ドゥカティのMotoGPファクトリーチームへの昇格が難しい情勢になりつつあるマルク・マルケス(グレシーニ)だが、将来に向けては移籍を含め3つのシナリオがあると語った。
ドゥカティは2025年シーズンのフランチェスコ・バニャイヤのチームメイトを務めるライダーを、ホルヘ・マルティンとマルク・マルケスのどちらにするか、これまで検討してきた。しかし5月30日、一部メディアはドゥカティがついにマルティンを昇格させることを決断したと報じた。公式発表はまだだが、マルケスのファクトリーチーム昇格の可能性はほぼ無くなったと思われる。
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そもそもドゥカティの決断は、マルケスにとって寝耳に水だった可能性もある。彼は30日午前に受けたインタビューでこのニュースについて尋ねられた際には「僕の知っている情報ではない」と答えている。
論理的に考えると、ドゥカティにとっての理想的な動きは、マルケスがプラマックに移籍することだろう。プラマックはマルケスが求めるファクトリースペックのマシンを優先的に供給される立場。しかもマルケス加入となれば、プラマックとしてもドゥカティとの契約が更新されることになるはずだ。
ただ、ことはそう簡単に運びそうではない。マルケスは30日に行なわれたインタビューで「プラマックは僕の選択肢ではない」と答えている。
「僕はあるサテライトチームから、別のサテライトチームへと移るつもりはない」
マルケスはそう語る。
「昨年をもって、僕はホンダからグレシーニへと移籍してきたけど、ここではとても良いフィーリングがあるんだ。僕のスポーツキャリアはとてもデリケートな状況にあったけれど、今は競争力があるし、楽しめている」
一方でマルケスは、強力なバイクを擁するドゥカティ陣営を離れる可能性も排除していない。彼にはKTM陣営からのオファーが舞い込んで来ていることも分かっているが、それを含めて3つのシナリオがあるようだ。
「また別のバイクに適応したいというわけじゃないけど、僕もそれ(移籍の可能性)を排除してはいない」
「優先順位はあるけれど、快適だと感じられる3つのシナリオがあるから、幸運だと思う」
なおドゥカティのファクトリーチーム昇格の可能性が無くなった後、彼にとっての次の優先順位はグレシーニに留まった上でファクトリースペックのバイクを走らせることだろう。
ただこの選択肢が実現するためには、プラマックが2025年に向けてドゥカティとの契約オプションを使わずにヤマハと契約すること、もしくはプラマックがドゥカティとの契約を更新したとしても、割り当てられるファクトリーマシンを1台手放し、それをグレシーニへと“譲る”ということが起こらなければいけない。
マルケスはこの状況について「この件について僕がどう快適に感じているかについて、知る必要のある人達には既に伝えているよ」と語った。
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