1986年に設立されたオーテックジャパンは日産において商用特装車、福祉車両、NISMOやオーテックをはじめとしたカスタムカーといった、少量生産車や趣味性の高いモデルを担当する部門である。
オーテックが手がけるモデルの大きな特徴は、メーカー直系だけに「ベース車のよさをより伸ばしたカスタマイズこそがファクトリーカスタム」というコンセプトのもと、保証などを含め非常に高いクォリティで行われていることだ。
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また、毎年秋に大磯ロングビーチで行われる『里帰りミーティング』など、ユーザーとの距離が近い点も、ファンには大きな魅力となっている。
今回はそんなオーテックの傑作車たちをご紹介しよう。
※本稿は2021年5月のものです
文/永田 恵一 写真/オーテック
初出:『ベストカー』 2021年6月10日号
【画像ギャラリー】現在オーテックが手がける主な5つのシリーズをギャラリーでチェック!
■1980年代
●セドリック ロイヤルリムジン(1987年)
Y31セドリックのセダンをベースに足元空間を広げるためホイールベースを600mm延長したのに加え、パーテーションが付く仕様も。
セドリック ロイヤルリムジン(1987年)
●ラルゴ ウミボウズ(1987年)
「ウミボウズ」という車名ながら、加えられたのは大型フォグランプやグリルガードと、海仕様ではなく山仕様なのが面白いといえば面白い。
ラルゴ ウミボウズ(1987年)
●シルビアコンバーチブル(S13・1988年)
S13シルビアの初期モデルを4人乗りのソフトトップとしたモデルで、300万円台の価格ながら当時としては珍しい電動トップを採用。
シルビアコンバーチブル(S13・1988年)
●スカイライン オーテックバージョン(R31・1988年)
7代目スカイラインの最終スペシャルモデル的な存在として、エンジンなどをチューニング。オーナーは抽選により選ばれた。
スカイライン オーテックバージョン(R31・1988年)
●オーテックザガートステルビオ(1989年)
2代目レパードをベースにイタリアの名門カロッツェリアであるザガートの手による内外装を纏ったモデルで、200台限定、車両価格は仰天の当時1870万円だった。
オーテックザガートステルビオ(1989年)
ザガートとのコラボで生まれた世界的希少車
■1990年代
●セフィーロ オーテックバージョン(A31・1990年)
2L、直6ターボを225psにパワーアップしたほか、コノリー製レザーシートなども採用した大人向けのスポーツセダンだった。
セフィーロ オーテックバージョン(A31・1990年)
●スカイライン オーテックバージョン(R32・1992年)
R32スカイラインの4ドア車に2.6L、NAのAT+アテーサE-TSというパワートレーンを搭載。220psでパワー不足という声も少なくなかった。
スカイライン オーテックバージョン(R32・1992年)
●アトラスロコ(1992年)
アトラスをベースにしたウォークスルーバンのエクステリアを変えたアトラスロコのキャンピングカー仕様で、洗面台なども装備。
アトラスロコ(1992年)
●プレジデント ロイヤルリムジン(1993年)
こちらもVIPカーである2代目プレジデントのホイールベースを500mm延長したほか、ポットや製氷機なども装備されていた。
プレジデント ロイヤルリムジン(1993年)
●シビリアンクラシックバス(1994年)
マイクロバスのシビリアンをボンネットバス化し、クラシカルなエクステリアとしたモデル。タイヤの位置の変更など手が込んでいる。
シビリアンクラシックバス(1994年)
●プリメーラ オーテックバージョン(P10・1994年)
この頃始まったJTCC参戦車をイメージしたスペシャルモデルで180psにパワーアップされたエンジンを搭載するなど魅力アップ。
プリメーラ オーテックバージョン(P10・1994年)
●セレナキタキツネ(C23・1994年)
こちらは車名どおり専用の撥水シートなど装着したアウトドア仕様で、側面とバックドアに付くキタキツネのデカールも可愛かった。
