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ダートを走るウラカン ランボルギーニ、オフロード仕様の新型「ステラート」発表

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ダートを走るウラカン ランボルギーニ、オフロード仕様の新型「ステラート」発表

ランボ初の全天候型スーパーカー

ランボルギーニは、ウラカンのオフロード仕様「ウラカン・ステラート」を新たに発表した。

【画像】ランボルギーニ初のオフロード・スーパーカー誕生【新型ウラカン・ステラートをテクニカ/STOと写真で比較】 全84枚

ベースとなったのは2019年に公開されたコンセプトモデルだが、関係者によれば、顧客からの反応は良好だったものの、市販化のゴーサインが出たのは2020年にステファン・ヴィンケルマンがCEOに就任(復帰)してからだったそうだ。

完成したウラカン・ステラートは、カーボンファイバー製のボディエクステンション、一体型の補助ドライビングライト、ルーフレールなど、オリジナルのコンセプトと非常によく似ているが、量産に向けて数々の微調整が施されている。

コンセプトとの最もわかりやすい違いは、ルーフマウント型エアインテークの採用だ。これは渡河を可能にするためではなく、砂埃の舞うオフロード環境において、クリーンな空気を取り入れるためのものである。

ランボルギーニの開発陣は当初、インテークをリアサイドウィンドウの後ろに残し、飛石を防ぐための小さな保護板を付けることも試したという。最終的に、これは十分な効果がないと判断されたそうだ。

ダート走行に適した特別設計

ウラカン・ステラートに搭載された自然吸気5.2L V10エンジンは最高出力610ps、最大トルク57kg-mを発生させる。ウラカン・テクニカなどに比べて出力がわずかに低下したのは、この吸気システムの改良が主因だ。

0-100km/h加速のタイムは3.4秒。最高速度は260km/hに制限されており、ランボルギーニとしてはLM002以来、最も低い設定となっている。タイヤはブリヂストンDueller All-Terrain 002を標準装備。

トランスミッションは7速DCTで、エボAWDと同じ全輪駆動システムを採用しているが、後輪操舵システム(4WS)は「ダートでは意味がない」として未採用。代わりに、ウルス・ペルフォルマンテに搭載されているようなラリーモードが実装された。これはスタビリティコントロールの介入を緩め、一定のオーバーステアを許容するものだ。

ウラカン・ステラートは基本的に、岩場を渡るようなロッククライミングではなく、砂地を走るよう設計されている。グランドクリアランスは通常のウラカンより44mm高くなり、アンダーボディプロテクションと強化シルプレートが追加された。トレッド幅の拡大に合わせて、カーボンファイバー製のフェンダーエクステンション(フロントで30mm、リアで34mm拡大)がカバーしている。サスペンションはよりソフトに設定され、19インチホイールをダメージから守るためにセクション幅40のタイヤが選ばれた。

特徴的なディテールである補助ライトとルーフレールは、実現が困難だったという。フロントの補助ライトは米国の歩行者安全要件に適合させなければならない。ルーフレールは30kgと比較的軽量だが、構造上、荷重がかかることを想定していない部分に補強を加える必要があったのだ。

ウラカン・ステラートは2023年2月に生産開始され、1499台が販売される予定。欧州価格は税抜きで26万3000ユーロ(約3780万円)から。

ウラカン・ステラートの誕生秘話

ランボルギーニの2人の重鎮が、ウラカン・ステラートの開発経緯について語ってくれた。

ランボルギーニの最高技術責任者、ルーベン・モア

「わたし達2人は、ランボルギーニで働き始めてすぐ、ステラートの話を始めました。好きなクルマについて話しているうちに、ランチア・ストラトスに行き着いたんです。そして、古い開発車両を使い、オリジナルのコンセプトモデルを作りました」

「ドライビング・エクスペリエンスは大きく異なるでしょう。サスペンションはよりソフトで、ローリングやピッチングを最小限に抑えようとする点はスポーツカーと同じです。ラリークロスのような感じですね。安定性を確保するためのセッティングは、タイヤの観点からもチャレンジングなものでした」

ランボルギーニのデザイン責任者、ミィティア・ボルケルト

「わたしはずっと、スーパースポーツカーを予想外の環境に置くというアイデアが好きだったんです。このコンセプトはとてもシンプルなので、誰もがすぐに理解し、顧客も熱狂的でした。しかし、ステファン・ヴィンケルマン(CEO)が会社に戻ってきたときに『イエス』と言ったのは画期的なことでしょう。これは間違いなく従来のランボルギーニとは違うのですから」

「ルーフマウント型のエアインテークが必要だとわかったのはテスト中のことで、エンジンがホコリを吸いすぎているというか、フィルターがすぐに目詰まりしてしまうんです。本格的なオフロードを走るために設計されたのですから、それ相応の性能は必要です。そして、皆さんにはそのような走りをする機会を見つけてほしいと思っています。汚れてもいいし、多少傷ついてもいいんです」

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