モデル発売 
グレー&シアンで「MTシリーズ」の世界観を表現、ヤマハ『MT-03』『MT-25』2025年モデル発売 
レスポンス
KINTO、走行安定性をアップグレードする「士別フィン」を発売
KINTO、走行安定性をアップグレードする「士別フィン」を発売
月刊自家用車WEB
KINTOから、LEXUS ISをアップグレードする「Performance Upgrade “Solid” for IS」が発売
KINTOから、LEXUS ISをアップグレードする「Performance Upgrade “Solid” for IS」が発売
月刊自家用車WEB
40年の歴史を持つ伝説的なハイパフォーマンスセダンは7世代目に! 新型「BMW M5」がデビュー
40年の歴史を持つ伝説的なハイパフォーマンスセダンは7世代目に! 新型「BMW M5」がデビュー
LE VOLANT CARSMEET WEB
SP忠男から Z650RS(’24-)用フルエキ「POWERBOX FULL 2in1ステンポリッシュ」が発売!
SP忠男から Z650RS(’24-)用フルエキ「POWERBOX FULL 2in1ステンポリッシュ」が発売!
バイクブロス
三菱「新型デリカ」発表近い!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」発表で「出たら即買う」の声! 度肝抜く「D:X」登場で期待ヒートアップ!?
三菱「新型デリカ」発表近い!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」発表で「出たら即買う」の声! 度肝抜く「D:X」登場で期待ヒートアップ!?
くるまのニュース
「e-BIKE」ってなに? ペダル付き電動バイクとの違い
「e-BIKE」ってなに? ペダル付き電動バイクとの違い
バイクのニュース
モータージャーナリスト修行中のZ世代クルマ好き女子がトムスの本物フォーミュラカーFIA-F4を初体験してきた件
モータージャーナリスト修行中のZ世代クルマ好き女子がトムスの本物フォーミュラカーFIA-F4を初体験してきた件
カー・アンド・ドライバー
アウトドアを楽しもう…アンダーソン・パークとコラボ、「ワールド・ミュージック・デイ」でレクサス GX を起用した映像公開
アウトドアを楽しもう…アンダーソン・パークとコラボ、「ワールド・ミュージック・デイ」でレクサス GX を起用した映像公開
レスポンス
カッコよさ重視のデザインに!! 燃費29km超えの[カローラツーリング]はハンドリングが抜群!
カッコよさ重視のデザインに!! 燃費29km超えの[カローラツーリング]はハンドリングが抜群!
ベストカーWeb
【BYD シール】「売れるかは未知数」縮小する日本のセダン市場で、中国のEVはどう戦うのか
【BYD シール】「売れるかは未知数」縮小する日本のセダン市場で、中国のEVはどう戦うのか
レスポンス

みんなのコメント

102件
  • ベース車のRAV 4PHVに乗っています。半年余り待ってこの秋納車されました。インテリアなど不満な点もありますが、モーターアシストの加速は本当にすごいと思います。ほぼ同じ馬力のSLKと比較しても全く違う。車重は遥かに重いのに。それで22km/lの燃費ですから凄まじいと思います。ただ電費は4km/kWhですから、HVモードの方は割安です。充電は家庭で急速充電は契約ワット数が上がることを考えると100vでよいです。特に不自由していません。ラグジュアリー性能があるとはいえ、同様の仕様のX3PHVやGLCPHVに比べれば半値以下ですからお買い得です。諸事情からレクサスNXは待ちきれませんでしたが、これがあればこっちを買ったように思います。やはり多少は贅沢な仕様になっていると思うので。ちなみに0ー100は6秒でSUVでは速い方ではあります。
  • とにかくトヨタのことクソって言えや
    俺たち気狂いはそれだけで満足なんやから。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

485.0650.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

146.0870.0万円

中古車を検索
NXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

485.0650.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

146.0870.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村