セレナキタキツネ(C23・1994年)
●マーチ タンゴ(1996年)
専用グリルやメッキパーツの多用によるポップな雰囲気が特徴。
マーチ タンゴ(1996年)
●マーチ ボレロ(1997年)
インテリアは木目調パネルなども装備し、小さな高級車的な面も。
ボレロ(1997年)
●ステージア オーテックバージョン 260RS(WC34・1997年)
初代ステージアにRB26DETT+アテーサE-TSという第二世代スカイラインGT-Rのパワートレーンを移植した最強ワゴンの1台。
ステージア オーテックバージョン 260RS(WC34・1997年)
●マーチ ルンバ(1998年)
丸いライトとグリルによるクラシカルな雰囲気を備えていた。
マーチ ルンバ(1998年)
●エルグランド ロイヤルライン(E50・1998年)
初代エルグランドのキャビンをキャビネットで区切り4人で使うなど、現代のVIPカー的なラージミニバンの先駆車的存在だった。
エルグランド ロイヤルライン(E50・1998年)
ウチの部屋より広いんじゃね? な内装
●スカイラインGT-Rオーテックバージョン 40周年記念車(R33・1998年)
R33スカイラインの4ドア車に第二世代スカイラインGT-Rのパワートレーンを積んだのに加え、専用の内外装も与えられた。
スカイラインGT-Rオーテックバージョン 40周年記念車(R33・1998年)
●シルビアオーテックバージョン(S15・1999年)
S15シルビアのターボ車を車体関係はほぼそのままにメカチューンされた2LのNAを搭載し、速さだけではない気持ちいい走りを実現。
シルビアオーテックバージョン(S15・1999年)
■2000年代
●マーチ ポルカ(2000年)
レトロなエクステリアとカジュアルなインテリアが特徴だった。
マーチ ポルカ(2000年)
●シルビア ヴァリエッタ(S15・2000年)
シルビアコンバーチブルの再来的な存在で、こちらは電動メタルトップに進化。エンジンはクルマの性格もあり2LのNAだった。
シルビア ヴァリエッタ(S15・2000年)
●セフィーロオーテック(A33・2000年)
エクステリアでは専用グリルやメッキパーツの多用、ホワイト系のインテリアカラーの採用などにより個性と高級感を向上させていた。
セフィーロオーテック(A33・2000年)
●セドリック オーテック(Y34・2000年)
グリルやホイールの変更に加え専用のサスペンションやマフラーも装着し、セドリックらしいスポーツ性をより高めた。
セドリック オーテック(Y34・2000年)
●マーチ12SR(K12・2003年)
専用チューンのエンジンやサスペンション、ボディ補強などにより、速くはないものの、乗って気持ちのいい楽しいクルマだった。
マーチ12SR(K12・2003年)
■2010年代
●マーチ ボレロA30(2016年)
オーテックの創立30周年記念車で、手組みされた1.6Lエンジンの搭載や各部のチューニングにより特に公道での楽しさが光っていた。
ボレロA30(2016年)
リアビュー
■特装シリーズ/変わり種
●パラメディック(救急車)
特装シリーズはオーテックの十八番。高規格救急車のパラメディックはトラックのアトラスベースでスタートし、ベースは初代エルグランド、現行キャラバンへと変わっている。
パラメディック(救急車)
●クエストを独自に販売
北米で人気だった大型ミニバンのクエストを左ハンドルのまま1995~1998年まで販売(初代 V40型)。
クエスト。2代目以降は北米でのみ、4代目(2010年-2017年)まで販売が続いた。
■人気シリーズ
●ハイウェイスター
1995年にラルゴで初登場。現在では日産車のエアロ系モデルとして大人気。
ハイウェイスターシリーズ
●ライダーシリーズ
ビレットグリルが特徴的。写真は大迫力のエルグランドライダー(2代目)。
ライダーシリーズ
●アクシスシリーズ
アクシスは高級感を纏ったモデルで、1997年のルネッサが第1弾として登場。
アクシスシリーズ
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