フォルクスワーゲンのコンパクトSUV「T-Roc」には、カブリオレも設定されている。日本未導入の魅力的なオープンとは?
おさまりのいいデザイン
いちどは乗りたいフルオープンのカブリオレ。そのセグメントに加わったユニークなモデルがフォルクスワーゲン「T-Rocカブリオレ」だ。
カブリオレは、耐候性の高い幌を備えたオープンボディの一形式。セダンやクーペをベースに開発されることが多い。欧米とくに北米の西海岸では人気の高いスタイルで、自動車メーカーは開発に力を入れている。もちろん、日本で乗っても、どんなひとにも似合う。風に吹かれて走るというクルマの楽しみがひとつ増えるのも、いいではないか。
T-Rocカブリオレの魅力は、なにをおいてもスタイル。そもそも、T-Rocは「クーペSUV」というのがコンセプトなだけに、スタイリッシュであることがセリングポイントだ。カブリオレは、 T-Rocにもうひとつのキャラクターを作り上げるのに成功している。
4240mmの全長に、1590mmの全高という、やや背髙のプロポーションをベースにしながら、ボディは2ドア化。そこに、ファブリックの幌を組み合わせている。SUVとカブリオレなんて、相性がいいのかな? という疑問があるかもしれない。
フォルクスワーゲンはそのあたり、上手なのだ。わりと直近の例だと、2011年の「ゴルフ・カブリオレ」など、ハッチバックのゴルフを使って、躍動的な印象のカブリオレを作りあげた手腕を見せている。いまでも魅力的で、復活を望む声が周囲にも少なくない。それに応えたのが、今回のT-Rocカブリオレだ。
フォルクスワーゲンのカブリオレの特徴は、幌のシルエットがスポーティなところだ。T-Rocもかつてのゴルフ・カブリオレ同様、ルーフ部分の前後長は短めに抑え、同時に、リアウィンドウがはめこまれた面の傾斜をなだらかにして、クーペ的なシルエットを作りだすのに成功している。
戦前から、いや、馬車の時代からカブリオレを作ってきた伝統につちかわれた審美観と技術によるものか。張りの強い幌をかけた姿には美しさがあるし、いっぽう、オープンにしたときの厚みを感じさせるボディによる、独特の雰囲気もまた捨てがたい。
スポーツカーのオープンボディは流麗な美、と形容したくなるものの、T-Rocカブリオレが、私(たち)に訴求するのは、気持ちよさそうという、感情の喚起だ。
ガソリンモデルのみの設定
そういえばランドローバーの先代「レンジローバー・イヴォーク」のカブリオレも、SUVベースのフルオープンモデルとして、完成度が高かった。メルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったブランドは、SUVではないものの、クーペを使って、スタイリッシュなカブリオレを作る手腕に長けている。カブリオレは意外にいろんなボディに似合うスタイルなのだ。
T-Rocカブリオレの中身は、現時点では1.0リッター直列3気筒ガソリンターボ(最高出力85kW/115ps)と6段マニュアル変速機、それに、1.5リッター直列4気筒ガソリンターボ(110kW/150ps)と7段DCTという2つのドライブトレインが発表されている。
日本市場のT-Rocは、現状、1.5リッターガソリンとともに、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボが販売面で好調であるものの、カブリオレがもし日本に導入されるときは、現在の新型ゴルフ同様に、1.0リッターと1.5リッターのガソリンエンジンに統一されるかもしれない。
T-Rocはしっかりしたハンドリングと、コントロール性の高いステアリングやアクセルワークなど、ドライバ−が”対話”できるクルマだ。その特徴が、T-Rocカブリオレにもあるのなら、日本に導入されたとしたらいちだんと楽しみになる。
もっとも、オープンモデルの市場規模が小さい日本の場合、導入される可能性はかなり低いと思われる。残念だ。
文・小川フミオ
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