BMW、EV開発の原点を映像で紹介 あの02にもEV版があった

1960年代、自動車の排気ガスが問題視され始めた。米カリフォルニアでは排出ガスを規制する動きが生まれ、ヨーロッパでも代替エネルギーへの関心が高まった。BMWも代替エネルギーの研究開発に注力し、電気自動車の開発を開始。そして「02」シリーズをベースとした電気自動車の実験車両を生み出している。

この実験車両は2台しかつくられなかったので一般に世には知られていないが、1972年のオリンピック マラソンの伴走車に起用され、日の目を浴びた。その後、BMWはさまざまな車両でEVの開発を行い、その蓄積が今日のEV開発の基礎となったという。

BMWの開発者は「EVのモーターは当時といまで大きく変わらないが、バッテリーの性能向上がEVの進化を劇的に加速させた」と話す。02の時代は標準バッテリーをエンジンルーム内に敷き詰めていたが、航続距離が短かったうえ、重量はバッテリーだけで350kgにも及んだそうだ。対して最新のリチウムイオン電池を搭載する「i3」のバッテリー重量は230-240kgで、航続距離は130～160kmと実用に足るレベルを達成している。