2020年に発売から25周年を迎えたパナソニックのポータブルカーナビ「Gorilla(ゴリラ)」。昨年に続き、2021年モデルもさらなる機能アップを果たしているという。
実はプロのドライバーからも高く評価されているという本商品の魅力とアップデートされた新機能を中心に解説する。
文/高山正寛、写真/パナソニック
【画像ギャラリー】2021年最新版!! さらに賢くパワフルになった今年のゴリラはマストバイ!!
■50代以上とプロに支持される「ザ・定番」
2020年に25周年を迎えたパナソニックのポータブルカーナビ「Gorilla(ゴリラ)」。さらなる機能アップを果たして2021年モデルが登場した
今年で26年目となるゴリラだが、その間にもカーナビを含めたインフォテインメントの世界は大きく変化しているのは多くの人が理解しているだろう。
その中には毎度おなじみの「スマホナビ(アプリ)」も含まれているのだが、ゴリラは圧倒的な支持によってポータブルカーナビの世界ではシエアNo.1をキープし続けている。
前々からデータとしても発表されていたが、ゴリラのコアユーザーは50代以上が圧倒的、もちろん若年層にもユーザーはいるが、一度ゴリラの良さを体感すると「次もゴリラ」というリピーターが多いという。
人気の理由は簡単だ。ポータブルカーナビの特徴である「購入してすぐに設置して使える」ことや「直感的に使えるUI」そして「手頃な価格」が導入のハードルを下げている。
さらに言えば、ここ数年重視されている「安全・安心機能」に関しても日々アップデートされており、ユーザーからの高い評価を得ているのだ。
また後述する「地図性能の高さ」が物流業者を始めとするビジネスユースのドライバーにも高く評価されている点も見逃せない。荷物を確実に届けるためには「自車位置精度の高さ」と「地図データの品質」は欠かせないが、その点でもゴリラはプロからも信頼されている。
■全国100%カバーする市街地図
全国の市街地カバー率は100%。案内表示などもさらに見やすくなった。もちろん地図更新も抜かりはない
2021年モデルは大画面7V型が2モデル、5V型モデル(昨年モデルを継続販売)設定されているが、やはり注目は最上位モデルである「CN-G1500VD」だ。
まず一番のポイントは収録地図の圧倒的とも言えるデータ量だ。すでに2020年モデルから搭載した「全国どこでも市街地図」はその名の通り、全国の市街地を100%カバー、2019年以前は1295都市だったのに対し、2021年モデルは1741都市(無人島など一部離島は除く)。
驚くのは道路形状はもちろん家の形までハッキリわかる点。地図のベースは行政サービスなどでも活用されるゼンリンの住宅地図なので精度の高さは昨年の段階でもお墨付き。冒頭に述べた物流業者や宅配便などプロのドライバーが使っている点もその品質の高さゆえだろう。
地図の精度と同時に重要なのが「鮮度」つまりデータの更新頻度だ。最上位モデルの「CN-G1500VD」は最大3年間(2024年7月末まで)の無料更新に対応する。
まず2ヶ月ごとの部分更新は道路地図、音声案内、案内画像、逆走検知データで日々延伸される高速道路や幹線道路にも対応、まずはこれで十分な内容だが、さらに期間内であれば前述した全国市街地図や地点検索データ、ドライブに有益な「るるぶDATA」も含めた全データを1回だけ「全地図更新」することができる。
全地図の更新は他社でも有償で2万円以上かかることが多いので、それが無料と言うのは何よりもありがたい。さらに賢い使い方としては最大3年経つ直前に更新すれば、さらに長く使うことができるので結果としてお得に使うことができるわけだ。
ゴリラといえば、交差点や高速道路などの案内の見やすさが特徴だが、前モデル以上に見やすさも向上している。ハイウェイジャンクションではカラーレーンや看板のレーン数表示、また一般道の方面看板に関しては従来は都市部のみだったピクト表示が全国対応になっている。
昨今の道路事情は複雑化しており、実際目の前にある看板と同様にナビ側も表示できれば直感的に向かうべき方向がわかる点もありがたい。
■VICS WIDE、そして24時間高精度測位が可能に
従来は1日8時間までしか受信できなかった準天頂衛星システム「みちびき」に24時間対応
都市部を中心に渋滞を避けて移動するならばやはり「VICS WIDE」は欠かせない。特にゴリラの場合はストラーダと同様にこれらの情報から渋滞を避けた「スイテルート案内」を活用することができる。
VICS WIDE自体も日々収集するデータが充実しており、混雑するエリアでの回避能力はなかなか優れている。特に回避レベルを3段階に調整することができるので、ドライバーごとに異なる渋滞回避の感覚をゴリラ側で調整することができる。
そして今回、イチ押しとも言えるのが自車位置の測位性能の向上だろう。元々ゴリラには「Gロケーション」と呼ばれる測位システムが備わっているが、今回これ自体もAV一体ナビと同様のモジュールに変更。
基礎となる精度の向上にプラスして、従来は1日8時間までしか受信できなかった準天頂衛星システム「みちびき」に24時間対応することで、ビル群の谷間でも優れた自車位置表示が行える。
ちなみにゴリラは現在GPS衛星31基、グロナス衛星(ロシア)24基、そしてみちびきが3基と合計58基に対応(2021年4月段階)するトリプル衛星測位に対応している。
■ターゲットは従来までのゴリラユーザーとスマホナビユーザー
派手な機能向上は抑えめだが、精度の面でも確実に一歩一歩進化している
冒頭に述べたようにゴリラのユーザーは50代以上が多い。余談だが筆者は2020年モデルである「CN-G1400VD」を使っているが、特に精度向上の点でも「これは買い替えたい」と思う程である。とはいえ、まだ地図更新が2年弱使えるので実際買い替えるのは現実的では無いのだが……。
ターゲットしてはやはりこれまでゴリラを使ってきたけど「地図が古くなったなあ」と感じたり、より高い性能を求めたいと感じている層にはドンピシャのタイミングと言えるだろう。
もちろんゴリラは専用に開発されているので熱や振動といった車内における「劣悪環境」でも安心して使うことができる。この部分はそれらに対応しているスマホナビではかなわない部分でもある。
派手な機能向上は抑えめだが、確実に一歩一歩進化して、ユーザーに寄り添った商品に仕上がっているゴリラ、それでもポータブルカーナビとしては「究極」にまた一歩近づいたと言えるはずだ。
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マツコネがダメ過ぎるので…